オオカメノキ  冬芽

オオカメノキの冬芽です。
 
2010.9.12                                  2010.10.31
9月中旬には冬芽(花芽)は出来上がっています。 その形が、雪国、秋田や山形で作られているこけしで、蓑(みの)で編んだ縦に長い三角形の雪帽子を被ったこけしを連想してしまいます。
2010.4.10                                     2010.4.29                            2010.4.10

4月中旬になると花芽は大きく膨らんできます。 この形状は、幼児が大きく手を振ってラジオ体操をしている姿を連想させます。 その手にあたる部分は葉で、丸い球状の花芽は頭です。
オオカメノキの白い花は、札幌市内では5月上旬に開花します。 中央の写真のつぼみは、もう少しで開花しそうです。
右の写真、2枚の葉が向かい合って閉じているのは葉芽です。

オオカメノキの冬芽は裸芽(芽鱗で保護されていない)で葉脈がはっきりとわかり、その葉には毛が密生しています。

 

オオカメノキ(その2):こんなに早く咲くの?

時期が少しずれてしまいましたが、今回はオオカメノキ(ムシカリ)です。
自転車で住宅街を走っているときに見つけました。 その樹は個人の庭で道路から奥まったところに植えられているために、花の形状をはっきりと確認できないのです。花の咲き方からすると満開で、咲き始めはおそらく5月上旬のようです。
5月上旬に潅木類で白い花を咲かせる木? 何だろう? エゾヤマザクラやエゾムラサキツツジと同じ時期に白い花を咲かせる樹? なかなか浮かばないのです。
033 オオカメノキ2014.5.10
翌日、北大植物園に行ったのですが、潅木園に白い花を咲かせている樹がありました。オオカメノキ(ムシカリ)です。
030 オオカメノキ2014.5.11
オオカメノキは5月下旬~6月にかけて咲く花と思っていました。今年は、確かにサクラ類など春の早めに開花する樹は例年に比べて早いようです。それで、オオカメノキもそれなりに開花したのでしょうが、それにしてもこんなにに咲くとは少々驚きです。

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オオカメノキ:赤い実、黒い実、そして紅葉

少し時期が過ぎてしまいましたが、今回はオオカメノキの紅葉と赤い実の話題です。 10月14日(体育の日)に豊平公園へ。そこで見つけたのがオオカメノキの紅葉。
020 オオカケノキ(赤字)2013.10.14
樹の大きさは約1.5m。オオカメノキで思い出すのは、カンボクに似た白い花よりも冬芽です。白味を帯びた丸い花芽の両端からウサギの耳のような幼葉を付けている姿(形態)は何とも言えないかわいさ、愛くるしさがあります。そんなオオカメノキもこんな風に紅葉するのです。暗褐色~サーモンピンクに近い赤味を帯びた葉はなかなかの趣きがあります。春に白い花と秋の紅葉、庭に1本あってもよさそうな樹です。
もう一つ、オオカメノキは8月頃に赤い実をつけます。そして、10月に黒い実に色を変えます。この赤い実はガマズミの実と良く似ていますが、ガマズミの実より赤味が少し濃いようです。そして、赤くなるのもすこし早いようです。
015 オオカメノキ(赤字)2011.6.19
5月下旬~6月中旬に白い花を咲かせます。花が終わって直ぐできた実のようです。
036 オオカメノキ(赤<br /> 1ヶ月後の7月下旬。実は赤くなっています。字)2011.7.24
025 オオケメノキ(赤字)2011.9.11
9月初旬には赤い実の中に黒くなる実も出てきます。
035 オオカメノキ(赤字)2011.11.4
10月には赤い実が黒くなり、11月に入ると果実の水分が抜け、このように干からびてしまします。オオカメノキの実は美味しくないのか鳥に食べてもらえないのでしょうか?それとも、この実が赤い9月~10月は、鳥たちにとって他に美味しい食べ物がたくさんあるからなのでしょうか?そうなんでしょうね。おそらく。

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オオカメノキ(ムシカリ)

1-043 オオカメノキ?2011.6.18  滝野すずらん公園
オオカメノキ(ムシカリ)は、公園など街中ではあまり見かけない樹ですが、札幌市の郊外を走る国道453号線(旧支笏湖線)や滝野すずらん公園へ通じる滝野御料線の山林縁で見かけます。そしてそれに気づくのは、花が咲く時期ではなく、秋口の赤い実が生っているときです。
1 冬芽
1-028 オオカメノキ2010.9.12
夏が終わり秋に入るころには、このようにちゃんと冬芽の形をしています。将来葉になる部分が掌を合わせるようにしている形がかわいいです。
1-007(赤字) 2011.10.31
秋も深まる10月下旬になると、真ん中にある丸い花芽が膨らみ、両側にある葉はウサギの耳のように拡がります。
1-021 オオカメノキ2011.3.13
3月中旬、展葉するにはもう少し時間が必要ですが、花芽はだんだん膨らんできています。大きさは1cm弱くらいでしょうか。オオカメノキは、冬の間、葉や花を包み保護する芽鱗がありません。それを裸芽(らが)といいます。その代わり冬芽は、星状毛という細かい毛に覆われていて、その毛が寒さを防いでくれているのでしょう。葉の葉脈がはっきりわかります。
この形は何かに似ているのですが、どうもそれが浮んでこないのです。それでも、なんとなくかわいい感じがします。
1-023 オオカメノキ2011.3.13
万年筆のペン先のような形をしているのは、葉芽です。
1-067 オオカメノキ2011.4.10
4月上旬、花芽が蕾になり、その蕾から花が膨らんできています。
1-088 オオカメノキ2011.4.29
花軸も伸びてきて、一個一個の花も開く準備をしています。それよりも、両サイドの葉、その葉の葉脈に目が行きます。
1-021 オオカメノキ2011.5.15
5月中旬、開花しました。オオカメノキの葉の特徴は、他の樹木の葉に比べると分厚めで照葉です。大きさや形は、その付く位置で相当の開きがあります。標準的な大きさは(写真の葉)で10~15cmくらいでしょうか。
1-022 オオカメノキ2011.5.11
中央にある小さな蕾は雄しべと雌しべがある花です。周りに咲いている白い花は装飾花です。この花には雄しべと雌しべは退化?してありません。
このオオカメノキやカンボクなどガマズミ属の装飾花は、花びらが変化したもので、アジサイの仲間の装飾花は がく が変化したものだそうです。
2 名前の由来 
牧野新日本植物図鑑では、
虫喰われからきたもので、葉がよく虫に食われているからだという説があるがはたしてそうだろうか。またオオカメノキは、大きな亀の甲を思わせる葉がついているからであるという。
樹に咲く花では上述の二つの説を載せた上で、
ガマズミの漢名の莢迷(キョウメイ)がカメとなり、おおきなガマズミの意味で、オオカメノキとなったとする説が説得力がある
と書かれています。
3 Data
・科名 スイカズラ科
・属名 ガマズミ属
・学名 Viburnum furcatum
・花期 5月~6月
・分布 日本、千島、サハリン、朝鮮

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