サンゴミズキ

節分も過ぎて昼間の明るい時間帯が長くなってきています。特に夕方が遅くなってきています。仕事を終えて自宅に帰る時刻の5時を過ぎても、西の空は明るいです。札幌の春はまだ遠い先ですが、それでも少しづつ少しづつ春が近づいてきています。
今回はサンゴミズキです。
サンゴミズキは高さが3~5m位になる落葉樹で、公園の植え込みや生垣に使われています。漢字で“珊瑚水木”と書くだけあって、枝の赤さが特徴的で生花にもよく使われるようです。
1 冬芽
1-098 サンゴミズキ
先ず、枝の赤さが目を引きます。頂芽は花芽で、その下に左右からでている対の芽は葉芽です。枝の黒い部分が葉痕でしょうか。枝に白いつぶつぶが数個あります。これらは皮目(空気を通す組織:樹皮からも酸素を取り入れている)です。
1-099 サンンゴミズキ2011.4.10
花芽です。ぷっくり膨らんでいるのが花芽の証拠です 蜜毛で覆われているのが印象的です。
1-039 サンゴミズキ2012.4.21
珊瑚の水木です。これを撮ったのは4月10日、雪が解けた直後です。晩秋の落葉後から雪に覆われている間にも写真はいつでも撮れたと思うのですが、この雪解け直後に撮ったのは、サンゴミズキの赤さが目に止まったからだと思います。落葉期は、春先と同じ赤さであっても、カエデやモミジなどの鮮やかな紅黄葉が脳裏に残っていて、さほど印象に残らなかったのだろうと、また、冬の間は多くの部分が雪に埋もれていて全体が見えないために、カメラのレンズを向けようとも思わなかったのだろうと思います。おそらく、札幌ではこの春先がサンゴミズキの枝が一番きれいに輝くときではないでしょうか。
サンゴミズキの根元周りに芽吹いている草が見えます。フキノトウです。

1-034 サンゴミズキ 真駒内公園 アイスアリーナ周辺2012.4.29
真駒内公園アイスアリーナ周辺に植えられている生垣のサンゴミズキ
これは、4月下旬に撮っています。芽吹き直前です。生垣ということで毎年の剪定が樹木にストレスを与え、それが樹肌に鮮やかさを欠く原因をつくっているのかもしれません。それに、これから新芽を出すために養分をそちらに集中するために鮮やかが抜けてしまうのでしょうか?この時期の樹肌は春先に比べると見劣ります。
1-022 サンゴミズキ2011.5.15
5月中旬、芽吹きから展葉です。
1-071 サンゴミズキ2012.5.14
1-046 サンゴミズキ2012.6.2
6月上旬、ところどころ白く見えるのは花です。
1- サンゴミズキ2012.6.12
1-040 サンゴミズキ2012.6.12
同じ仲間のミズキは花弁が5枚ですが、サンゴミズキは4枚です。雄しべが長く目立つのはミズキと同じです。
1-037 サンゴミズキ2012.6.12
2 名前の由来
“牧野新日本植物図鑑”や“樹に咲く花”など全国版の図鑑には“サンゴミズキ”自体が載っていないのです。本州は暑すぎて育たないのでしょう。 インターネットで調べて見ると、
「枝が赤く落葉した時に、珊瑚のように見えるため」などのコメントがあり、おそらくこのとおりだろうと思います。
3 Data
・科名 ミズキ科
・属名 ミズキ属
・学名 Cornus alba var.sibirica
・花期 5月下旬~6月
・分布 サハリン、朝鮮、中国、シベリア、蒙古
・別名 シベリアミズキ

にほんブログ村 写真ブログ 植物・花写真へ
にほんブログ村