シロヤマブキ(その2)

シロヤマブキの冬芽です。その形態は取り立てて説明するほど特徴のあるものではありません。ありふれた形をしています。強いてあげるなら、芽のつき方が互生でなく、対生であることでしょうか。
芽(葉)のつき方が対生の樹木は、カエデ類やトチノキなど高木類には少ないのですが、マユミ、ツリバナ類、ウツギ類、ガマズミの仲間、ライラックなど中低木に案外多いのです。
1-015 シロヤマブキ2012.12.9
その意味で、シロヤマブキの冬芽は多くの樹種で見られる芽鱗に覆われていて、それだけを見て樹種を判別するのは難しいようです。写真を見るまで気がつかなかったのですが、少し白みがかった樹肌が縦に割れて、その部分に褐色の芽のような粒粒が見えます。これは皮目でしょうか?
1-011 シロヤマブキ2012.4.5
それよりも、この黒光りしている果実、種子(2~4個付く)です。花が5月中旬?~6月に咲き、お盆ごろには茶褐色に、9月には黒い実になるのですが、その実が翌年の花の咲く時期まで枝先に付いているのです。実に9ヶ月もです。冬場のシロヤマブキは、冬芽には目が行きません。最初に目にはいるのは、この種子です。手でつまむと小豆のように堅いです。それ以上かな?
1-033 シロヤマブキ2012.6.2
公園にはほとんど植えられていません。個人の庭で見かけます。大きさは1~2mくらいでしょうか
1-034 シロヤマブキ2012.6.2
写真右上ちょっと下に黒光りしているものが見えますか?
②名前の由来
花がヤマブキに似ていることからシロヤマブキの名が付いたようです。シロヤマブキは花弁が4枚、ヤマブキは5枚です。そして、ヤマブキはヤマブキ属(Kerria japonica)で、シロヤマブキはシロヤマブキ属(Rhodotypos scandes)。同じバラ科ですが属が違います。思ったほど近い関係ではないようです。
③Data
科名 バラ科
属名 シロヤマブキ属
学名 Kerria japonica
花期 5月~6月
分布 本州(中国地方)、中国、朝鮮

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秋でもないのに黒い実が光っている

今朝、ブログのネタを探しに散歩に出かけました。
我家の近くのお庭に、秋でもないのに黒く光っている実を発見しました。
樹木図鑑で調べてみると、シロヤマブキであることが判りました。
011 シロヤマブキ2012.4.5
3月まで実をつけている樹木といえば、身近にあるナナカマド、エゾノコリンゴ、バラの仲間などが浮かびます。これらは、冬を通り越すと色あせるか萎びてしまいます。冬につけている実についてはそのようなイメージがあるので、「この実はどうしてこの時期までこんなに黒光りしているの?」と思い、つまんでみると、
硬いのです。あずきのように硬いのです。
「柔らかい実なら鳥も食べてくれるだろうに、こんな硬い実なら、誰も食ってくれないよ。どうして春先までわざわざ実をつけているの? 冬が来る前に地面に落としたほうが来年、芽が出やすいのではないですか?」などつまらない疑問が頭に浮かんできました。
6月にはこんな白い花を咲かせます。
123.jpg2011.6.4
8月には赤く熟してきます。この段階で、この実が硬いかどうかは判りません。
見た感じ、硬そうです。(写真を撮ったときはあずきのように硬い実になるとは全然思っていませんでした。)
041 シロヤマブキ2010.8.10
橙色の花を咲かせるヤマブキがありますが、、シロヤマブキとは属が違い、同じ仲間ではないようです。
ヤマブキは、Kerria japonia(ケルリア ジャポニカ)でケルリア属、シロヤマブキは、Rhodotypos scandens(ロードティポス スカンデンス)でロードティポス属になります。科は同じバラ科です。
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