ミツバウツギ

札幌にもやっと太陽が戻ってきました。
札幌管区気象台によると、 停滞する低気圧の影響で長雨が続いていた道内は20日(金曜日)も各地で雨が観測され、札幌での連続降雨日数は15日間となり、1956年に観測した6月としての最長記録を更新し、1876年(明治9年)の観測開始以来、最長の記録とのこと。本州では普通?に起こりうることこですが、梅雨のない当地では、実に1世紀半近く(139年以上、もしかしたらもっともっと長く?)起こっていなかったことを、今年経験したのです。
話は少しそれますが、テレビのニュースで石狩地方の農作物の生育状況を報道していました。米、小麦、たまねぎなど主要作物の生育は例年より3~5日早く、概ね順調のようです。太陽が照らなくて長雨が続いた観測開始以来1世紀半ぶりの異常気象も、作物にはさほど影響を与えていないようです。“半月も毎日雨が降る”と言われると、相当量の雨が降ったように思われますが、札幌の6月のj平均的な降水量は46.8ミリ(過去30年間の平均)で、今年6月は100ミリと約2倍強降っているのですが、連続15日間の総雨量としては少なく、作物には、それ以前5月の少雨乾燥を補うことになったようです。
ちょうどこの時期、ミツバウツギが開花するので、藻岩山の麓(場所は福住桑園通沿いに接する山鼻南小学校近く)に写真を6月14日に撮りに行ったのですが、歩道沿いに覆いかぶさる樹木が邪魔で、それと一緒に切られてしまったようで見つけることができませんでした。ので、森林総合研究所で撮ったものを載せます。
このミツバウツギは、札幌周辺の山には生えているようですが、公園では見かけない樹です。
010 ミツバウツギ2013.5.18
5月上中旬に芽吹きます。 葉先とその基部の芽鱗?の赤が目に付きます。
189 ミツバウツギ2011.5.28
上の写真の芽吹きからこの写真の開花までの期間が短いのは、場所が異なり、上が森林総合研究所、下が北大植物園か藻岩山の麓(福住桑園通横歩道)で撮っているようです。
樹高は3~4mになり、地際から分枝して細長い株立状になります。
084 ミツバツギ2011.6.10
枝の先から円錐状の花を咲かせます。
029 ミツバウツギ2012.6.10
ミツバウツギの花は花弁とがくがそれぞれ5枚あって、
191 ミツバウツギ2011.6.11
開いているのは“がく”で、花弁は開かないそうです。5個のやく(雄しべ)の外側に白っぽいものが円く囲んでいます。それが花弁のようです。
009 ミツバウツギ2011.6.11
ミツバ(三葉)ウツギは3出複葉です。
<余談:ミツバウツギはウツギの仲間ではない>
タニウツギ、ベニウツギ、ハコネウツギ、ウコンウツギはスイカズラ科に属しますが、ミツバウツギはミツバウツギ科ミツバウツギ属です。ミツバウツギ科は5属30種の小さな科だそうです。
ちなみに、いい香りのするバイカウツギは ユキノシタ科です。たしかに、タニウツギやベニウツギなどとは花の形態がぜんぜん違います。これらの種類の名前に“ウツギ”がつくのは、枝の中が空洞である“空木”なのでしょうね。

にほんブログ村 写真ブログ 植物・花写真へ
にほんブログ村