キャベツ ネキリムシ

2018.8.14
写真左側2列の野菜苗は、7月15日にポリポットにタネをまいて、8月4日に定植したキャベツ。 右側は7月18日にタネをまいて、キャベツと同日に定植したハクサイ。
キャベツは、昨年も今年と同じような時期の7月11日にポリポットにタネをまいて、8月1日に定植しています。
定植後の昨年と今年の違いはネキリムシ(カブラヤガ)の被害です。 昨年は18株苗を植えて、定植から11日間に8株ネキリムシに茎を地際で食いちぎられました。 今年は全く被害にあっていません。 ⇒ キャベツ ネキリムシ 2017年

「今年はネキリムシにやられないのはどうしてだろうか?」
と考えたのですが、どうも天候(雨と気温)によるものではないか? 思っているのです。

先ず、ネキリムシの生態ですが、調べてみると以下のことが分かりました。

ネキリムシ(カブラヤガ)は、茎を食害するヤガ(夜蛾)の幼虫の総称で、一見すると根を切られたように見えるためネキリムシ(根切虫)と呼ばれています。幼虫の状態で土の中で越冬し、暖かい地方では早春から活動し年3~4回発生します。卵は一個ずつ葉に産み付けられ、ふ化直後は葉を食害していますが単独なため虫も被害も目立ちません。大きくなると昼間は土中に隠れ、夜間に茎を食害します。
(住友化学園芸)

年2回の発生で、幼虫態で地中や枯れ葉の下などで越冬する。翌春各種植物を食害し、5月下旬から地中1~2cmのところで蛹化する。 幼虫は1~2齢期までは茎葉にいて葉を食害するが、3齢期頃から土中で生活し、植物を食害する。
(北海道十勝農業試験場HP ネキリムシ類より抜粋)

私の今までの家庭菜園での経験では、5~6月のダイコンなど葉物類の種まきでネキリムシにやられた記憶はないので、おそらく、北海道で2回発生する、2回目の発生時に被害にあっているようです。 これは、幼虫で越冬していたものが成虫になって卵を産み、その幼虫がちょうどキャベツの定植時期と重なって、茎を食いちぎるようです。

今年はどうしてネキリムシにやられなかった?

昨年は、ニンニクを収穫(7月中旬)した後、その同じ場所に約2週間後にキャベツの苗を定植しています。
今年は、バレイショを収穫(8月1日)し、その3日後に同じ場所にキャベツを定植しています。 ちょうどこの時期は連日高温が続き、雨もしばらく降っていなかったため、土がからからに乾いていました。
午前中にバレイショの収穫で土を掘り起こし、午後はキャベツの畑づくりのために肥料をまいて再度土を掘り起こしました。 そのときは土煙が上がるほどで、畑の土も相当温度が上がっているようでした。 そして、3日後に床づくりで再々度掘り起こしています。

下の表は、2017年と2018年の気温と降水量を比較したものです。
キャベツ 比較のサムネイル
この表を見ると、昨年と今年の気温と降水量が比較できます。
2017年、昨年はニンニクの収穫を7月中旬に行っています。 その後のキャベツを定植するための耕起をいつ行ったか?は、はっきり覚えていないのですが、おそらく、定植1週間前くらいと思います。 その頃(7月20日~7月末)の気温は平年よりやや低めで、降水量は7月22日に15.5mm、7月31日に14.5mm。 畑の土はほど良く湿った状態です。 ネキリムシの幼虫が成長して、地上の草から畑に潜るにはほど良い状態だったのではないでしょうか。
一方、2018年、今年は、バレイショを掘り起こした後、キャベツの床を準備するために再度掘り起こした時期は、しばらく雨が降っておらず、気温も連日30度を超えた頃です。 おそらく、この時期の3回の土の掘り返しが、その帰結として起こる土壌の高温と乾燥が、畑に潜り込んでいたネキリムシを死滅させた、そのように思えるのです。 もしかして、今年はネキリムシの発生が少なく、元々畑の土の中にいなかったかもしれません。
それでも、バレイショを掘り起こしてキャベツの床を作っているときに感じた、土がからからで熱い、そのことが今年のキャベツ苗の1株もネキリムシにやられなかった原因であると思えるのです。

来年は天候がどのようになるか分かりませんが、もし、キャベツの定植前に雨が少なく好天が続くようなら、来年も定植前に畑の土を丁寧に3回掘り起こそうと思っています。

 

 

キャベツ  ネキリムシ

<追記:2017.8.12>
2017.8.12
 写真は、8月1日に畑に定植して11日目後のキャベツの状態です。 株が歯抜けになっています。 写真の赤丸はネキリムシのやられた株
 結局、ネキリムシ(カブラヤガ)に食害された株は8株。 半分近くがやられました。 やられた株の辺りを掘り返して見つけたネキリムシ(カブラヤガ)は6匹。 2匹は見つけられませんでした。
2017.8.12
 8月12日に食害されたキャベツ。 茎の太さは5mm位、本葉4枚と小さな葉が出てきていました。 この大きさの株でやられてしまうので事前に殺虫剤の土壌散布などの対策は必須です。 趣味の家庭菜園でやっているので植えたキャベツの半分をネキリムシ食われても、「やられてしまった」で済まされますが、農業を生業にしている人にとっては死活問題です。 
 来年は、農薬はなるべく使いたくないので、やまむファームが推奨している、ペットボトルを輪切りにして、それをキャベツの周りに埋め込む、ネキリムシ対策を試してみようと思っています。 

<当初、2017.8.2の投稿>
 ニンニクを7月中旬に収穫した後作としてキャベツを植えました。 タネは7月11日に9cmポリポットにまいて、8月1日に畑に定植しています。 品種は “ アーリーボール ” で、は種後約60で収穫できるタイプです。 ので、10月上中旬から食べられそうです。
2017.8.2
 全部で18株植え付けました。
 翌朝、植え付けたキャベツ苗の様子を確認すると、2株が地際で茎が切断されて倒れ、葉は萎れています。
「ネキリムシにやられたかな?」
と思って、切断された茎の周りを割箸でほじくると出てきました。
2017.8.2
 ネキリムシです。 調べると、カブラヤガのようです。 大きさは4cmくらいで、見つけた時は丸く丸まっています。

カブラヤガ、タマナヤガなど茎を食害するヤガ(夜蛾)の幼虫の総称で、一見すると根を切られたように見えるためネキリムシ(根切虫)と呼ばれています。幼虫の状態で土の中で越冬し、暖かい地方では早春から活動し年3~4回発生します。卵は一個ずつ葉に産み付けられ、ふ化直後は葉を食害していますが単独なため虫も被害も目立ちません。大きくなると昼間は土中に隠れ、夜間に茎を食害します。
(住友化学園芸のページより)

 定植して2日目にも1株、その次の日も1株、合計4株、ネキリムシ(カブラヤガ)に茎を切断されました。 その時は、このままネキリムシの被害に遭えばキャベツの苗は半分に減ってしまうのでは?と心配したのですが、とりあえず落ち着いたようです。

2017.8.2
 写真は、定植時の苗のですが、本葉が3枚と小さい葉が1枚ちょこっと出ています。 参考書には定植時の大きさは、本葉4~5枚と書かれていますので、今回は定植するには少し小ぶりです。 被害に遭いやすかったのかもしれません。
 ネキリムシの対策を調べていると、面白いページを見つけました。
ページは大きな字で書かれて読みやすく、ネキリムシの特徴や対策を簡潔にまとめてあります。 特に面白かったのは、雑草のない畑は被害が出やすい(十分に内容を理解しないと実践は難しい)とか、被害を少なくするには本葉が4枚以上の苗を植えよ など、他のページには書かれていない、当ページの管理者の実践に基づく内容が記されています。 このページの管理人はIT技術者から有機農業を営む農業者に転身されたようで、家庭菜園をしている方にとっては参考になるページと思います。

ネキリムシ対策 → やまむファーム https://ymmfarm.com/cultivation/pest/cutworm

キャベツ 札幌大球

先日、漬物用ダイコンを買いにいったときに、近頃なかなか見かけないものに出会いました。
キャベツ  直径:50cm弱  1,380円 2015.10.27
写真手前、ダンボール箱からはみ出している大きなキャベツ、“ 札幌大球 ” です。 直径は50cmはありそうです。 重さも10kgは下らないのではないでしょうか? 後ろに写っているキャベツが、普段スーパーで見かけるものです。 それには1,380円の値札がついていました。

キャベツ
2015.10.6  札幌市清田区真栄?有明? 植栽間隔は1.5m × 1.5mくらいでしょうか?

料理に使うキャベツは重さ1~2kg(最近は半分に切って販売しているものが多い)で、栽培期間は60~90日ほどです。 一方、札幌大球は150日(5か月)近くもかかり、5月下旬に種を蒔き、10月下旬頃に収穫します。 今年、我家でも6月中旬と7月中旬の2回種をまいていますが、2回目のものは、葉が巻かないキャベツができています。 ハクサイなどの比べると時間がかかります。 栽培期間が長くなると害虫に食害される機会も多くなり、また、これだけ立派なキャベツになると収穫時の作業も重労働で、栽培は大変だろうと思います。

「札幌大球」は名前の通り、1球で最大約20キロにもなる大きなキャベツです。 巻いている葉の枚数は通常販売されているキャベツと変わらないそうです。 葉に厚みがあり、漬け物にしても他のキャベツのように葉が軟らかくなりすぎず、食感も良好であるため、飯寿司やニシン漬けなどに使われています。 特に、ニシン漬けのキャベツは札幌大球というイメージがあります。 以前は、知人から頂いたものや馴染みの居酒屋でたべたニシン漬けには、分厚くて大き目に刻んだキャベツ(おそらく札幌大球)が入っていて、ニシン漬け独特の甘酸っぱい味と、かみ砕くときのあのシャキとした食感は、「食べても食べても飽きない美味しさ」でした。  そういえば、しばらく、おいしいニシン漬けを食べていないことに気づきました。 今、手に入れるとなるとインターネット通販になるのでしょうかね。