カノコユリ

4月17日にカノコユリの球根を2個いただきました。 それを4月20日にそれぞれ1個ずつ鉢と畑に植え付けました。

2024.4.20
写真はカノコユリを10号鉢?に植え付けたもの。
2024.4.20
植え付ける前の球根の姿。 ユリはチューリップやヒヤシンスと同じ秋植え球根なので、春に掘り上げると、このように新芽が長く伸びています。 茎の長さは10cm程です。 地上に出ている部分は新芽の茎の1/3で、2/3は地下にあります。
球根の下に根が伸びていますが、これを下根と言います。
下根があるなら上根はどこにあるのか? と言うと、下の写真の赤丸で囲った部分にあります。

これは上の写真を拡大したものです。
地下にある新芽が伸びた茎の2か所から根の赤ちゃん、白いつぶつぶが茎を1周しています。 これが上根です。 この上根が伸びて、水分や窒素やリン酸などの栄養分を吸収します。 それでは下根の役割は? 本体を支える支持根と参考図書には書かれています。
なので、ユリの球根を植えるときは、この上根が十分張れる深さに、一般的には球根の3倍の深さに植えろと、言われています。

<カノコユリ>
カノコユリ(鹿の子百合)は日本、中国、台湾に自生。 日本では九州(薩摩半島~長崎県沿岸)、四国の山間部に自生しています。 この花は昔から観賞用に栽培されていて、和名のカノコユリは、花弁に鹿の子の班点模様があることからきています。
iカノコユリの鱗形はユリ根として茶碗蒸しなどに利用され、その他に滋養構想、利尿、解熱などの効能があるようです。

カノコユリ ⇒ pino blog https://pino330.com/archives/37344#自生するカノコユリ(鹿の子百合)
写真はpino blogさんよりお借りしています。

 

春の訪れ2024(その2)

2024.4.14
豊平公園の野草園に咲いています。 春先に最も早く咲く花の一つ、フクジュソウです。
2024.4.14
昨秋降り積もった落葉の絨毯から黄色のかわいい花を覗かせています。2015.4.22
それが2~3週間後の4月下旬~5月上旬になると、写真のようにカタクリやエゾエンゴサクなそ早春の花に被われてしまします。 フクジュソウはその頃には花も終わり、タネを作り始めています。
2024.4.14
野草園の別の区画では、カタクリの花も咲き始めています。
2024.4.14
写真はショウジョウバカマ。ムラサキの花が葉の下から顔を覗かせています。

2024.4.14
ヒュウガミズキ
地下鉄豊平公園駅の2番出口を出て直ぐ、豊平公園緑のセンターに行く途中左側に咲
いています。
⇒ ヒュウガミズキ  生垣

2024.4.14
ヤチダモの並木(列植)
豊平公園の前身は国の林業試験場で、現在、豊平区西岡にある森林総合研究所北海道支所です。
ヤチダモの芽出しは5月中旬以降で比較的遅いので、その並木の下には春先に太陽が欲しいチューリップやムスカリなどの球根類やクリスマスロースが植えられています。
⇒ 豊平公園

春の訪れ2024

昨日(2024.4.8)は春らしい本当にいい天気でした。 札幌の最高気温が20℃を超えたと思ったら、今日(2024.4.9)は日中の最高気温が5℃を下回る3月中旬に逆戻りしました。 防寒用の耳当てかニット帽を被らないと耳が痛かったです。
季節が春と冬を行ったり来たりしています。

気温が20℃近くまで上がった4月7日に豊平公園を散策しました。
2024.4.7
シラカバの林床の雪もほとんど融けてきました。2024.4.7
写真はハルニレのつぼみ。 開花は4月中下旬。 もう少しです。

⇒ ハルニレ(その1):ハルニレの花

2024.4.7
クリスマスローズは雪の中で咲いているのを見かけます。
豊平公園バラ園の北側、ヤチダモの並木の下に植えられています。

2024.4.7
スノードロップ。 ヤチダモの並木(東側)の下に咲いています。
⇒ スノードロップ(雪の雫) 

2024.4.7
写真はバラの枝。 バラの芽出しは早く、こもで冬囲いをしていると、その中で新芽が動き出しています。

 

アマリリス

豊平区にある緑のセンター展示温室にアマリリスの花が咲いていました。 2024.3.31
アマリリスの花色は赤、白、ピンク、黄、白と赤の複合色などいろんな色がありますが、なんといっても、アマリリスは赤です。 すっー伸びる少し太めの円形の花茎を伸ばし、その先に咲く20cm近くもある大きな花は目を引き付けます。
2024.3.31
このアマリリスは八重咲です。 八重咲は雄しべが花弁化したもので、この花の中心に黄色い小さな塊がちょこんと顔をのぞかせています。 花弁になり切れなかった雄しべなのでしょうか?、それとも雌しべ?

アマリリスは地際に大きな球根の持っていますが、球根類は植える時期は大きく分けて2つあります。 一つはチューリップやヒヤシンスなどの地中海沿岸など温帯地域に自生する秋植え球根類で、もう一つはダリヤやカンナなどの温かい地域若しくは熱帯に自生する春植え球根です。 アマリリスも熱帯の中南米原産なので、春植え球根の仲間になります。 関東以西では花壇にも利用されるようです。
札幌ではダリヤやカンナは公園や個人の庭で見かけますが、アマリリスは見かけたことがありません。 アマリリスはダリアやカンナと同じ春植え球根なのに、大抵は鉢で育てられています。

なぜでしょうか? 調べてみました。

園芸大百科事典(fleur)に以下の記述があります。

植付けたら潅水ぜず、明るい日陰に置き、4~5日たったら水をやり、陽当たりのよい所で管理する。
根のない球根の場合は2~3週間たってからい第1回目の潅水をする。
潅水は球根の頭にからないように注意しながら、静かにたっぷりと与え、土の表面が白く乾原生地くまでは次の潅水をしない。開花中は十分に水やりする。
アマリリスは過湿に弱いので、鉢植え後、根が鉢土になじんでから、言い換えると、アマリリスの根が水分や栄養を吸収できる根毛を出してから水やりをする。
根のない球根を植えて直ぐ水やりすると、球根が腐るので、球根の養分で新根を出し、その根が水や養分を吸収できるようになるまでに2~3週間は必要
下の写真はアマリリスを真上から撮ったものです。 
写真は「NHKみんなの園芸」からお借りしました。
⇒ https://www.shuminoengei.jp/?m=pc&a=page_image_slideshow&target_report_id=19089&num=3

球根中央部に前年に葉が出た痕と今春葉が出るところが見えますが、水が溜まりやすそうです。 そこに水をかけると水が溜まって腐る可能性が出てくるのです。

札幌で公園などの屋外で見かけないのは、アマリリスが
・過湿に弱いこと
・球根の形状から雨水が球根上部にたまり、葉が出ないなど腐る可能性があること
・自生地が中南米の熱帯で、気温が10℃を下回ると生育を停止し、5℃を下回ると枯死する
これらの理由で、札幌の屋外にアマリリスを見かけないのではないかと推量します。 もし、札幌で外に植えるのなら6月中旬以降で、たとえそれに花が咲いたとしても、その後葉を出して球根を太らせ、その球根内に来年の花芽を作らせるには札幌の夏の気候は涼しい 、少し温度が足りないのではないかと思っています。

 

 

今冬(2024)3月の気温と雪

今年初めて自転車に乗りました。 歩道にはまだ雪が残っているので、わき見をしてちゃんと下を見て走らないと、雪の固まりに乗り上げてひっくり返りそうになります。 それに、まだ歩車道の清掃が終わっていないので、滑り止めに撒かれた砂と一冬雪の中に埋もれていた得体のしれないごみでタイヤがパンクしそうな感じがして心配でした。 昨年は雪解けが早く、3月半ばには自転車に乗っていたように思います。 それ比べて今年は3月末になってもまだ歩道に雪が残っているので、春の訪れはもう少し先のようです。 東京では28℃まで気温が上がったというのに。

下のグラフは札幌の3月の平均気温をグラフ化したものです。

・タイトル:札幌の3月の平均気温(1877<明治10年;西南の役> ~2024) 札幌管区気象台
・グラフ右端が2024年3月
・左側の目盛りは気温で、-6~+6で、中央が±0
・中段の数値は年で、4年間隔で記載、一番右の数値は2021,その左横は2017

昨年(2023)3月の平均気温が4.9℃で、今年が0.7℃なので、今冬の雪解けが非常に遅く感じるのはわかります。 このグラフでここ10年の3月の平均気温を見ると、2℃以上になった年が多く、今年は久しぶりに寒い3月だったようです。

札幌の150年近くの気温を見ていると、いろいろなことが読み取れます。
・気温は年によって大きくぶれて、2~3℃は当たり前で、6℃前後上下している年もある。
・この150年を大まかに3つに分けると
・1877年~1930年代までは50年間は、気温の振幅が激しい。 平均気温が-6℃近くまで下がる極端に気温の低い年もある。
・1930~1980年までは気温の振幅が少なく、比較的穏やかな50年のように思われる。
・1980~2024年までは、再度気温の振幅は大きくなり、しかも、気温は徐々に高くなっている。

私が札幌市に勤め始めたのが1970代の後半ですが、その当時の3月の平均気温はマイナスという感覚でした。 今、このグラフを見ると1970~80年代は3月の平均気温はマイナスの年が多いので、その感覚は間違ってなかったようです。
そして、1990年に入ると、3月の平均気温が2℃を超える年が出てきて、それ以降、数年置きにそれを繰り返すようになります。 また、この年代から3月の平均気温が0℃を下回る年はほとんどなくなり、平均気温が3~4℃になる年が普通になってきたのです。
今年の3月は、1990年以前なら普通の3月で
「3月末に歩道脇にまだ雪が残っている」
というような不満気な意見は出てくることはなく、当たり前のことだったのです。
来年3月の気温を予想すると、2025年の3月は暖かい月になりそうです。

以下のグラフは、札幌管区気象台の今年度と昨年度の積雪深
札幌管区気象台の積雪深グラフ
赤    ;今年度(2024)
青(破線);昨年度(2023)