百日紅の花

9月2日の日曜日に、北大植物園へ行ってきました。バラ園の周りに植えられている宿根草花壇には、ピンク、赤、白と色とりどりの花が咲いています。その一角にサルスベリの花がちょうどこれから満開を迎えようとしています。
1-040 サルスベリ2012.9.2
これは大通公園(西4丁目:北側通路横)に咲いているサルスベリです。今がちょうど満開です。
1-009 サルスベリ2012.9.2
下の写真は1昨年の8月上旬に、都心部(北3条西2丁目)で撮ったものです。
1-007 サルスベリ2010.8.10
札幌のサルスベリは、7月中下旬?に咲き始め、8月中旬から9月上旬に最盛期を迎えるようです。
サルスベリは百日紅(ひゃくじつこう)と書くように、本州では7月~10月まで咲く開花期間の長い花のようですが、札幌では、見ごろは1ヶ月くらいなのでしょうか?
サルスベリの花の付き方は、その年に伸びた新梢の先に花芽をつけて、その年に開花するタイプです。気温が高い日が長く続くと、それだけ開花期間も長くなります。ので、今年のように8月下旬に気温が30℃を超えるような日が連続する年は、サルスベリの花を長く見られることになります。
サルスベリは、中国南部原産で江戸時代以前に渡来して、日本各地に植えられたそうです。私の田舎では、家の近くのお寺に植えられていて、夏休みが始まる頃にきれいな花を咲かせていたのを、遠い昔の記憶として頭の中に入っています。
本州では3~9m位になる落葉低木ですが、大通公園と北3条西2丁目に植えられているは、一才サルスベリと呼ばれるもので、株が大きくなっても2mくらいです。
サルスベリは南国の花というイメージのためか、公園ではもちろん個人の庭でも見かけることはありません。しかし、当年枝に花を付ける性質は、花が終わった後枝を強く切っても、翌年はその年に出た枝先に順次花芽を付けて花を咲かせてくれるので、株をコンパクトに維持できることと、一才サルスベリは、元々それほど大きくならないので、個人の庭に向くタイプといえます。開花期間も比較的長いので、もう少し普及してもいい樹種と思うのですがいかがでしょう。ムクゲの花が市内のあちこちに見られるのに比べると、サルスベリの花ももうすこしあってもよさそうに思うのですが・・・・。札幌のような北国では、花が咲かせられないという固定観念が定着しているのでしょうかね?
1-042 サルスベリ2012.9.2
サルスベリは、こんもりした?円錐花序をつくります。
1-048 サルスベリ2012.9.2
その花序の1個の花を拡大してます。
ピンク色で縁が波打っていて、その基部が細いのが花弁です。6個あります。中央に茶道でつかう茶筅のような筒状をしているのが雄しべです。その回りに少し大きめで白っぽくて湾曲した先に黒いポッチをつけているものが6本あります。これも雄しべなのだそうです。そして、中央にやはり湾曲した少し太めで茶褐色したものがあります。これは花の中心部基部から出ていて、雌しべなのです。サルスベリの花の構造は、花弁もおしろい形をしていますが、雄しべには茶筅状と湾曲した2種類があるのです。
おもしろいですね。花を接写していると、今まで見えていなかった世界が新しく拡がります。

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