ミズキ  開花

2018.6.3
もう花は終わってしまっているでしょうね。約1週間前に撮ったものです。
ちょうどそのころは、ミズキの白い花が満開でした。
藻岩山の山肌に白い模様をところどころで見つけることができました。
写真の場所は中央区南21条西15丁目で、建物は路面電車の車両基地のようです。
左の大木はカツラ。
2017.6.3
ミズキの花はそれとすぐにわかります。 枝が水平に伸びるために花が階段状に咲きます。

 

 

 

ミズキ  斑入りミズキ

斑入りのミズキというとギンフミズキを思い浮かべます。 公園の生垣などのボーダー植栽や都心部のマンションなど外構植栽で使われているのをよく見かけます。
2012.6.15
2012.6.10
シラタマミズキとも言うそうで、一般に出回っているのは、その園芸品種 “エレガンティシマ” 。

今回のブログは、ギンフミズキではなく、斑入りミズキの高木です。
2013.6.9
国道230号南38条辺りの藻岩山の裾野に生える斑入りミズキ。
写真の斑入りミズキは、高さは7~8mくらいあったでしょうか。国道230号からはっきり見えるところにありました。

2011.6.26
この写真は、上の写真の2年前に撮ったものですが、下枝の葉は斑入りではなく、緑色しています。
最初この樹を見たとき、樹幹の上部が斑入りなので、通常の緑色のミズキが何かが原因で、何かの拍子で斑入りになったのか?と思っていました。

しかし、この樹に近づいて見ると 2011.6.26
この樹は2本立ちで、その内の1本は全ての葉が斑入りです。 そして、枝の出方、斑入りの主枝が細く通常の葉の枝が太いところを見ると、おそらく、元々は斑入りミズキの樹であったようです。 ところが、何かの拍子で下枝が先祖返りしたのです。
写真でも分るように、先祖返りした横に伸びる枝は、斑入りの縦に伸びる主枝より太くなっています。 斑入りの葉は光合成で、通常の緑葉より劣るのでしょうね。

今年の春、国道230号を自転車で走っているときに気づいたのですが、この樹はなくなっていました。枯れたか、若しくは伐採されたようです。 なかなかお目にかかれない樹なので残念です。 この「先祖返り」という現象は、斑入りでは案外普通に起こることなのでしょうかね。

 

 

ミズキ(その3) この時期に樹が丸裸

真駒内公園の園路を自転車で走っていると、葉がまったくないミズキを見つけました。
6月上旬は、新梢がぐんぐん伸びてその先に若々しい黄緑の葉が美しく輝く時期で、この時期に葉がない樹は枯れていることを意味します。近づいてみると、ミズキ2015.6.12
葉柄は残っているのですが、葉の平たい部分、葉身が全くないのです。おそらく、虫に食われたのだろうことは想像がつのですが、どんな虫に食われたのか分かりません。
しっかり見ると、きれいさっぱり葉を食い尽くした張本人(害虫)がいました。
ミズキ キアシドクガ
毛がたくさん生えているので、毛虫の仲間であることは確かなのですが、名前が分かりません。帰宅後、調べてみると、

キアシドクガ
・加害樹種 : ミズキ
・特徴    : 最大体長40mm。黒色で黄色の斑紋がある。
・生態    : 年1回発生。卵越冬。幼虫は5~6月に葉を糸で綴り合せ食害する。 毒毛はない。成虫は6~7月に出現、雌は幹に卵塊を産む。 ときに、多発し葉を食いつくすが、木は再び葉を開き回復する。(“北海道 樹木の病気・害虫・獣害”より)

のようです。

 

 

 

ミズキ(その2):冬芽

ミズキ : 冬芽
ミズキ2013.1.13
冬芽は、ほぼ二列互生であり、1年生幹ではらせん生であるが、長卵形ないし楕円形で、長さ7~10mmあり、濃紅紫色ないし帯紫紅色をし、無毛で、本来の1年生枝でも、二次伸長枝でも、枝先に1個だけ頂生する。 芽鱗は葉柄起源で、5~8枚が覆瓦状に重なる。 二次伸張枝の発達がいちじるしいが、枝の年齢は芽鱗痕で判定できる。
ミズキ2014.12.20
ミズキ特有の赤い幹枝がきれいです。

ミズキ2011.5.5

 

 

 

 

ミズキ

ミズキは、郊外の自然林や自然林のある大きな公園では普通に見られる樹です。この樹の特徴は写真ファイルのように枝が水平に出ることです。開花期には、花が階段状に咲くので、夏でも冬でも見分けやすい樹種です。
1-RIMG0010 ミズキ 精進川公園2012.3.13
精進川公園
1-084 ミズキ 真駒内公園2012.7.28
真駒内公園
1-042 ミズキ2012.4.8
もう一つの特徴は、枝が赤(暗紅色)なのです。夏場は葉で覆われて見えませんが、冬、雪が降り出して辺りが白くなると、ミズキの枝の赤さに気づきます。サンゴミズキの赤さには及ばないですが、それでもそれに近いものがあります。
1 冬芽
1-RIMG0018 ミズキ 精進川公園
冬芽は、ロケットの先のような形をしています。冬芽の大きさは1cm前後でしょうか。冬芽も枝も暗紅色をしています。芽鱗は5~7枚くらいでしょうか?
1-026 ミズキ2012.4.1
4月上旬、冬芽が動き始めました。冬芽の先の白っぽいのは、これから出ようとしている葉の細かい毛なのでしょうね。
1-075 ミズキ2012.5.14
5月中旬、葉が開きはじめています。
1-061 ミズキ2012.5.13
北大植物園
ミズキはハルニレやミズナラなどの高木の下に生える中高木のイメージがあるのですが、うまい具合に条件が揃うとこのように20mを超える高木になるのですね。
1-047 ミズキ2012.5.22
蕾が膨らんできています。もうしばらくすると開花です。
1-037 ミズキ 真駒内曙公園2012.6.17
真駒内曙公園
満開のミズキです。 花は上を向いて咲きますので、遠くから見ると水平の枝に白い花が階段状に見えます(この樹はいまいちきれいな階段状にはなってないですが・・・)。
1-058 ミズキ2012.612
ミズキの葉の特徴は、葉脈が明瞭でやや照葉です。
1-057 ミウキ2012.6.12
6月上中旬~6月下旬~7月上旬?にかけて開花します。枝先に白い花(散房花序)をたくさんつけます。
1-015 ミズキ2011.5.13
3月に太い枝を主幹面に沿って切っています。樹液が流れ出した跡です。この色は、肌色?、ベージュがかったピンク?、色あせたピンク?何色というのでしょうね、これが樹液の乾いた跡です。樹液が大量に流れ出た跡です。ミズキが“水の木”といわれる所以です。
北海道では、リンゴやナシなど果樹は3月に剪定します。公園などの樹も3月にも剪定します。いろんな樹がこの時期に剪定されますが、こんなに樹液の跡がはっきり残るのはミズキが一番ではないでしょうか?
2 名前の由来
牧野新日本植物図鑑によると、
水木は樹液が多く、春先に枝を折ると水がしたたることによる。
3 Data
・科名 ミズキ科
・属名 ミズキ属
・学名 Cornus controversa
・花期 6月上中旬~7月上旬?
・分布 日本、中国、朝鮮

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