ライラック(その2):冬芽

ライラック(ムラサキハシドイ):冬芽
1-003ライラック2015.1.29
1年生枝は、やや細く?、径2~5mmあり、無毛で、帯紫褐色である。 二股分枝の枝ぶりとなる。 皮目は小さく散在する。 葉痕は隆起し、三日月形ないし半円形となる。髄はやや四角形である。
冬芽は、対生し、卵形で、やや先がとがり、無毛で、紫色をし3~4対の芽鱗に包まれる。仮頂芽は2個つき、大きく、長さ5~10mmあり、普通葉花芽である。葉芽は下位につき、、小さい。花軸(花が咲いた後に残る花殻:実殻)は離脱しにくい。(落葉広葉樹図譜)
1-RIMG0038.jpg2013.4.18
展葉直前の冬芽。 芽鱗の紫褐色から緑色に。
1-030 ライラック 同左2011.1.22
南区藻岩下公園 高さ約3m、葉張り4~5m
このライラックは、花軸(実殻)をつけてないようです。 その年は花が咲かなかったのでしょうか?
1-022 ライラック 花殻と冬芽2011.2.4
冬に良く見る花軸(実殻)
1-016 ライラック 藻岩下公園2011.5.31
藻岩下公園のライラック:夏姿

ライラック:札幌の街に似合う花

6月半ばになってライラックを取り上げるのは時期はずれというか、少々遅れ気味なのですが、今年は5月半ばまで気温が低くて、5月下旬になってやっとライラックが咲き始めました。それでと言うわけではないのですが、先週の土曜日(6月8日)に川下公園に行ってきました。この公園は面積約19.5haの野球場や2~3haもある大きな芝生広場、公園には珍しい温泉施設などがある総合公園です。その一角に世界のライラックを集めた「ライラックの森」があります
1-R0010640(赤字)2013.6.9
案内板によると、
川下公園のライラックの収集は、札幌の気候に適した品種の選定を行い、その多くはカナダのロイヤルボタニカルガーデンズから枝の提供を受け、接木によって増殖したもので、この他にアメリカ、中国、ドイツ等からも収集している、そうです。
1-021 ライラック(akaji) 1-136 ライラック(赤字) 1-RIMG0201 ヒマラヤはシドイ(赤字)  1-021(赤字) 1-019(akaji ) 1-R0010632(赤字) ライラックいろいろ
1-R0010624-001(赤字)2013.6.9
早咲きは5月中旬から咲き始め、遅咲きが終花する7月上旬までの約1ヶ月半の間に200品種以上のライラックの花が次々に咲き、公園中にリラの香りを漂わせます(公園中は大げさですが、「ライラックの森」に入ると、爽やかな6月の風に乗ってリラの香りが鼻腔をくすぐりながら体全体を通り抜けていきます。)
ライラックは冷涼な乾燥地を好むため、、関西以西ではうまく育たないようですが、ここ札幌では街を歩くと、公園や個人の庭にとあちこちで見かけます。
1-R0010652(赤字)2013.6.9 五輪通
昭和35年の秋の市民投票でアカシア(ニセアカシア)と競り合い、わずかの差でライラックが勝ち、札幌市の花になりました。また、札幌市は、結婚、出産、新築といった人生の節目を記念してライラックをはじめツツジ類やサクラの苗木を各家庭にプレゼントをする事業を行っており、現在ではライラックの割合は低くなっているようですが、その当時は多かったように思います。そんなこともあって、都心部に近い住宅地や昭和40~50年代に造成された古い住宅地でライラックをよく見かけます。
1-034 ライラック 東急東横イン 南3西2(赤字)2012.5.20 すすきの東横イン
ライラックには白~ピンク~濃い紫まで幅広い色合いの花があります。その中で、なんといってもピンク色の花がきれいで人目を引きます。街中でビルなどの外構植栽にライラックの色鮮やかなピンクの花が咲いているのを見かけると、しゃれた感じで札幌の街に似合う花木だなと思ってしまします。

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