春の訪れ2024

昨日(2024.4.8)は春らしい本当にいい天気でした。 札幌の最高気温が20℃を超えたと思ったら、今日(2024.4.9)は日中の最高気温が5℃を下回る3月中旬に逆戻りしました。 防寒用の耳当てかニット帽を被らないと耳が痛かったです。
季節が春と冬を行ったり来たりしています。

気温が20℃近くまで上がった4月7日に豊平公園を散策しました。
2024.4.7
シラカバの林床の雪もほとんど融けてきました。2024.4.7
写真はハルニレのつぼみ。 開花は4月中下旬。 もう少しです。

⇒ ハルニレ(その1):ハルニレの花

2024.4.7
クリスマスローズは雪の中で咲いているのを見かけます。
豊平公園バラ園の北側、ヤチダモの並木の下に植えられています。

2024.4.7
スノードロップ。 ヤチダモの並木(東側)の下に咲いています。
⇒ スノードロップ(雪の雫) 

2024.4.7
写真はバラの枝。 バラの芽出しは早く、こもで冬囲いをしていると、その中で新芽が動き出しています。

 

今冬(2024)3月の気温と雪

今年初めて自転車に乗りました。 歩道にはまだ雪が残っているので、わき見をしてちゃんと下を見て走らないと、雪の固まりに乗り上げてひっくり返りそうになります。 それに、まだ歩車道の清掃が終わっていないので、滑り止めに撒かれた砂と一冬雪の中に埋もれていた得体のしれないごみでタイヤがパンクしそうな感じがして心配でした。 昨年は雪解けが早く、3月半ばには自転車に乗っていたように思います。 それ比べて今年は3月末になってもまだ歩道に雪が残っているので、春の訪れはもう少し先のようです。 東京では28℃まで気温が上がったというのに。

下のグラフは札幌の3月の平均気温をグラフ化したものです。

・タイトル:札幌の3月の平均気温(1877<明治10年;西南の役> ~2024) 札幌管区気象台
・グラフ右端が2024年3月
・左側の目盛りは気温で、-6~+6で、中央が±0
・中段の数値は年で、4年間隔で記載、一番右の数値は2021,その左横は2017

昨年(2023)3月の平均気温が4.9℃で、今年が0.7℃なので、今冬の雪解けが非常に遅く感じるのはわかります。 このグラフでここ10年の3月の平均気温を見ると、2℃以上になった年が多く、今年は久しぶりに寒い3月だったようです。

札幌の150年近くの気温を見ていると、いろいろなことが読み取れます。
・気温は年によって大きくぶれて、2~3℃は当たり前で、6℃前後上下している年もある。
・この150年を大まかに3つに分けると
・1877年~1930年代までは50年間は、気温の振幅が激しい。 平均気温が-6℃近くまで下がる極端に気温の低い年もある。
・1930~1980年までは気温の振幅が少なく、比較的穏やかな50年のように思われる。
・1980~2024年までは、再度気温の振幅は大きくなり、しかも、気温は徐々に高くなっている。

私が札幌市に勤め始めたのが1970代の後半ですが、その当時の3月の平均気温はマイナスという感覚でした。 今、このグラフを見ると1970~80年代は3月の平均気温はマイナスの年が多いので、その感覚は間違ってなかったようです。
そして、1990年に入ると、3月の平均気温が2℃を超える年が出てきて、それ以降、数年置きにそれを繰り返すようになります。 また、この年代から3月の平均気温が0℃を下回る年はほとんどなくなり、平均気温が3~4℃になる年が普通になってきたのです。
今年の3月は、1990年以前なら普通の3月で
「3月末に歩道脇にまだ雪が残っている」
というような不満気な意見は出てくることはなく、当たり前のことだったのです。
来年3月の気温を予想すると、2025年の3月は暖かい月になりそうです。

以下のグラフは、札幌管区気象台の今年度と昨年度の積雪深
札幌管区気象台の積雪深グラフ
赤    ;今年度(2024)
青(破線);昨年度(2023)

 

 

なごり雪

昨日(3月10日)の早朝に札幌周辺で20~30cmの雪が降りました。
今冬は2月に季節外れの暖かさ続いたので、3月半ば付近でのこの思いがけない雪は
「雪はもういらない。勘弁してほしい」という気持ちが本当のところです。
それぐらいに降ってくる雪にはへきへきしています。

 

汽車を待つ君の横で
ぼくは時計を気にしてる
季節はずれの雪が降ってる
「東京で見る雪はこれが最後ね」と
さみしそうに 君がつぶやく
なごり雪も 降る時を知り
ふざけすぎた 季節のあとで
今 春が来て 君はきれいになった
去年よりずっと きれいになった

これは、「なごり雪」の最初の歌詞です。
イルカの落ち着いた柔らかい声質が心地よく、「懐かしのフォークソング」、「60・70代に心にしみる曲」などユーチューブに必ずと言っていいほど入っているヒット曲です。
「東京で見る雪はこれが最後ね」は、時期としてはちょうど今頃(3月上旬)なのでしょうか。 東京では一冬に2~3回降る程度で、それも積もっても2~3cmです。この「なごり雪」の歌詞には雪を愛おしむというか、肯定的な感情で雪を捉えているように思います。
もし、札幌で「なごり雪」という言葉を使うとすると、それは4月上旬の雪になるのでしょうか?
しかし、そのとき空を見上げて思う気持ちは、
「なんで今頃降るの?、勘弁してや」
そんな感情しか沸き上がってこないのです。
12月上旬~3月上旬までの3か月間、玄関前の雪かきをしなければならない者にとって、なごり惜しむ雪なんてこれっぽっちもありません。
でも、イルカの「なごり雪」は良い曲ですね。

なごり雪 ⇒ https://www.bing.com/videos/riverview/relatedvideo?q=%e3%82%a4%e3%83%ab%e3%82%ab%e3%
80%80%e3%81%aa%e3%81%94%e3%82%8a%
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雪割 雪の融け方とリンゴの枝折れ

リンゴの苗を植えて今年で7年目なります。 5年目の夏に、花芽をつけさせるために枝を横に寝かせました。 方法は、実を生らせたい枝にひもを括り付けて垂れ下がった片方の端を地面に置いた石に巻き付けて、その重みで枝を引っ張り下げるのです。 一夏固定しておくと枝が固まり、翌年の6年目にはその枝には花が咲き、実が生りました。
枝を横に寝かせたことにより雪の重みで枝が雪折れしやすくなったので、6年目の冬(昨年)から雪割作業を始めました。 昨冬は雪が多かったこともあり2回雪割をしたのですが、今冬(7年目)は1月に2回大雪があったので、2月初めに雪割をしました。 そのとき、「今冬はこれで終わりかな?」と思っていたのですが、その後の降雪でリンゴの枝が埋もれているのに気づき、とりあえず雪割をしました。
雪の重みでリンゴの枝、特に主枝が折れると、その裂けた傷口から病原菌(腐らん病等)の侵入による枝枯れが発生する可能性があることや傷口の処置、枝の仕立て直しとその後の手当てが何かと大変なのです。

2024.2.21
雪割作業終えたリンゴの樹姿

雪割作業は埋もれた枝を傷つけないようにリンゴの枝の外側からスコップで雪を掘っていくのですが、その雪が重くて体に堪えます。 1本ならまだしも、「3本やれ」と言われると返事に窮するくらい、この時期の雪は重いです。
今冬の札幌は、2月13日に札幌市として55年ぶりに10℃を超える記録的な暖かさを記録するなど、2月初旬から例年に比べてとても暖かかったのです。 そのためか2月21日の雪割の日に雪の上を用心して歩くと、雪中に足をとられて往生することもなかったです。 雪がしっかり締まっている、固まっているのです。

リンゴの樹の周りの雪割をしていると、上層は “ ざらめ雪 ” で重く、30~50cmほど掘り下げると ” しまり雪 ”  になっていることに気づきます。
この表面の雪が硬くなっているのは、2月全般を通じて暖かかったことによって暖かい風が雪面を走り、新雪が解けてざらめ雪(重い雪)になり、その後の寒さでざらめ雪が固まっていったからなのでしょう。
また、1月は気温が低いことと太陽が低く日照時間も少ないために雪は解けないで、その後に降り続く雪が下層にある雪を圧縮していくのですが、2月に入ると太陽の位置も高くなり、また、気温の高い日も出てくるので、そのことが表面の雪を溶かして
“ざらめ雪 ” にするのです。 そして、2月に寒暖を繰り返すことによって、新雪→ざらめ雪→ざらめ雪の固まり というように雪質が変化していったのです。
リンゴの枝は。この  “しまり雪” と “ ざらめ雪 ” が幹枝に絡みつき、雪が融けるとき、その重みに引っ張られて折れるのです。

下図の札幌の積雪深さと降雪量(札幌管区気象台;中央区北2条西18丁目)を見ると、積雪の一番深い2月下旬の積雪深さは約75cmで、降雪量は約3m75cmです。 降った雪は全体の20%まで減っている?、圧縮さてているのです。

・降雪量(cm)
札幌管区気象台の累計降雪量グラフ
・積雪深(cm)
札幌管区気象台の積雪深グラフ
札幌市ホームページ 「冬の暮らし・除雪」より

雪の解け方は、上述したように12月中下旬から1月下旬までに降った雪はその後に降ったの雪の重みで “ しまり雪 ” に、2月以降は表面の雪が融けて “ざらめ雪 ” になって積雪は減っていくようです。 また、積雪下の地面も氷点下ではなく0℃以上はあるので、表層の雪が融けるのに比べるとその割合は小さいかもしれませんが、地温によっても雪は解けていくのです。
なので、果樹や庭木、低木類など雪の絡みついた枝は、雪が圧縮される “しまり雪” と粒状の氷になる“ざらめ雪” によって、さらに、地温によって 雪がなくなる最後まで下に下にと引っ張られていくのです。

 

 

 

二十四節気 大寒の頃

1月20日は二十四節気の一つ、大寒です。 その前の小寒が1月6日で寒の入りとなります。 大寒の次の節気が2月4日の立春で、その前日の2月3日が節分になりますす。 二十四節気は1年を24に分けているので、大寒は1月20日~2月3日の期間を指し、節分は大寒の最終日になるのですが、カレンダーでは1月20日が大寒になっているので、現在では1月20日というその日が大寒と受け取られるようになっています。
小寒から大寒までの約1ヵ月が寒中で、1年で最も寒い時期になります。 冬と春を分ける節分ごろから関東以西に住む人は、
「寒い時期も終わりに近づき、そろそろ春が近い」
と思うようになります。
一方、北国の札幌でも大寒の時期が一番寒いのですが、関東以西の地域と違って寒さはまだまだ続き、春を感じるのは3月に入ってからです。 暖かい日差しに道路に大きな水たまりができたり、道路脇に堆積された雪が真っ黒になっていたり、屋根からポタポタと雪解け水が落ちる音で、
「待ちに待った春がやってくる」
と心弾ませ、玄関前の地面に張り付いた氷の雪割作業に精を出すのです。

以下の図は札幌の気温と積雪深さを表したものです。

・タイトル;札幌の気温と積雪深さ(12月1日~3月31日)
・1991~2020年までの30年間間の日毎の平均気温と積雪深さ
赤の折れ線グラフ;気温、目盛りは左(-4℃~5℃
青の棒グラフ  ;積雪深さ、目盛りは右(0~90cm)

上の図を見ると、以下のことが分かります。
・札幌の一番寒い時期は1月中旬~2月上旬で、気温は-3.5℃前後
・積雪が最も深くなるのは2月20日頃で、その深さは80cm弱

以下の表は札幌の日毎の降雪量です。 日毎ですから、ある年は1日に50cm降り、別の年のある日は1日中晴天で雪の降らない日であったりします。そんな日毎の積雪の30年間の平均です。・タイトル;日ごとの降雪深さ
・1991~2020年までの30年間間のその日の平均降雪量
・観測データが1cm単位なので、このような図形になりますが、本来は緩やかな放物線を描くと思います。

この図で分かることは、
・12月中旬から2月下旬までは毎日4cmほどの降雪量があること
・日毎の降雪量のピークは1月中旬~1月下旬頃に迎え、日毎の降雪深さが5cmにな
ること

札幌の雪は、気温が最も低くなる大寒の頃に日毎の降雪量がピークに達し、積もった雪の深さのピークは、その1ヵ月後の2月20日ころです。

先日(1月16日)札幌に大雪警報が出て、我家の庭の積雪深さは70~80cmになりました。。 国道の道路脇に堆積された雪も倍くらいになり、急に視界が悪くなりました。 朝8時過ぎ散歩で国道沿いを歩くと、車はほとんど止まっている状態で超渋滞を引き起こしていました。

今冬は少雪を予想して過ごしやすい冬になると思っていたのですが、意に反して1月中旬のこの雪です。 急に自宅前の雪かきが心配になってきました。今冬の町内会で実施する道路の排雪作業が2月23日の予定です。 あと1ヵ月余の我慢です。 それでもこれから3月上旬までの雪のことを考えると気分が暗くなってきます。
それぐらい、札幌で一軒家に住んでいる私にとって、雪の処分は大きな問題なのです。