シデコブシ(その2)  本当にシデコブシ?

シデコブシは愛知県、岐阜県、三重県の東海地方の極めて限定的な地域に自生する植物で、それらは準絶滅危惧種に、また、昭和45年(1970年)に国の天然記念部に指定されています。
以下のリンク先は、愛知県渥美半島の伊川津にあるシデコブシを紹介しているページです。
http://www.net-plaza.org/KANKO/tahara/hana/ikawazu-sidekobusi/index.html 
このブログで見るシデコブシの樹姿は、ツツジ類を大型化したような株立ち状で、札幌市内の庭木で見ているシデコブシと少々趣が違います。 このウェブページの写真を見て、少々驚いています。
というのも、4月17日に紹介したシデコブシは
2013.5.17
写真のように、高さは4~5mですが、主幹は真直ぐで太く、樹形だけを見るとキタコブシです。 花はシデコブシなんですがね。

2013.5.24
これは、豊平公園内にあるシデコブシです。 高さ3~4mと上記のシデコブシより一回り小さいです。 でも、株立ち状でなく、主幹のある樹形です。

苗木として購入するものはやはり1本立ちになるのでしょうね。 それにしても、東海地方に自生するものは、なぜ、あのように株立ち状なるのでしょうか?

シデコブシ

4月17日に大通公園で、コブシ(キタコブシ)の花が咲き始めていました。 なので、シデコブシの花も同じように札幌市内のどこかで咲き始めているのでしょうか? シデコブシはモクレン科マグノリア属(magnolia属)でコブシと同じ仲間(同科同属)です。
2013.5.17
シデコブシは個人の庭でよく見かける花木です。 高さ3~6mくらいの樹が多いです。
2013.5.17
シデコブシの花は、コブシに比べるとその大きさはさほど変わらないのですが、花弁数が多く10枚以上あり、しかも、その花弁は細長く、最盛期には、その花弁が折れ曲がるというか、よじれているため、遠くから見ると目を引くのですが、近くで1個1個の花を見るとその美しさが少々落ちるように思います。
花は白色で、径7~10cm、花弁12~18枚、平開し、後やや反曲する(北海道樹木図鑑)。
2014.4.27
普段見かけるのは、淡桃色のシデコブシのほうです。 白色のシデコブシはコブシと似ているので、 この時期、ピンクの花が咲いている花木を見つけると、シデコブシと思ってしまいます。  花色が濃いピンクのものをベニコブシというそうですが、写真のシデコブシがベニコブシかどうか分かりません。
2014.4.27
もう30年以上前の話ですが、当方もこの花色が好きで、園芸店で30cm?程の苗木を購入して庭に植えたことがあります。 しかし、2~3年後に枯らしてしまいました。 確かに成長は遅く、なかなか大きくならなかった記憶があり、大事に育てればそれ程栽培は難しくはないのでしょうが、購入した苗を枯らしてしまったこともあって、この花木を育てるのは難しいという印象を持っています。

〇 コブシとシデコブシの違い
コブシの自生地は北海道、本州中部北で、一方、シデコブシは本州(東海地方の伊勢湾周辺地域)です。 なので、ゴールデンウィーク時に札幌周辺の山々に白い花を咲かせるのはキタコブシだけです。 シデコブシは、札幌では庭木です(シデコブシの自生地は極めて限定的なので、本州でも普段見かけるものは庭木のみなのでしょう)。
コブシは15mにもなる高木ですが、シデコブシは大きくなっても5m前後のようです。 札幌で見るシデコブシは3~4mくらいのものが多い。

・シデコブシの生育地は湿地やその周辺。 自生地では群生し、純林をつくっている。 樹形は、落葉小高木。高さ5mほどになる。(樹に咲く花)