アカナラ  紅葉

2017.11.3
写真は南区真駒内にある泉町公園のアカナラ。 樹高は20mはありそうです。 2017.11.3
真駒内地区の公園は昭和40年代に整備されているので、この泉町公園のアカナラもそのときに植えられたものです。 樹齢は50年くらいでしょうか?
2017.11.3
真駒内団地中央線(泉町・南町側)の街路樹にアカナラが植えられています。 写真のアカナラの紅葉はとびっきりきれいです。 高さは17~18mあるのでしょうか。
アカナラは英名でレッドオーク(red oak)というように紅葉がきれいな樹です。 しかし、札幌市内にあるものを見ると、ミズナラやカシワのように茶褐色に紅葉?する樹が多いのです。 南区の緑町公園や円山公園の北1条通側に列植されているアカナラなどもやはり褐色です。 その点、泉町公園と真駒内団地中央線の写真のアカナラはきれいに紅葉します。 この樹のように赤くきれいに紅葉するものが多いといいのですが、数は少ないです。
写真の葉が緑色の樹はニオイヒバ。 泉町公園に植えられている樹で、道路沿いに列植されています。

キューガーデンの検索サイトでアカナラを調べると、
自生地は北アメリカ東部(アパラチア山脈があるところ)で、樹高は45mになることもある。  ヨーロッパでは公園樹として植えられているが、日陰になること、大きくなり過ぎること、落ち葉で滑りやすいことなど、都市の中でアカナラが適応する場所が少なくなっている。
とのことです。

確かに、このアカナラは大きくなります。
2011.11.3
今から31年前の昭和61年に造成された川沿どんぐり公園には樹高が25mを越える、遠くからでもその樹冠の大きさを確認でき、周りの樹々を圧倒する見事はアカナラがあります。 これぐらい大きくなると、このままの姿でいてほしいという気持ちが強くなるのですが、周辺に住んでいる方からの落葉などの苦情が強くなります。
キューガーデンの記述で、自生地の北アメリカでは樹高が45mになることもあるとの話ですが、北海道と北アメリカでは土壌・環境に違いがあり、北海道でどれくらいまで高くなるか?は一概にいえませんが、それでも、この川沿どんぐり公園の樹はまだ大きくなる可能性は高いです。  今後、この樹がどのように取り扱われるか?、その様子を見守りたいです。

<余談:アカナラの寿命>
ピーター・トーマス著 「樹木学」で、樹木類の予期される寿命(年)として、オーク類(ブナ科コナラ属)を700~1000年としています。
また、北方林業では、天然林のミズナラの寿命の目安として、400年くらいとしています。   北方林業 →  ミズナラの寿命

上述の 予期される寿命とはどういう意味なのでしょうかね? 平均的な寿命なのか? それとも、長く生きるアカナラのこと言っているのか?

アカナラ 落ち葉

アカナラ
2015.11.14   南区南町北海道警察学校西側
歩道に吹き溜まっている落ち葉の赤さに目を惹かれました。 赤褐色が美しいです。 流れるように続く2筋の線、アカナラの赤とイチョウ黄、冬を前にした一瞬の
美しさです。
アカナラ
2015.11.14
この色合いは、高級家具マホガニーを連想します。
同じ仲間のミズナラやカシワに比べて、葉の縁に深い切り込み(荒くて大きな鋸歯?)が入るのがアカナラの特徴。

「アカナラもしくはアカガシは、レッド・オークの訳である。 ナラと訳してもいいし、葉の形はどちらかとえいば柏に似ているから、そうも呼ばれる。  しかし、形はともかく、葉はおそろしくしゃんとしていて、よしんば秋に歩道に貼りついても、敷石のデザインかと思えるほど美しい。  決して濡れ落ち葉の風情ではない。 ・・・・・・・・・」
(辻井達一著 続・日本の樹木 アカナラより抜粋)

アカナラ 中島公園
2014.10.30   中島公園
アカナラの紅葉もなかなかものです。
アカナラ 藻岩どんぐり
2011.11.2  川沿どんぐり公園(南区川沿)
このアカナラは、当初3本植えられたものが年月を経て樹冠が1つまとまったもの。 樹高は20~25mくらいはありそうです。

<余談>
アカナラの英名は、“Northern  red  ork”。 この “レッド” は
アカナラ 藻岩下公園  2011.5.17
芽だしの“レッド”なのか、紅葉の “レッド” なのか?。 図鑑には載っていません。 やはり、後者の “レッド” なのでしょうね。

 

アカナラ(その2):新緑が美しい新芽から若葉へ

192 アカナラ2011.5.15
新芽の伸張
006 藻岩下公園2011.5.17
新葉の展開
078 アカナラ2011.5.30
若葉は、褐色味が強い(赤みを帯びる)もの~緑と幅があるようです。
020 アカナラ2011.5.31
雄花
030 ミズナラ 雌花2011.6.2
雌花
012 アカナラ2011.5.30
新緑 雄花開花
R0010341.jpg2013.5.26
円山公園
027 アカナラ 緑町公園2012.5.20
緑町公園(南区真駒内 街区公園)
樹高は優に20mは超えて、幹径も40~80cm。昭和40年前後に植栽されているようです。樹齢は60年前後でしょうか?
054 アカナラ ポプラ通入口2012.5.20
北大構内
044 アカナラ2014.5.11
旧道庁前街路樹アカナラ(北大植物園正面前から)
(植物園) 正門から道庁までの道路に並木として植えられているアカナラも、 元々はこの事業(種子交換事業)よって明治25年頃(1892)北アメリカから種子を送ってもらい、 それを植物園で育てたものが親木で、今では札幌市内の各所に植栽されています。(北海道植物園ホームページより)
006 アカナラ2012.5.21
川沿公園(南区川沿 近隣公園)  昭和51年に公園が整備されていますので、このアカナラの樹齢は50年弱でしょうか? 樹間隔が狭いので、幹は細めです。

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アカナラ(その1):冬芽

004-001.jpg2011.1120
アカナラの冬芽は、北海道に自生するミズナラ、コナラなどナラ類の中で、ミズナラの冬芽の形態とよく似ているようです。ミズナラに比べると細長く角ばった冬芽(5角錐?)です。
021 アカナラ 団地中央線2011.1.27
ミズナラ、カシワなどナラ類は、1月、2月の真冬になっても葉を付けた樹をよく見かけます。アカナラも同じ仲間なので冬場になっても葉を付けている樹が多いです。特に街路樹で、夏に剪定した樹木に葉を残すことが多いように思います。
ナラ類の樹木が冬場葉を付けたままなのは、その樹木の祖先が常緑性で、その性質を残したまま温帯域まで分布をひろげて種分化をとげて現在に至っているということのようです。
落葉のメカニズムは、樹体内にある植物ホルモンのオーキシンが減少し、エチレンが増加すると、枝と葉柄の間に離層ができて落葉することがわかっていますが、ナラ類は、この植物ホルモンの作用が通常の落葉樹と少し違うようではっきりした離層をつくらないとのことです。ナラ類は落葉樹と常緑樹の中間的な位置ある植物のようです。面白いですね。
<追記 2014.2.10>
その理由は解らないのですが、冬場に葉をつけているナラ類やカシワは、若齢木が多いように思います。ご存知の方がいらしたら、教えてください。
013 アカナラ2013.3.24
円山公園のアカナラ。 園路沿いに列植。樹高は20m前後 目通り幹径:60~100cm
012 同左2011.2.9
南区川沿どんぐり公園(街区公園)のアカナラ。樹高は約20m。目通り幹径は60~80cm。
この公園(面積:1300㎡)は昭和62年に造られています。ので、このアカナラの樹齢は約35年強です。大変成長の早い樹のようです。
アカナラは、北アメリカ原産で、アパラチア山脈のあるアメリカ東部に分布しています。当地では樹高90フィート(約28m)くらいにはなり、大きいものは43m位まで伸びるそうです。樹齢は500年くらいは生きるそうです。。札幌の気候風土でそこまで大きくなるかどうかはわかりませんが、植栽して30年弱で20mを越す大きさになるのですから、あと20~30年すると40mに届くかもしれません。
149 アカナラ2011.4.20
北大植物園前の街路樹アカナラ 正面赤い建物は、北海道庁赤レンガ庁舎

アカナラ(その2):新緑が美しい新芽から若葉へ
アカナラ 落ち葉
樹皮・樹肌の履歴  アカナラ



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