ニガキ  樹皮・樹肌

 
幹径:7cm                      幹径:15cm
幹径15cmくらいでは樹皮の縦割れは見られません。 一見すると、樹皮の色といい、横点々と並ぶ皮目といい、写真を見る限りケヤキに思えてしまいます。 
幹径:30cm                    幹径:左50cm、右40cm
幹径が30cmになると、縦割れの模様もはっきりしてくるようです。
40cmを越えると、元々の滑らかな肌より縦に割れた部分の方が多くなってきます。


上2枚の写真は幹径14~15cmの同じ樹です。 左側は樹皮が北側に面し、右側は南面を向いています。
南側は幹の成長が良いためか、樹皮が縦に割れはじめています。 一方、北側の幹は縦割れが起こっていないので、皮目が横に並んでいます。 同じ樹でも、樹皮の面する向きによって、その模様が違ってきます。

<余談>
ニガキは漢字で苦木と書きます。 小枝でも葉でも噛むと苦味がじわっと口の中に拡がります。 その苦味を消そうと唾液を吐くのですが、それでもなかなか消えないのです。
中国名では苦棟樹と書き、学名のPicrasmaはラテン語の苦味という意味が語源だそうで、ニガキは苦い木として万国共通ということだそうです。

⇒ ニガキ:口の中にじわっと拡がる苦さ

 

 

カツラ   樹皮・樹肌


幹径:右:5cm 左:25cm       幹径:40cm                   幹径:109cm

写真左の赤みを帯びた幹?枝?はひこばえ。 カツラの幼木も、おそらく、このように赤みを帯びて滑らかで、白っぽい皮目が目立つのでしょうね。
幹径が25cmくらいになると(おそらくもっと若くても)、樹皮は縦に裂けるようになります。

上の写真右は、真駒内公園内にあるカツラ。 これくらい大きくなると樹皮の裂け方も乱れるというか、荒々しさを増します。
2012.3.11
樹高:19m、胸高直径:109cm、幹周:343cm、 推定樹齢:270年(約10前の調査時)
このカツラは、真駒内公園内を流れる真駒内川に架かる中央橋の西側にあります。

→ カツラ  http://kimagurenikki.sunnyday.jp/category/%e6%a8%b9%e6%9c%a8/%e9%ab%98%e6%9c%a8%e9%a1%9e/%e3%82%ab%e3%83%84%e3%83%a9/

 

 

 

ケヤキ  樹皮・樹肌

   
幹径:20cm            幹径:50~60cm        幹径:1m前後

写真左(幹径:20cm)の樹皮に赤みを帯びた小さなつぶつぶが多数見えます。 横一列に並んでいるようにも見えます。 これらは皮目です。
写真中央、樹皮の黒っぽい部分は古い樹皮で、写真下の方の白っぽい部分と緑色帯びた部分は、古い樹皮が鱗状に剥がれ落ちてできた新しい樹皮で、プラタナスのように、しかし、ケヤキ特有のまだら模様になっています。
写真右は、幹径が1m前後ある樹齢100年以上のケヤキです。 樹皮が捲れるように剥がれかけています。

ハルニレ  樹皮・樹肌


幹径:10cm           幹径:40cm                  幹径:2m以上

ハルニレは、幹径が10cmで樹肌は縦に割れ、成木と同様の趣があります。
写真右の大径木は北大構内のものです。 高さ1.5mほどのところで二又に分かれています。 写真右側の主幹径は1mを超えています。

2017.7.6
右上の写真を少し離れて撮ったもの。 左右に根張りが伸びています。 この樹で何年くらいの樹齢になるのでしょうか? 300~400年?

ドロノキ 樹皮・樹肌

   
幹径:15cm                     幹径:70cm

ドロノキの幼木から若木にかけての樹皮は緑色を帯びた白色で、菱形の※皮目が目立ちます。 幹径が太くなるにしたがい、樹皮が縦に割れて、白地の樹肌に灰褐色の縦縞が混じるようになります。
※皮目:樹木の樹皮に形成され,気孔の代わりに植物体内外の通気を行う組織。
   
幹径:左50cm、右40cm            幹径:1.0~1.1m

大径木になると、その樹肌はシロヤナギなどヤナギ類と同じように縦に割れた荒々しいものになります。

ドロノキ  →  http://kimagurenikki.sunnyday.jp/category/%E6%A8%B9%E6%9C%A8/%E9%AB%98%E6%9C%A8%E9%A1%9E/%E3%83%89%E3%83%AD%E3%83%8E%E3%82%AD/