アカヤシオ(その1):その花色が好きで

005 アカヤシオ2014.4.27
この花に最初に出会ったのは、今から40年近く前のことです。場所は札幌市農業センター事務所裏にあるロックカーデンです。その斜面はまだ草木が芽を出す前の灰色がかった火山礫に覆われているだけで、冬から抜け出したばかりの殺風景なものです。そんなロックガーデンの片隅に、2mあるかなしかのすらっとした裸樹に、数輪の花が細い枝先に咲いているのです。写真のように樹冠一杯に咲き誇ってはいません。しかし、その一輪一輪がサーモンピンクに輝き、当時、ツツジといえばサツキとオオムラサキツツジ程度しか知らない自分にとって、なんとも言えない上品でやさしい色合いのアカヤシオが強く印象に残ったことを覚えています。
※ この写真の花がアカヤシオかどうかは、個人の庭に植えられているのではっきりしませんが、ツツジ類の中でも早い時期に花を咲かせ、この色合いを持っている花はアカヤシオしかないと思っているのです。
006 アカヤシオ2014.4.27
花は4~5月、葉が展開する前に開花する。枝先に淡紅紫の花が1~2個つく。花冠は直径5~6cmの広く開いた漏斗形で、深く5裂する。裂片は倒卵形で先端はへこむ。雄しべは10個あり、上側の5個は短く、下の5個は長い。花糸(雄しべの葯(やく)をつけている柄)は淡紅紫色で、基部には開出毛がある。雌しべは無毛。花柄は1~1.5cm(樹に咲く花)

007 アカヤシオ2014.4.27
分布域は本州の福島県~三重県の太平洋側で、残念ながら北海道には自生地がないのです。

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