ナラ類の冬芽 : ミズナラ、コナラ、カシワ

ナラ類の冬芽3種 : コナラ、ミズナラ、カシワ
1-028ナラ類 冬芽2015.2.5
北海道に自生するナラ類(ブナ科 ※コナラ属:Quercus属:クエルクス)3種です。 左からコナラ、ミズナラ、カシワ。
※コナラ属 : どんぐりの仲間。 ブナ科コナラ属にはシラカシ、アカガシなど常緑性のカシと、コナラ、ミズナラなどの落葉性ナラ類がある。
・コナラ : 冬芽は、2/5のらせん生であり、卵形ないし長卵形で、先がとがり、長さ3~6mあり、5稜をもち(冬芽を上から見ると、5角形というほどはっきりしないけれど、5角形のように角ばって見える)、やや開出し、しばしば並行予備芽(枝につく側芽の左右に付く小さな芽;副芽)を伴う。 頂芽は太く、広卵形で、多数の頂生側芽をを伴う。 芽鱗は明褐色ないし帯赤褐色をし、つやがあり、無毛で、しかしいくらか縁毛があって、ほぼ20枚が覆瓦状に重なる。 枯葉が冬になってもいくらか残存する。

・ミズナラ : 冬芽は2/5のらせん生であり、平滑で、つやがある。頂芽は大きく、卵形ないし5角錐形で、長さ6~10mmあり、開出し、上位ほど大きい。頂芽の周囲には輪生状に数個の頂生側芽がつく。 芽鱗は托葉起源で、栗色ないし赤褐色をし、縁には短毛が生え、25~35枚あり、5列に並び覆瓦状に重なる。
・カシワ : 冬芽はらせん生でああり、卵形ないし長卵形で、先がとがり、長さ4~9mmある。芽鱗は褐色ないし赤褐色をし、蜜軟毛がはえ、20~25枚が覆瓦状に重なる。頂芽は大きく、長さ7~10mmあり、 広卵形ないし5角錐形で、周囲に数個の頂生側芽をともなう。  “落葉広葉図譜”より
<余談:冬芽のつき方>
冬芽(葉)のつき方は、
① 同じ場所(節)に2個の冬芽がつく対生(カエデ類)
② 3個以上つく輪生(レンギョウ?)
③ 1つの節に1個の冬芽をつける互生
③の互生を細かく分けると、二列互生とらせん生に分けられます。 以下の図は、らせん生を図式化したものです。
左:2/5、 右上:1/3、 右下:3/8
1-062冬芽図
“落葉広葉樹図譜”より
→ コナラ
→ ミズナラ
→ カシワ

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ナラ類:札幌郊外の山

札幌に今冬最初の寒波がやってきたのは、先々週の月曜日(11月11日)です。そして、第2波が明日、11月28日にやってきます。最高気温が3℃です。大陸から定期的に寒波が降りてきて雪を降らす例年通りの冬がやってきました。とうとう冬がやってきました。長い長い冬の始まりです。
002 真栄2013.11.21
札幌郊外(清田区真栄:札幌市南東部)に普通に見られる山の景色です。この時期、白雪が野山を包む前のありふれた里山の姿です。ほとんどの樹々は葉を落としています。しかし、ところどころに茶色の葉を付けている樹々が見えます。コナラやミズナラなどのナラ類ではないでしょうか?札幌南東部から千歳にかけてコナラをよく見かけます。
写真前面、休耕田に広がる枯草は、セイタカアワダチソウでしょうかね?外来生物法で要注意外来生物に指定されているセイタカアワダチソウでしょうか?

※要注意外来生物:日本にいる外来生物約2000種のうち、外来生物法に基づく輸入・販売・飼育などの規制の対象とはなっていないものの、生態系への悪影響が懸念される生物。 環境省が2005年(平成17)、アメリカザリガニ、アカミミガメ(ミドリガメ)、セイタカアワダチソウ、ホテイアオイなど148種を選定した。環境省は飼育などについては可能としているものの、外に捨てないよう取扱いに注意を呼びかけている。

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