プラム ふくろみ病


写真は我家のプラムにできた変形果。 この病気の名前が分らないままだったのですが、たまたまパソコンで別の病気を調べていたら偶然に見つけました。 病名はふくろ実病。 その当時この病気に関して投稿したブログが下記です。

 プラム:やはり実は生らなかった。 

<スモモのふくろ実病:果樹の病害虫害診断辞典より>
●被害と診断
落花後まもない果実に発生する。 葉や新梢にもまれに発病することがある。 発病果は、はじめ長楕円形、長刀状にわん曲するなどいろいろあり、果面は滑らかで緑色が薄く、のちに青白色に変わる。 まもなく健全果の5倍ほどにふくれあがり、扁平なさや状で、表面には小皺ができ、白粉で被われる。 切ってみると果肉は厚く、中は空洞で胚珠はしぼんで小さくなっているか、一方にかたよっている。 発病末期の5月下旬ごろには灰白色に変わり、次第に先端から茶褐色にさいおれ、その後白粉は消失し、黒褐色に変色してことごとく落果する。葉や新梢が侵されると、膨大してゆがみ、奇形葉となる。 表面に白粉を生じ、のちに落葉する。

●病原菌の生態
病果の表面に形成される白粉は子のうで、これから子のう胞子が飛散し、枝の表面や芽んも付近に付着する。 子のう胞子は出芽して分生子を生じ、これが越冬して次年度の伝染源となる。 春先の降雨で分生子が飛散し、落下後まもない幼果に感染する。 発病果からの二次感染はない。幼果の組織内に侵入した菌糸は、裁縫間隙を迷走し。その刺激で裁縫が肥大、増生、し、奇形となる。

●発生条件と対策
発芽後から開花期にかけて、降雨が多いと発生しやすい。 好天が続けばまったく被害は見られない。 ソルダム、フォーモアが発生しやすく、ビューティ、大石早生すもも、ホワイトプラム、サンタ・ローザ、太陽は少ない。 プルーンの発病はまれである。(我家のプルーンには今まで一度もこの病気の発生はない)
病原菌は樹体表面に生息するので、薬液がかかりやすく、休眠期防除の効果が高い。 観戦前に防除薬剤を散布する。 発病を見てからの散布では効果がない。 発芽直前が適期であるが、散布時期が遅れると防除効果が落ちるので、遅れないように実施する。 

 

 

 

プラム(その3)

ゴールデンウィークも今日で終わります。 今年は天候に恵まれ、それ以上に気温が平年よりかなり高かったために、例年なら、この期間にエゾヤマザクラが満開を迎えるのですが、今年はすっかり花びらを落としてしまいました。 その代りというのも変ですが、5月上旬にライラックとヤエザクラが咲き始めました。 平年に比べると2~3週間早いようです。札幌に長く住んでいますが、この2種の花がこんなに早く咲いたのは初めてのことように思います。 札幌も毎年これくらいの陽気(暖かさ)のゴールデンウィークだと本当にありがたいのですがねぇ。

プラムの花も咲いています。
プラム
2015.5.6
花弁は5枚で、雄しべが目立ちます。 花の大きさは、1~2cmくらいで、エゾヤマザクラやサクランボ(セイヨウミザクラ)に比べるとはっきりと小さいです。 イメージとしてミネザクラと同じくらいという感じです。
プラム2015.5.6

プラム2015.5.6
この樹形は自然樹形ではなく、栽培用に剪定されています。 樹の大きさは3~5mで、収穫しやすいように横に広がる樹形に剪定されています。

プラム2015.5.6  プラム果樹園
南区を南北に分けて流れる豊平川沿いに果樹を栽培している地帯があります。 場所的には、石山~豊滝~定山渓までの区間で、そこを車で走ると道路沿いにリンゴ、モモ、サクランボなどの果樹を見ることができます。 いまはちょうど、リンゴ、ナシ、モモ、サクランボ、プラムなどの花が咲いています。 私も道路沿いからこの写真(高坂果樹園さん)を撮らせてもらいました。
この地帯は、栽培面積はそれほど広くはないのですが、春はイチゴ、夏はサクランボ、秋にはリンゴ、ナシ、モモ、ブドウ、ブルーベリーなど6月~10月まで1シーズンを満遍なく収穫できるように小面積多種栽培で、収穫体験ができる観光農業地帯です。 道路沿いには直売所が建っていて、春から秋までそこの農家さんがつくった果樹や野菜が販売されています。

プラム:やはり実は生らなかった。

暑くなって来ました。7月7日(日)は本州では35℃の猛暑日になりました。梅雨があけたのでしょうかね? その影響で北海道札幌も30℃を越えました。天気は良いのですが、湿気が多く蒸し暑かったです。今年は梅雨明けが早そうで、そして暑い夏が長く続くことになりそうです。
今から3ヶ月ちょっと前の4月1日のブログで我家のプラムを取り上げました。
内容は主にプラムの剪定と自家不稔性(庭にプラムを1本だけ植えても実がならないこと=同じ木の花で受粉しても実がならないこと)について書いています。不稔性について書いたのは、我家のプラムは最初2本植えたのですが、その内の1本が昨年の秋頃?に枯れてしまったけれど、それでも、ご近所の庭にプラムがあることを期待して、実がなるかどうかを確認したかった、どのようになるかを確認したかったためです。
今日は、その続きです。
1-001 プラム 1-081 プラム2013.5.20
5月中旬に例年どおり、花は咲きました。
1-002 プラム 1-001 プラム2013.6.12
そして、約1ヶ月が過ぎました。
小さな果実が生っています。しかし、この時期としては小さな実です。それでも、食べられるようになるかな?と期待はしていました。
一方、右の写真です。これは何だろう?このような形態の実がやたらと付いているのです? 昨年まではまったく見ていないものです。ケヤキやヤナギなど多くの樹木で、夏場以降や落葉後にアブラムシが原因と思われる実や枝が膨らむ現象をよく見かけますが、この時期にしかもプラムについているのです。農薬の散布は花が終わる頃の5月下旬にしています。この奇妙な形をした実?を割ると空洞になっています。その中には、ムシのようなものはいません。アブラムシではないようです。このような得体の知れない実を見るのは初めてです。なんでしょうね?一体全体どうしてこのような実ができるのでしょうね?ご存知の方、見たことのある方は連絡を頂きたいです。
1-017 プラム2013.6.26
そして、6月下旬、その奇妙な得体の知れない実は茶褐色になって干からびてしまいました。
1-011 プラム2013.7.6
葉っぱは元気に出ていますが、実はまったく生りませんでした。親指より少し多きめの、ちょっぴり赤味を帯びたた実が1個だけなって生っていました。写真を撮ろうと指で触ったら、ぽろっと落ちてしまいました。植物の実は受粉をしなくても、雌しべの柱頭に何かの刺激、花粉以外のものが柱頭に付着しても、それが刺激になって実は膨らむそうです。しかし、種子ができないと実は大きくならないそうです(種子から実を大きくするホルモンが出ているのでしょうか?)。この実はそれなんでしょうね。
このプラムとは20年以上のお付き合いでした。残念ながら処分しなければなりません。これに代わるものを植えることを考えます。何にしようかな?モモ?難しそうです。大きくならない樹で、剪定や薬かけなど手間がかからない果樹というと、今流行のジューンべりー?
〇自家不稔性について。
我家にはプラムのほかに、ナシ、リンゴ、プルーン、ウメが植わっています。ナシ、リンゴ、プルーンは自家不稔性と言われています。それで、
リンゴについては2本植えました。そのうちの1本が3年前に枯れたのですが、実は良く付きます。それは、30~40mほど離れたご近所に大きなリンゴの樹があります。おそらく、その樹からミツバチが花粉を運んでくれているのでしょう。
ナシ(洋ナシ)はブランディという品種を植えています。もう植えて8年ほど経つのですが、4年前に10月の大雪で主枝が折れて花は咲くのですが、実はなりませんでした。しかし、去年初めて5~6個収穫できました。ナシも自家不稔性と言われていますが、しっかり実を付けます。今年は10~12個ほど収穫できそうです。我家から100mほど離れたお宅に「千両」という品種のナシが植えられています。この樹から花粉をもらっているのでしょうか?二本のナシの間に住宅地が並んでいて、全く見えないのです。それでも、ミツバチは花粉を運んでくれるのでしょうか? その樹から花粉をもらっているかどうかはわかりませんが、とりあえず、我家のナシの樹は実を生らします。
※千両ナシ:ナシには和ナシ、洋ナシ、中国ナシがあって、この「千両」は中国ナシとのこと。 形は下膨れの洋ナシ型なのですが、食感は洋ナシのようにとろっとした感触はまったくなく、和ナシと同じようにシャキシャキしています。甘さは和ナシに比べて数段落ちます。千両と呼ばれるのは、たくさん生るからだそうです。
プルーンも自家不稔性ですが、、品種によって違うのだそうです。自家和合性品種には「シュガー」、「スタンレー」、「サンプルーン」、「フレンチ」などが、自家不和合性品種には「ローブ ド サージェン」、「トレジディ」、「プレジデント」、「ベイラー」、「グランド プライズ」などがあるとのこと。我家のプルーンは、確かサンプルーンかシュガーと記憶しています。なので実が生るのですね。
我家の周辺では、サクランボ、リンゴ、ナシなどを植えているお宅があり、また、豊平川を挟んで北側には果樹を生産している農家もあるなど、受粉の観点では恵まれている環境にあるのだと思います。それで、庭にリンゴやナシが1本でも、実がなるのだと思います。それでも、プラムは実がまったく生りませんでした。プラムを庭に植えるときは要注意です。
果樹を庭に植えるときは、園芸店で確認をするなど少し勉強してから植えたほうが良さそうです。植えて数年経ってから実が生らないのでは後の祭りです。

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プラムの剪定

我家のプラムです。庭に植えてから20年くらい経ちます。プラムは1本だけ植えても実がならない(自家不稔性:同じ木の花では受粉できない)と言われていますので、違う品種(名前は忘れてしましましたが)を1本づつ植えました。毎年30~40個のプラムが生ります。しかし、食べられるのはその半分以下です。その理由は、最も熟したものを食べたいために真っ赤に熟すのを待っていると、気がついたときには地面に落ちているのです。プラムは赤く熟してから実が落ちるまでの期間が短い果実のようです。
1-003 プラム2013.3.30
1-003 プラム(赤字)2013.3.30
家屋と道路の間の狭い場所に植えたために枝を広げる空間が狭く、毎年強剪定になっています。徒長枝がひと夏で2m近く伸びます。この強剪定が、20年経っても実が少ない原因なのですが・・・・・。
1-006 プラム2013.3.30
今年も、剪定を行いました。しかし、昨年の8月末に2本の内1本が枯れてしまいました。プラムは自家不稔性ですので、実がならない可能性が高いのですが、とりあえず剪定を行いました。もしかして、近くにプラムの樹があって、ミツバチが運よく花粉を運んで来てくれるかもしれません。
1-RIMG0001 プラム(赤字)
徒長枝のほとんどを切り取り、2本だけ残しました。立っている枝はより一層上に伸びていき、花芽をつけません。それで、紐で引っ張って横に伸ばしました。すこしは花芽がつくやすくなったと思います。
問題は、花が咲いて、その後に実をつけてくれるかどうかです。残念ながら、実のつく可能性は少なような気がします。
※樹木の花芽について:バラやムクゲなどは、その年に成長した枝に花芽をつけて、その花芽がその年に花を咲かせます。しかし、おおくの樹木は、その年に出た枝に花芽をつけて、翌年にその花芽が膨らんで開花します。
<余談>
果樹の剪定は夏と冬の2回行いますが、夏剪定は枝透かし程度で、樹齢に伴う樹の形を決める整枝・剪定は冬場になります。当地ではリンゴやナシなどの果樹剪定は3月に入って行われます。私もそれに習っています。なぜ3月なのか?冬季剪定は、果実の収穫後から翌年の3月頃まで可能のですが、収穫後は①雪が近いことと、②この時期は冬支度に忙しいこと、③午後3時を過ぎると暗くなってきて、作業時間あまり取れないのです。1月~2月はほとんど毎日雪が降る厳しい寒さの時期です。北海道では果樹の剪定時期は3月しかないのです。この時期になると、太陽も高くなり作業時間も十分に取れます。そして、一つ良いことがあります。1m近く積もった雪は、この時期になると堅く締まり足を取られることも少なくなり、雪の上から剪定できることです。

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