冬囲い(その16) 

 2018.11.17
時計台ビル前庭の冬囲い。 奥に見える白い建物は時計台。
2年前の秋に撮影しているので、時計台は観光客で賑わっている。
時計台ビルは、時計台ビルの南側(時計台との間)に公開空地(広場)=前庭を設けて造園的に修景。 それが評価されて、昭和58年に札幌市の第1回目の都市景観賞を 受賞。
   2018.11.17
根曲がり竹を網目状に組んでサツキ?を保護。 根曲がり竹を斜め格子に組み上部を晒竹で結びサツキを庇状に覆う構造。 広場の修景が曲線を基調としているので、 その曲線に沿ってお椀状の円い曲線と左右に畝って伸びる晒竹の冬囲いはなかなかのもの です。

2020.12.5
日本銀行札幌支店(中央区北1条西6丁目:大通公園に面する)前庭の冬囲い。
冬囲いはサツキとドウダンツツジに。 雪折れ防止のための冬囲いと思われるが、その重みを支える支柱はない。 株全体を網目状に縄で縛っているだけ。 それで十分なのは、イチョウやオンコ(イチイ)など針葉樹が北側に、そして比較的蜜に植えられているからなのでしょう。 中央の赤い植込みがドウダンツツジ。


2020.12.5
刈込みのサツキを縄で碁盤状に冬囲い。 なかなかの出来栄え。 あえて言わせてもらえるなら、縦の面の縄を直線にするというか、高さを揃える配慮があればより一層良かった。


2020.12.5                                                     2020.12.5
北大理学部正面入口横に植えられているクロフネ。 大きさは、高さ約3.5m、株張り5m。 株元に説明版があり、それには昭和55年記念植樹と書かれているので、樹齢は50年弱?。 地際の幹はツツジとは思えない太さ。 これぐらい立派になると、枝折れ防止のための冬囲いをしてもらえる。


2020.12.5
とある葬儀社の外構植栽の冬囲い。 樹木はニオイヒバ。
冬囲いでも弔意を示す? 以前では思いつかないやり方。

冬囲い(その15)


2014.11.20                                                       2016.12.7
生垣コデマリの冬囲い。 豊平公園 緑のセンター建物西側
同じ生垣の冬囲いでも、年度、人によってその仕方も変わる。 右の冬囲いは見た目は良さげだが、手間がかかりそう。 ちなみに今年の冬囲いは左側の方法。 やはり、見た目よりも手間が優先?

 
2019.3.13      モンタナの雪囲い。
雪囲いからはみ出したモンタナマツ。明灯灯のために一部を切り込んで作った雪囲いに照明灯がない。 この雪囲いは必要か?
なぜこのようになったのか?
雪囲いをし始めたころは、モンタナマツも植込み全体に植わっていて、しかも、株自体も小さく雪囲いからそれほどはみ出さなかったが、何年かすると、株も大きくなり欠株も出てきたりして、当初の形式が保てなくなったことと、作業する人も入れ替わり、当初の意図がきちんと伝わらないと、このようになるのか?

 

オウゴンシノブヒバ? それとも、外国産のコニファー類、いずれにしてもヒノキの仲間。
細い竹で縦長の三角形が横に並ぶ姿は、一見、プロの仕事のように見えるが、大雪が降ったらそれに耐えられそうにない華奢なつくり。 しかも結束材料が縄ではなく梱包用のひもと細い竹。 しかし、造園業者がこの形で焼き丸太と晒竹で作ったらなかなかなものになる。

2019.11.30
最近オープンしたレストラン建物脇の植栽。 樹木は高さ3m程の株立ちのエゴノキ。 通常なら晒竹を数本使って樹木を保護するのが、場所が狭いためにそれが出来ない。 それで、縄を四重巻きにしてしっかりと結わえている。 結び目を見えないように内側して見た目をすっきりさせている。 惜しむらくは縄の位置、高さを揃えると見栄えはさらに良くなる。

⇒ エゴノキ:名前に似合わずかわいい花

2018.11.17
都心部のビルの外構植栽 植物材料は、手前からヤナギバシャリントウ?、クサツゲ、ドウダンツツジ。
ヤナギバシャリントウは匍匐性なので冬囲いなし。中間のクサツゲには雪の重みで刈込の形状が崩れないようにコモで冬囲い。後段のドウダンツツジは支柱を立てて縄を周囲にまいて枝折れ防止。

冬囲い(その14) 中島公園 日本庭園

2016.11.13
日本庭園入口横のゴヨウマツ(段づくり)の雪吊り。 後ろの樹木はドロノキ。

2018.11.10
池に面する主庭園に向かう園路から見た雪吊りと冬囲い。 左の大木はカツラ

2018.11.10
四阿から見たマツの雪吊り。

2018.11.10
池の中島に植えられているマツの雪吊り。

2018.11.10
ベニシダレ このベニシダレは冬囲いをしなくても枝折れしないのだろうか?

この辺り、昭和30年頃は建築用の樹木を育てる苗圃で、花壇に囲まれた相撲の土俵もあったという。 当時の未開発地域であったわけで、ここに市民の憩い場としての大規模な日本庭園を造ることにしたのは、原田與作市長(1959〜1971年)だった。
昭和36年に工事が始まり、2年かけて完成した。
「幸い水に恵まれた場所柄、日本庭園の基本的型式と言える築山林泉回遊式とし、奥山に発した流れが瀬を走り、淵に寄り、平野を流れ、沼に休み、やがて大海に注ぐまでの自然風景を縮景し・・・・・」
上の文は、工事報告書から抜いた。 500坪の敷地に植えられた木と花は、道内各地から苦労して集めたオンコ、トドマツ、ツツジ類など40種、1400本。 北海道の山野の色を念頭に置いたという。
庭石は日高の沙流川、胆振の鵡川の源流をはじめ藤の沢、張碓などから運んだ。 石の護岸にはセメントを一切使わず、石と丸太の乱杭で組まれた。 それも、桂離宮の州浜や禅寺の石庭等、古来の名園を参考にしている
さっぽろ文庫84 中島公園の日本庭園より抜粋

 

 

冬囲い(その13)

2019.11.14
ライラック 大通公園
大通公園のライラックは、樹冠上部を縄で縛り、晒竹を1本立てて雪の重みによる枝の折れや倒れを防いでいる。

2019.11.14
ニオイヒバ? 大通公園
何かの原因で主幹がなくなって樹としての観賞価値はなくなっているが、地際近くから横に出た枝が立ち上がって、その枝葉に晒竹の支柱を立てて縄で縛って保護している。 管理する人の気持ちが伝わる冬囲い。

2019.11.14
ツツジ類(落葉性ツツジ)
知事公館手前のロータリー内植栽地に植えられている古木のツツジ。
このツツジは光を求めて一方向に枝を伸ばしたのか?、それを保護するために枝葉をこもで巻き、折れないように晒竹を立てて、縄で吊るしている。

2019.11.14
ユキヤナギの冬囲い
中央区北1条西11丁目 札幌地方裁判所外構植栽の一部

2019.11.23
高さ1.5mのイボタの生垣の上部を青いネットで保護?冬囲い? この生垣に冬囲いは不要。 それでは何のために? イルミネーションの飾りつけのための下地づくり?

2013.11.13
アオシダレの冬囲い  南区澄川
シダレモミジの冬囲いは、枝葉をいくつかに分けて束ね、雪の重みで折れないように支柱を立てて束ねた枝葉を縄で吊るす。 先日、写真のアオシダレを見ると、冬囲いを何年もしていないのか?、以前に比べて株自体が一回り小さくなっていた。 冬囲いをしないと、冬期間垂れている枝が地面について枯損するのか?、その可能性が高い。

2019.11.14
ベニシダレの冬囲い。 垂れた枝を束ねているのはシダレモミジの冬囲いの仕方。 それに支柱を立てて縄で吊り下げるのだが、ここでは、横にあるオンコ(イチイ)を支柱代わりにしている。

 

 

冬囲い(その12)  


2018.12.3
マンションの外構植栽。 生垣はカイズカイブキ(Juniperusu属)。 晒竹を二段に這わせて、雪の重みによる枝葉の乱れを防止。 晒竹はカイズカイブキの主幹に結わえてある。

2018.12.3
植込み材料の種類は判らないがコニファー類、ビャクシンの仲間:juniperus属。
晒竹の支柱を立てて樹冠上部をこも巻き。 寒さで?乾燥で?枯れ上がるのか?


2018.11.3
道路と駐車場の間の植栽 植込み材料はサツキ 細い竹に防風ネットで冬囲い。 これで持つのか?と思ったのですが、 翌春3月下旬に再度確認すると、ネットは雪の重みでへこんではいるが、タケは折れていない。 重い雪で押されない限り、自然の降雪だけでは、これで持つようです。   昨年の冬は雪が少なめだったのでこれでも持ったが、雪の多い年はどうなのか?


2019.11.14
マンションの外構植栽。 植込み材料は、ツツジ類(サツキ、ドウダンツツジ)とビ
ャクシンの仲間:juniperusの仲間。
専門の造園業者が縄を使わずに梱包用のひもで竹を結わえたのか?と思ったのですが、よく見ると結わえ方が男結びでないので、マンションの管理人さんなのでしょうか? 一見、良さげに見えます。

2019.3.13
アジサイの冬囲い
通常の冬囲いは、縄で2〜3ヶ所結わえるだけ。 もし雪の重みで倒れるようなら晒竹で支えるのですが、このアジサイは株が大きいために、株をいくつかに分けて、それぞれを縄で結わえている。その真中に晒竹を立てて、それぞれの株が雪の重みで倒れないように縄で引っ張り、雪吊り風に仕立てている。