ノリウツギ

2019.7.10
豊平川の堤防をサイクリングしているときに見つけました。 堤防から200~300m離れた樹林地に何やら白い花を付けている樹があるので、じっくり見るとノリウツギだと判りました。 ノリウツギは札幌市内では7月上旬~中旬に開花する樹木です。 場所は東区中沼、豊平川沿いの※堤内地です。 この樹林帯は元々は耕作地だったようで、それが放置されて自然林になったように見受けられます。
ノリウツギはその樹林帯端に数珠を繋ぐように生えています。

※堤内地堤防によって洪水氾濫から守られている住居や農地のある側を堤内地,堤防に挟まれて水が流れている側を堤外地と呼びます。昔、日本の低平地では、輪中堤(ある特定の区域を洪水の氾濫から守るために、その周囲を囲むようにつくられた堤防。輪中堤は江戸時代につくられたものが多く、木曽三川<木曽川,長良川,揖斐川>の下流の濃尾平野の輪中が有名>によって洪水という外敵から守られているという感覚があり、自分の住んでいるところを堤防の内側と考えていました。これが、堤内地、堤外地という呼び方に結びついたものです。(最上川電子大辞典)

2019.7.10
上の写真で、遠くの空と樹林地の境目に三角形をした小さな山が見えます。 これは工事等の残土を積み上げて造ったモエレ沼公園のモエレ山。 その少し右側に建物らしきものがかすかに見えます。 これは、あいの里教育大学駅近くの高層住宅のようです。
2019.7.10
ノリウツギの花。 拡大写真。


地図中央、橙色で細長く囲った箇所がノリツギの生えている場所。 豊平川と野津幌川が合流する地点から豊平川の堤防を数百メートル?上流に行った辺り。

 

 

 

ノリウツギ ウツリベニ

2018.7.14
山鼻川の石積築堤両側に列植されているノリウツギ。 写真を撮ったのが7月14日で、あと数日で見頃を迎えるところでした。 7月26日(木)に北大植物園へ行って来たのですが、そこのロックガーデンに植えられているノリウツギはちょうど満開でした。

2017.8.29
上の写真のノリウツギは昨年の8月下旬に撮ったものです。
初めてこの花を見たとき、開花期が通常のものに比べて約1ヶ月遅れているので、「この花はノリウツギに似ているけれど、本当にノリウツギ? 別の種類では?」
と確信が持てませんでした。
2017.9.24
この花木は我家の近所にあったので、何回か見ていると、花弁がほんのりとピンク色に染まって来るのです。 それは、そろそろ紅葉を意識し出す頃で、通常のノリウツギの花の見頃から約2ヶ月も過ぎた、9月下旬です。
そんな頃に、この家の方が庭の手入れをされていたので、
「このノリウツギに似た花木は何ですか?」と尋ねると
「ウツリベニです」と返ってきました。
確かに、白花から薄紅に変わっていく姿は移り紅です。
早速、家に帰ってパソコンで調べると
Hydrangea paniculata ‘Utsuri Beni’ ノリウツギ「ウツリベニ」
と出ています。
そのウェブページには、この「ウツリベニ」という品種以外にもカタカナ名の品種が多数掲載されていて、花色も豊富で花冠の大きなものなど欧米で新しい品種が次々と作出されているようです。

 

 

 

 

 

ノリウツギ(その4)

1-046 ノリウツギ2012.7.22
ノリウツギの花は早いもので7月上旬から咲きまじめます。あちこちに見られるようになるのは7月中旬からです。8月中下旬頃から咲き始める株もあり、開花期間の長い花です。
1-051 ノリウツギ2012.12.2
この花のもう一つの特徴は、いつまでたっても花殻が落ちずに、翌年の春まで残っているのです。これと同じ仲間のアジサイやガクアジサイなども花殻をいつまでつけています。しかし、これらは背が低いので雪の中に隠れてしまいます。一方、ノリウツギは高さが3mくらいにはなるので、目立つのです。
1-005 ノリウツギ2012.12.2
いつまでも枯れた花弁をつけているノリウツギ
①冬芽
1-014 ノリウツギ(赤字)2012.12.2
・冬芽(頂芽):短い円錐形で、芽鱗の先がぴったりくっつかないで先がとがっています。大きさは5mm弱です。
・葉痕:葉痕はいろいろな形があるようです。
1-013 ノリウツギ2012.12.2
側芽の葉痕です。3箇所の維管束痕が目と口で、キツネの顔に見えませんか?
この写真ではわかりませんが、ノリウツギの葉のつき方は対生です。
② 名前の由来
牧野植物図鑑では、ノリウツギとかノリノキという。幹の内皮で製紙用ののりを作るからである。また、北海道ではサビタという。それでこの根からつく“サビタのパイプ”という。 変種に、花序が装飾花ばかりからなるものがあり、これをミナヅキ」といい、庭園に植えられる。
糊を採るウツギ(中が空の木)という意味からこの名前がついたようです。
③ Data(北海道樹木図鑑)
・科名 ユキノシタ科
・属名 アジサイ属
・学名 Hydrangea paniculata 小種名のpaniculataは、円錐花序の という意味
・花期 7月~9月上旬
・分布 日本、南千島、サハリン、中国

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この時期にノリウツギが満開?

1-031(赤字)2012.8.25
1-006 ノリウツギ(赤字)2012.9.8
我が家の近くで見かけた、個人の庭に植えてあるノリウツギです。花の大きさは、7月に咲き始めるのものと比べると一回り小さいよう見えます。花や葉の形状は正しくノリウツギなのですが、咲く時期が遅過ぎるというか、開花時期が1か月くらいずれています。公園や野山で美しく咲いていたノリウツギもすっかり色あせてしまったこの時期に、きれいに咲いているノリウツギに思いがけなく出会うと、「ノリウツギに似ているけど、何の花」と思ってしまいます。
1-005 ノリウツギ?2012.8.29
樹木図鑑では、開花期が7月~8月とか8月と記載されていますので、我家の近くの花も少し遅咲きですが、当然ノリウツギなんでしょうが、どうもしっくりしません。
もし、この時期に、きれいに咲いているノリウツギの花を見かけた方は、お便りください。

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ノリウツギ(その2)

ノリウツギの花が咲き始めて、約1ヶ月が経ちます。
020 ノリウツギ2012.7.15
7月中旬。花弁のように見える装飾花が咲いています。円錐状の花房基部には、雄しべがびっしり付いた小さな花(有性花)も見えます。
047 ノリウツギ2012.7.22
7月下旬、満開です。
047 ノリウツギ 2012.8.12
そして、それから約20日がすきました。
7月下旬の満開時の花と8月中旬の花の違いがわかりますか?
8月中旬の花は、装飾花が下向きに咲いてます。
ノリウツギの仲間(アジサイ類:Hydrangea属)で装飾花をつける花、ガクアジサイ、ベニガク(ガクアジサイの園芸種)、ツルアジサイ、タマアジサイなども下向きに咲かせます。
どうも、有性花が受粉を終えると、装飾花は半回転して下向きになるようです。装飾花は、昆虫類を誘き寄せるための手段、道具のようです。宣伝マン、キャンペーンガールのような存在でしょうか。
ここの部分までは理解できるのですが、なぜ、わざわざ、半回転してまで、装飾花を残す必要があるのでしょうか? 用が終われば、装飾花にある養分を引き上げて、枯らすほうが効率的に思えるのですが・・・・・・。
ノリウツギの装飾花をよく見ると、すこし緑がかっています。そこに葉緑素があって、光合成をして養分を作っているのでしょうか。それなら理解できるのです。確かに、ガクアジサイの装飾花も下向きに咲いている花は、青色から色あせて白っぽい色になっています。ツルアジサイは元々白色ですが、下向きの花は緑っぽい色をしています。
それでも、わざわざ半回転する必要な無いように思うのです。上向きに咲いたままで光合成は出来ると思うのですが、当事者であるノリウツギには、それなりの理由があるのでしょね。
*ノリウツギは、「サビタの花」で7月18日に載せています。

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