コウヤマキ

コウヤマキは高級で貴重な樹木というイメージがありますが、もともと北海道には自生していないので自然林には当然存在しないのですが、札幌市内の公園や個人の庭
でも見かけたことはありません。

2011.11.3                                                  2013.5.19
写真左は、道庁赤レンガ庁舎正面左側植え込みにあるコウヤマキ。 右は、南7条西5丁目にあるアネックスホテルのものです。
両樹とも、樹高は8~10mで、樹形はコウヤマキ特有の三角錐です。

   2013.5.19
これはコウヤマキの果実(マツボックリ)。 普段見かけるマツ類の果実と形状はよく似ていますが、鱗片とその間に入っている種子が違うように見えます。

北海道森林総合研究所にあるコウヤマキの傍に説明板があり、それには以下のように書かれています。

<余談>
下記は、ウェブページ、「日本有用樹木誌」、「木の大百科」から、コウヤマキの特徴的な項目を抜粋列記したものです。
・1科1属1種。
・常緑高木、高さ35m、直径1mくらいになる。・世界三大造園木の一つ(ナンヨウススギ、ヒマラヤススギ、コウヤマキ)。 これは誰が決めたのでしょうかね?
・和名の由来は和歌山県の高野山に多くみられること
・かつては世界中に分布の痕跡が見つかっているが、今から6000千万年~1000千万年前(新生代)に順次滅び、現在は日本と韓国の済州島にだけ残存。
・古代の宮殿建築の柱材として利用されており、奈良市北方の平城宮跡からコウヤマキが出土。60cm以上の柱根の内、4割がコウヤマキ(6割はヒノキ)であった。
・江戸の千住大橋は永禄年間(1558~1569年)に架設されたものであるが、明治18年(1885年)に洪水で橋が壊れたとき、その橋を調べたところ、コウヤ
マキで、まだ材として健全であったという、つまり、300年以上の寿命があることがわかった。
・古代において棺の用材として珍重されいたが、これはコウヤマキが耐水性にきわめて富んでおり、長期間水湿に曝されても簡単に腐らない性質による。