ハシバミ(その2):冬芽

ハシバミ : 冬芽
ハシバミ2013.1.13
冬芽は、二列互生し、やや開出して、卵形で、やや偏平し、先は円く、長さ3~5mmある。仮頂芽は上位の側芽とほぼ同じ大きさであり、下位の側芽は小さいか、発達しない。 芽鱗は帯赤褐色をし、ほぼ無毛であるが、縁は暗褐色で、灰白色の縁毛がはえ、4~5対が覆瓦状に重なる。
雄果穂は1軸に数個つき、無柄で、灰褐色をし、長さ18~25mm、径3~4mmある。
ハシバミ トクッリハシバミ2014.5.4

 

 

ハシバミ(ツノハシバミ)

今年の雪は10~20年に1度くらいの、そうたびたび出会えない大雪のように思います。12月初めから定期的に間断なく降り続いて、例年にない雪の積もり方です。そして、この2月に入って2回目の大雪です。先週の金曜日の晩から日曜日にかけて70~80cm降ったでしょうか?。我家の周りの積雪は1m20~30cmくらいはありそうです。屋根から落ちて積もった雪や周りの雪で窓から見える景色が狭くなっています。家の前の除雪に時間がかかるようになってきました。もう雪はうんざりです。が、天気図を見ると、シベリアの高気圧の勢力は依然強そうで、今年は3月に入っても雪は定期的に降り続きそうです。晴れた日の太陽の輝きは強くなってきていますが、この雪では、春はまだまだ先のようです。
2~3週間くらい前に採ってきたハシバミです。石山緑地だったか?豊平川の河川敷だったか?、採った場所をはっきり憶えていなくて、でも、とりあえず花が咲きました。
1-002(赤字)203.2.14
上の写真が雌花で、下が雄花です。雌花は芽鱗の中から顔を出します。花弁はなく、短かくて赤い紐のようなものは柱頭です(だそうです)。
1-RIMG0004(赤字)
この雄花(雄花序)はまだ咲き初めで4cmくらいですが、最盛期にはこの倍くらいの長さになります。ハシバミはシラカバやハンノキと同じ仲間のカバノキ科に属します。雌花の形態は違いますが、雄花はそれらとよく似ています。
1-059 ツノハシバミ?2012.5.5
こんな感じです。雄花(雄花序)の右横に小さくて赤い雌花が咲いています。開花期は4月下旬から5月上旬です。
1-048 ハシバミ2012.7.15
ハシバミにはハシバミとツノハシバミの2種類があります。同じハシバミの名前がついていますが、実の形態はぜんぜん違います。ツノハシバミは南区の石山緑地の自然林や柏ヶ丘の国道沿いの自然林(特別緑地保全地区)に見かけます。夏から秋にかけて林縁を覗くようにして見て歩くと、ツノハシバミの実を探し当てることができます。一方、ハシバミの葉はオヒョウの葉に似ており、豊平川の河川敷でそれらしきものを見かけましたが、自然に生えている木で実がなっているのは見たことはありません。この実の写真は、平岡樹芸センターで撮っています。
2012.8.7
ツノハシバミの実です。
ツノハシバミ
2011.8.7

 1-087 ツノハシバミ2011.9.11
ツノハシバミの“角”の短いものをトックリハシバミと呼ぶそうです。
1-005 ハシバミ2010.6.16
これは、石山緑地の北ゾーンの園路沿いに生えているハシバミ(ツノハシバミ)です。周りに高木類が生い茂っていて日陰になるためか、実の生りが悪いです。高さは4mくらいでしょうか。
1 冬芽
1-060 ハシバミ ツノ?2012.4.21
・冬芽(雌花)は少し細めの卵型で、色は赤味を帯びます。
・細長く表面がうろこ状をしているのは雄花です。
・小枝の白いつぶつぶは皮目です。
2.名前の由来
牧野新日本植物図鑑によると、
葉にしわがあるので、葉皺、すなわちハシワミで、これが転訛したのだと言われているが、信じ難い。元来この木は実を主とするものだから、棒柴実すなわちハリシバミとする説の方が良いと思う。また葉柴実とも考えられる。
棒の意味は「木などの細長いもの」で、柴は「山野にはえる小さな雑木」なので、棒柴実(ハシバミ)は、近くの山野に生える小さめの雑木に実がなる木」というところでしょうか。
3 Data
・科名 カバノキ科
・属名 ハシバミ属
・学名 Corylus sieboldiana(ツノハシバミ)、Corylus heterophylla var.thumbergii Blume(ハシバミ)
・花期 4月中下旬~5月上旬
4 余談
西洋ハシバミの実をヘーゼルナッツといいます。そんなこともあって、ハシバミの実を生のまま食べてみました。味は少し渋みのあるような、なんの味もしない黄味を帯びた白い実であったような気がします。憶えているのは、ハシバミの実を口の中で噛み砕いたあと、それを飲み込もうとするのですが、スムーズに通らなくって、のどの奥がいがらっぽくなり、終いにせきが止まらなくなったことがあります。
また、ハシバミの親戚の西洋ハシバミ(ヘーゼルナッツ)を酒のつまみに食べるアーモンド、ピスタチオやカシュウナッツと同じ木の実のイメージを持っていたので、スーパーなどのナッツ類の置いてある売り場で探したのですが、見当たりませんでした。料理本にはケーキの材料に使われているようですが、このヘーゼルナッツ、それほど私達の身近な食べ物ではないようです。

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