エビガライチゴ:その毛はケガニの脚?

追記:8月10日
7月24日(火)にエビガライチゴを載せました。そのときは、エビガライチゴの花も終わりかけで、蕾のように見える赤い線毛のふくらみの中には緑色の実ができあがっていました。あれから2週間と3日経っています。
005 エビガライチゴ 藤野焼山線2012.8.10
前回と同じ場所のエビガライチゴです。
写真を撮っていると、前回と同様にここのご主人が出てこられました。話を聞くと、先日、1回目の収穫を終え、今後、何回かに分けて収穫するとのことです。
下の写真で、赤い実の付いていない星型のものが二つ見えますが、おそらくご主人はこれを収穫したのでしょう。
007 エビガライチゴ2012.8.10
ご主人の了解を得て、2~3個食べさせてもらいました。そんなに甘くはないのですが野趣のある甘酸っぱさで、ジャムにするとよさそうです。
写真の実は、十分に熟していません。酸っぱいです。美味しいのは、黒味を帯びた赤色で、実は一回り大きいです。
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013 エビガライチゴ 藤野焼山線2012.7.24
南区藤野焼山線の道路沿いで見つけました。大きな石を積重ねた間に植えられています。エビガライチゴです。
写真を撮っていると、どこからか「どうかしましたか?」と声をかけられました。エビガライチゴがこんなに植えられているのが珍しいので写真を取らせてもらっていることを説明すると、相手方は安心したのか、その後、自宅の裏山で取ってきたこと、自家製堆肥を入れてやると新梢(シュート)が2mも伸びたこと、9月に熟した実をジャムにすることなどいろいろ教えてもらいました。
010 エビガライチゴ2012.7.24
白い花弁と赤褐色のガク弁がそれぞれ5枚。がく弁の裏には線毛がびっしり生えています。線毛の先には、緑色や赤紫色をした小さな玉が付いています。透明な水玉状のものもつけます。
001  エビガライチゴ2012.7.20
この時期は、花はほとんど終わりかけで、写真のものはつぼみではありません。赤褐色のがく弁の中には、表面がつぶつぶした丸い果実が隠れています。
エビガライチゴのがく弁を覆っている線毛を触ると粘つきます。線毛は、消化液(食虫植物)や蜜を出しますが、このエビガライチゴは、何のために(虫除け?)、どのような物質を出すのでしょうかね?
エビガライチゴの線毛を触ると、その色合いや感触から、ケガニの甲羅や脚を連想してしまうのですが、どうでしょうか?。
004 エビガライチゴ2012.7.20
エビガライチゴは赤褐色の線毛のほかに、もう一つ特徴があります。葉です。
002 エビガライチゴ
イチゴ類に多い3出葉ですが、葉裏が真っ白なんです。この写真は、その色合いを出せていません。
純白という色合いではなく、真っ白なんです。ギンドロの葉裏を純白(銀白色)とするなら、エビガライチゴは牛乳色という感じです。
葉脈上には棘があります。触るとほんの少しチクッとします。
002 エビガライチゴ 焼山線2012.7.20
エビガライチゴの新梢です。新梢の先に花を咲かせます。枝にも赤褐色の線毛が密生します。
092 エビガライチゴ2011.7.10
エビガライチゴは、野山を散策すれば出会うこともあるのでしょうが、通常、公園や個人宅でほとんど見かけません。私が街の中で見かけたのは、エドウィン・ダン記念公園と澄川南特別緑地保存地区の五輪通沿いのみです。
この実は食しても美味しいので、大きな公園の林縁に植えておくのもおもしろいと思うのですがいかがでしょう?

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