プラタナス  街路樹

2018.6.30
中央区西4丁目線の街路樹プラタナス。 写真奥の白い建物が道警で、道路を挟んで反対側にi道庁があります。

やっと、街路樹のプラタナスの新梢が伸びてきて樹冠が緑でこんもりと街路樹らしくなりました。
というのも、プラタナスの芽吹きは比較的遅く、剪定されるとさらに遅くなり、新葉が開き始めるのが5月下旬~6月上旬で、「新葉が出てきたな」という雰囲気になる、そのように感じるのが6月中旬です。
通常、イタヤカエデ、シナノキ、シラカバ、ケヤマハンノキなど北海道に自生する樹木は5月中旬頃に芽吹き、5月末には新葉が開き、6月上旬には青々した樹冠になります。 ところが、この街中に街路樹として植えられたプラタナスはとにかく芽出しが遅く、公園などの樹木はとっくに葉を開いているのに、街路樹のプラタナスが冬枯れのように裸木が目立ちます。
今年の6月は天候が不順で、そんなことも影響しているのか、そう感じてしまうのか、街路樹プラタナスがやっと樹冠全体が葉で覆われるようになりました。

簾舞  宿根草花壇

車で国道230号線を定山渓に向かって走り、南区藤野の住宅街を通り越して1km程行ったところ、ラーメン山岡家がある反対側の道路用地の一画に写真の宿根草花壇があります。
2018.6.17
この花壇を見かけたのは今から10年ほど前で、その頃と趣が変わっているので、おそらく、花好きな人がいて、自分の好みの植物を植えるとか、成長の芳しくない株を取り換えるとか、反対に成長が良過ぎて周りの植物を弱らせるなど悪い影響を与えるため、その株を取り除くなど、毎年、草刈を含めて丁寧な管理をされているようです。 花壇の大きさは、長さ12~13m、幅約5mほど、60~70㎡の宿根草花壇です。

植えられている植物は、
・赤黒い葉をした樹はケムリノキ
・黄色の株はオウゴンシモツケ
・手前の道路との縁取りに植えられている黄緑の株はアルケミラ、
・そのほかに、ジャーマンアイリス、アマ、ライオンロック(ナデシコ)、セラスチュウム、ガウラ、白、ピンクのゲラニウム(フウロウソウ)、キリンソウ、シャクヤク、ヤマブキショウマ、クリスマスローズ、チョウジソウ、ミヤコワスレ、ラベンダー、アヤメ、シモツケソウ(キョウガノコ?)などです。 2018.6.17
赤色の花はポテンティラ?、白とピンクはゲラニウム。写真右横はフイリイワミツバ、四角い茶色のトレリス手前の黄色の花はヤマブキショウマ。
そのほかに、矮性アリウム(アリウム カラタヴィエンセ?)、シャクヤク、チョウジソウなどが植えられています。

 

 

ウツギ ショウキウツギ

シャクヤクの花を撮りに百合が原公園に行ったのですが、まだ蕾で1週間ほど早かったようです。 そのかわり、ウツギ類がちょうど満開で、自転車で園路沿いを走っていると、バイカウツギの甘い香りが 漂ってきました。
普段公園などで見かけるウツギ類は、上述のバイカウツギのほかにタニウツギ、ベニウツギ、ハコネウツギ(ゲンペイウツギ)、そして、もう少し後に花を咲かせる(7月上旬)ウツギですが、今日取り上げるのは、ショウキウツギです。 2018.6.16
百合が原公園の池の淵に咲いていました。 株高は2~3mで上述のウツギ類と同じくらいの大きさになるようですが、このショウキウツギは枝が垂れるの特徴のようです。
2018.6.16
「シダレウツギ」という名前の方がぴったりするほど、枝が垂れて、その垂れた枝にびっしり花を咲かせます。 写真では花色が白っぽく見えますが、実際に見るともっとピンク色をしてます。
2018.6.18
別の場所にあったショウキウツギ。
ショウキウツギ:スイカズラ科コルクヴィッチア属(Kolkwitzia.amablis) 中国中部の標高1700~3000mの岩石地帯に分布する。 高さ2mほどになり、小枝が多く出てよく繁茂し、若枝には細毛がある。・・・・・・。(園芸植物大辞典)

<余談 その1>
ウツギがつく植物(樹木)で、札幌の公園や個人の庭などで普段見かけるものは、タニウツギ、ベニウツギ、ハコネウツギ、ウツギ、バイカウツギ、ヒメウツギ、ノリウツギの7種です。 科と属が違いますので、ここに記しておきます。

スイカズラ科  タニウツギ属    タニウツギ、ベニウツギ、ハコネウツギ

ユキノシタ科   ウツギ属      ウツギ、ヒメウツギ
(アジサイ科)  バイカウツギ属   バイカウツギ
        ノリウツギ属    ノリウツギ

ちなみに、ショウキウツギは、スイカズラ科ショウキウツギ属:コルキヴィッチア属ですが、この属はショウキウツギ1種のみの属です。

<余談 その2>
ショウキウツギの漢字名は「鍾馗空木」です。
この鍾馗の意味は、
中国の疫病をふせぐ鬼神。唐の玄宗皇帝の病床の夢に鍾馗と名乗って現れ、病魔を祓はらったので、画工の呉道士にその像を描かせたことに始まるという。濃いひげをはやし、黒衣、巨眼の姿で剣を帯びる。日本では五月人形に作ったり、朱刷りにして疱瘡ほうそうよけの護符などとした。(大辞林)
ということです。 一番身近なものは五月人形のようで、
鍾馗人形の画像  →   鍾馗人形

 

 

この寒さは何なのか?

札幌に来て40年以上経つのですが、今年のこの時期の寒さは初めての経験です。 一昨日から簡易ストーブで部屋を温めています。 これも初めての経験です。
今日(6月14日)は、樹木を調査する外の仕事だったので、この寒さを考慮して股引きをはいて出かけました。 それは正解だったのですが、北風が強くて、防寒着というかウィンドブレーカーを持っていかなかったために、寒くて寒くて途中で仕事を辞めようかと思うぐらいでした。

気象庁のホームページで札幌の気温を調べてみると、
2018年6月  過去30年の6月の日ごとの平均気温  過去30年の4月

8日   14.1℃    15.7℃             11.3℃
9日   11.7℃    15.9℃             11.4℃
10日  12.5℃    16.0℃             11.6℃
11日  14.1℃    16.1℃             11.7℃
12日  12.1℃    16.2℃             11.8℃
13日   9.4℃    16.4℃             12.0℃
14日  10.0℃※   16.5℃             12.1℃

上述は過去1週間の日ごとの平均気温です。
全ての日で過去30年間の平均気温を下回っています。それも、1度や2度ではなく1週間の平均で、5.8℃も低いのです。 13日と14日は4月の平均気温より低いのです。 4月中旬といえば、街中からほほとんどの雪がやっと消える時期です。 本当に寒いはずです。

6月上旬にキュウリ、スイカ、ピーマンなどを定植しました。 定植直後は真夏を思わせる暑さだったので、「今年はいい夏になる。 作物も順調に育つだろう」と思ったのもつかの間、この寒さです。 これが作物の苗に悪い影響を与えなければと思っています。
大陸(シベリア)の寒気団が北海道へやってきたのですが、なぜここまで寒くなるのか?、その原因を知りたいものです。

今年の5月~6月の気候は、寒暖の差が激しいようです。 極端に暑い日が何日か続いた後に、極端に寒い日が何日か続きます。 その繰り返しで今日まで来ています。おそらく、今後このパターンを繰り返す可能性が高いように思います。 今夏も例年なみの夏?、普通の夏?であるといいのですが・・・・・・。

※ 14日の気温、10.0℃は、ヤフーの天気予報、札幌の9時のもの。

ヤグルマソウ

2011.7.3
この花をずっ~とヤグルマソウと思っていました。しかし、正式名はヤグルマギクです。
・ヤグルマギク:キク科 ヤグルマギク属
・ヤグルマソウ:ユキノシタ科 ヤグルマソウ属 2018.6.10
本当のヤグルマソウは写真のように白い花を咲かせる草花です。 時折り個人の庭先で出会うことはありますが、そう多くはありません。

山の谷筋の斜面や樹陰を埋めつくして生える大きな草は、掌状に5つに切れ込んだ大きな葉が印象的で、ちょうど鯉のぼりの先につける矢車を思わせる。 長野県北部ではずばりゴハ(五葉)とよぶ。 明治以降、煙草欠乏の折には、この葉が貴重な代用品になった(朝日百科 世界の植物)。
2015.5.16                                2018.5.23                               2018.5.23
上の写真3枚は、ヤグルマソウの芽出し~つぼみ(開花直前)までのものです。
芽出しころの葉色は赤褐色をしていますが、つぼみの頃になると少し赤味が抜けて褐色に微妙に変化しています。
それが開花時になると、赤味が完全に抜けて緑色に変化します。
この現象は、草花の芽だし時期に赤色をしていて少し大きくなるとそれが抜けるのと同じで、ヤグルマソウはそれが大きくなるまで続くだけで、草花一般に起こることのようです。

この現象の説明を、日本植物生理学会の「みんなのひろば」登録番号:0693で以下のように説明しています。

新緑の頃、幾つかの木本植物が赤色の新芽を出しています。例えば垣根によく植えられるウバメガシは4-5月の間、新芽は赤色に見えますがこれらはアントシアニンによるものです。葉が成長して大きくなる6月頃に赤色は消え、葉は緑色になります。アントシアニンは主に葉の表皮細胞に分布し、表皮細胞の下にある柵状組織や海綿状組織にある(緑色の)光合成を行う葉緑体を紫外線や強い(太陽)光から守っていると考えられています。6月頃になって葉緑体が紫外線を防ぐことができ、太陽光に対する備えが充分できると、アントシアンニンは消え、緑色の葉になります。