ヒロハヘビノボラズ 冬芽

2014.11.17
ヒロハヘビノボラスの冬芽と葉針。 湾曲に曲がっているものは枯れ残った花柄。

2014.11.17
この樹種を判別するのに、冬芽はあまり役には立たないようです。目立つのは先の鋭くとがった1~2cmの葉針。 もう一つは、細い枝に縦溝が走ること。
冬芽は、葉針の腋につき、2~4mm程度の大きさで、形はだ円形ないし円形で、芽鱗は数枚あり、覆瓦状に重なる(落葉広葉樹図腐より)

2014.11.27
メギ科メギ属はとげを持つのが特徴で、ヒロハヘビノボラスもこの仲間で、針(葉針)を1~5本分岐します。 この写真は、針(葉針)が元々葉あることが分かります。

 

ヒロハヘビノボラズ(その1)

奇妙な名前が付いているために、その名前を忘れても、
「名前に“へび”がついて、長いとげがある樹で・・・・・・・」と頭の中で考えていると思い出してしまうのが、この“ヒロハヘビノボラズ”です。
026 ヒロハヘビノボラズ2011.5.5
5月上旬に芽吹きます。 目立つのは新芽の脇から出ている“とげ”で、長さは1~2cmくらいでしょうか。これが新芽の脇に2~4本くらい付きます。ヒロハヘビノボラズは、生垣や縁取りに使われる紫赤色の葉をしたメギと同じ仲間(メギ属)です。
035 ヒロハヘビノボラズ2014.5.4
枝先から湾曲した枯枝のようなものが見えますが、これは昨年花が咲いた後に残った花軸です。
019 ヒロハヘビノボラズ2014.5.24
各節に1個づつ長さ5~6cmの黄色のかわいい花を数珠状に咲かせます。
樹高は、2m弱でしょうか。札幌では、雪に押されて上に伸びられないようです。
020 ヒロハヘビノボラズ2014.5.24
同じ仲間のメギにも“とげ”はあるのですが、ヒロハヘビノボラズに比べると相当短く、公園などでよく見かけます。一方、ヒロハへヘビノボラズはほとんど見かけません。それは、やはり、あの長い“とげ”のせいでしょうかね?
048 ヒロハヘビノボラズ2012.5.20
葉の組織が充実した夏場に、ヒロハヘビノボラズの葉を折り曲げるとパリッと割れる感じで、他の樹木に比べ葉は硬めです。葉の縁にある鋸歯はとげ状で、少し赤みがかるので、札幌では、花のない時期にこの二つを確認すれば“これはヒロハヘビノボラズ”と確信できます。
<余談:一度聞いたら忘れない名前の由来>
ヒロハヘビノボラズと同じ科に“ヘビノボラズ”という種があり、その名前の由来が、枝にとげがあるので蛇でさえのぼれないという意味で、ヒロハヘビノボラズは、広葉のヘビノボラズという意味。(牧野新日本植物図鑑)

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