アジサイ  雨の多い年

今夏はアジサイが美しく見える年のようです。 街中を走ると、アジサイの青色が深く濃く、新鮮に見えます。
アジサイ 中島公園 2016.7.31
中島公園
この場面を撮ろうとしたとき、通り雨に出会いました。 この写真は降り始めに撮ったもので、15分も降り続いたでしょうか、すぐに止んでしまいました。

アジサイが美しく見えるのは、雨上がりです。
大きく膨らんで今にも落ちそうなアジサイの葉先の水玉。
葉上に大小の水玉で濡れ輝くアジサイの葉。
そんな葉の光景とアジサイの花は重なります。
アジサイの花は、やはり雨です。
太陽の下に美しく輝くアジサイはイメージできません。

アジサイ 中島公園
池のほとり

ガクアジサイ 2016.7.31
中央区のマンションの外構に植えてあるガクアジサイ。

<余談:札幌の7月の降水量>
アジサイの開花は7月~8月ですが、最も美しく咲く最盛期はやはり7月下旬です。 それで、過去5年間の札幌の7月の降水量を調べてみました。
・平成24年(2012年)7月 : 81.5mm(1ヶ月間に降った雨量)
・平成25年(2013年)7月 : 54mm
・平成26年(2014年)7月 : 76mm
・平成27年(2015年)7月 : 65mm
・平成28年(2016年)7月 : 118.5mm

ちなみに、1981年~2010年(過去30年)の7月の平均降水量は81mmです。
この数字を見ると、平成24年~平成27年の4年間は7月の降水量が少なかった年のようです。 だから、今年は余計に美しく見えるのでしょうか。
また、7月の1ヶ月間に100mm以上の雨が降ると、アジサイは美しく見えるようです。 確かに、今年の7月は、例年になく、定期的にある程度の雨(地中に十分に浸み込まないお湿り程度の雨ではない)、しっかりした雨が定期的に降っていました。 例年の7月なら、畑に水やりをしたくなるのですが、今年は我家の畑も湿った日が多かったように思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アジサイ 8月の花

アジサイ2015.8.10 中島公園
アジサイの花がきれいです。 最盛期は少し過ぎているようですが・・・・。
札幌ではアジサイの花は7月上旬から咲き始めますが、7月中旬までは雨の降らない日が多く、晴天の日などは葉は垂れて花も首をかしげるアジサイを多く見かけます。この時期は花が咲いていてもそれほど美しく見えないのです。
しかし、梅雨前線が北上し本州で梅雨が明けて真夏になると、その前線の影響で、札幌は6月や7月中旬に比べると曇りや雨の日が多くなります。 そうなると、アジサイの花が美しく輝き始めます。 札幌では、アジサイは8月の花です。

アジサイ:冬芽

12月中旬に北海道を襲った爆弾低気圧、根室で最大瞬間風速39.9mを観測した冬台風は、シベリアから近づいて来ると南からの暖気を誘って雨を降らせ、それが通り過ぎると、今度は北から寒気が入ってきて道路の路面はつるんつるんになります。 そして、次に強烈な風を伴いながら雪を降らせます。 この低気圧の影響(北海道に近づいて来てから通り抜けるまで)が1週間ほど続きました。
それから約3週間が過ぎます。 第2弾目の低気圧がやってきました。パターンは前回12月ものと同じです。 雨が降って道路がツルツルになって、その後の強烈な風と雪です。 来週始め頃までその影響が残りそうです。 最近はこのパターンが多くなってきているようです。
まだ1月上旬です。とりあえず「春が近い」と思える3月まで2ヶ月もあります。 今冬、北海道に、この型の低気圧が何回襲ってくるかと思うと、少々憂鬱になります。
冬芽:アジサイ
1-004 アジサイ2011.5.17
頂芽は裸芽(芽鱗を被っていない)。 撮影が5月中旬で、今にも展葉する時期。
冬芽の裸芽よりその下にある葉痕に目が行きます。 3個の維管束痕が顔の目と鼻もしくは口になり、幼児の顔?羊の顔?に見えます。
1-015アジサイ2014.12.23
右の側芽は薄い芽鱗を半分被って、残り半分は芽鱗が剥がれています。 年が明ける前に芽鱗が剥がれてくるようです。
バッコヤナギやリョウブも年が明ける前に芽鱗が剥がれていました。 このようなパターンは意外にあるようです。
1-RIMG0008.jpg2013.5.7
新葉の展開。
<余談:アジサイの花色>
アジサイの花は土壌pHにより色が変化し、酸性なら青、アルカリ性なら赤に変わる といわれます。 しかし、公園などのアジサイは、同じところに植えられていても、薄青~ピンク~紫まで色合いにそれぞれ違いが出ます。
その色の違いは、土壌中のpHだけではなく、株そのものが持っている性質(もともと青色の花が咲く傾向の強いものや、その反対にピンク系になりやすい性質など)とそれに加えて、土壌中のアルミニュームやリン酸含量による影響など、いろいろな要素が絡まって花色が決まるようです。 興味のある方は、以下のブログを参照してください。
→  アジサイの花色
1-035 アジサイ2012.7.28
1-034 アジサイ2012.7.28

アジサイ 7月のアジサイ
アジサイ 8月の花
アジサイ  雨の多い年



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アジサイ(その1):7月のアジサイ

7月に入ってアジサイの花が咲き始め、今がちょうど見ごろ、最盛期を迎えています。
014 アジサイ2014.7.13
石山ウォーキングトレイル
追記 2014.7.27
023 アジサイ2014.7.27
前日夜から今朝にかけて雨が降り、その後に撮ったもの。
224 アジサイ2011.7.23
シラカバ林の周りに植えられているアジサイ  豊平公園
006 アジサイ 藤野2012.7.15
公共施設の外構植栽
011 アジサイ 南6西18?2013.8.11
道路の植樹帯に植えられているアジサイ(ピンク)。手前のローズ色の花もアジサイのようです。
RIMG0047-001.jpg
完全なアジサイになりそこねたアジサイ
ガクアジサイは中心部に両性花があり、周辺に装飾花がある。装飾花の3~5枚の花弁に見えるものは萼(ガク)である。装飾花にも雌しべと雄しべがあるが、結実しない。中央部の両性花は5枚の花弁があり、10本の雄しべがある。アジサイは、ガクアジサイの両性花が全て装飾花に変化したもので、結実しない。
(岡山理科大学 生物地球学部 生物地球学科 植物生態研究室室(波田研)のホームページ )
<余談:札幌のアジサイ>
札幌に来て40年近く経つのですが、ここへ来た当初から、アジサイの花の色が冴えない、ぼけている、アジサイらしくないという印象を持っていました。その理由は、関東以西でアジサイの開花は梅雨時の6月で、「しっとり濡れたアジサイの大きな葉から水玉がぽとりと落ちる、その横で青や桃のアジサイの花が咲いている」、そんなイメージを持っていたのです。
ところが、札幌での開花は本州から1ヶ月遅れの7月で、そのころは、水不足で公園や豊平川の河川敷の芝生が褐色に枯上がるなど、比較的晴れの日が多く、正確に言うと、雨が降らない日が多いのです、
それで、札幌と東京の降水量を調べてみました。
〇  過去30年間の平均降水量(1981~2010年)
6月  札幌  46.8mm/月
東京 167.7mm/月
7月  札幌  81.0mm/月
東京 153.0mm/月

〇 平成24年の夏
6月   札幌  99.0mm/月
東京 311.0mm/月
7月   札幌  11.0mm/月
東京  95.5mm/月
これで見ると、例年、梅雨時には東京は札幌の2倍~3倍の雨が降っています。今年、平成24年の梅雨について、東京は6月に例年に比べると2倍弱降っていますが、例年並みというか、こんなものなのでしょう。札幌も、6月は例年の2倍、7月は1/8と極端に少ないです。しかし、雨の少ない年(とし)はよくあることで、日照りで作物が枯れるわけでもなく、雨がほしいと思う“普通の年”、“例年の年”なのです。
札幌のこのような年によく見かけるのが
RIMG0022.jpg2013.8.3
首を傾げたアジサイなのです。気温が上がった日にはこのようなアジサイをよく見かけます。これは極端な姿ですが、雨が降らない日が続くと、葉が垂れ下がり、葉色も花の色も冴えない、色あせた樹姿になってしまいます。札幌では本州のように雨に濡れて色鮮やかに輝くアジサイはなかなかお目にかかれないようです。

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