ナノハナ 菜の花の開花時期

5月中旬に厚別方面に所用があったときのことです。 車左前方の歩道脇に鮮やかな黄色の花が咲いているので、 車を止めてその花の名前を確認することにしました。 その花はナノハナ( 菜の花)だったのですが、ちょうどそこに、この地先に住むと思われるご婦人がしゃがんで草取りをしていました。
2017.5.17
「きれいに咲いていますね」と声をかけると、
「毎年、同じ場所に咲くんです。 タネが飛んで、こっちの方まで広がっているんです」とちょっと迷惑そうな言い方で、街路樹桝の方を指さしました。
そちらを見ると、確かに菜の花が咲いています。
それにしても、ナノハナ(菜の花)が同じ場所に芽が出て花が咲く?、それは宿根草じゃないですか? しかし、確かナノハナ(菜の花)を初めアブラナ科の仲間は、秋にタネをまいて翌春に花を咲かせる2年草のはずです。
余計な話ですが、「2年草のはず」と書いたのは、我家の家庭菜園で漬け物をつくるために、お盆の頃にダイコンのタネをまいて収穫し残したものが、翌春花を咲かせたことがあります。 それをそのままにして放っておくと、おそらくそれは枯れてなくなってしまったのでしょうが、そのときはそれを抜いてしまったので、本当に枯れるかどうかについては確認していないのです。 そんなこともあって、「ダイコンは本当に2年草?、もしかしてそのまま生き残って来春も花を咲かせるのじゃないの?」という素朴な疑問が心の片隅にあるのです。 それで、2年草のはず と書いたのですが、教科書どおり2年草なのでしょう。

2017.5.17
写真は、百合が原公園のナノハナ(菜の花)です。草丈は私の背丈より高く2mくらいはあるでしょうか?  園内を1周するリリートレイン脇に咲いています。 きれいです。 菜の花が今が最盛期(6月下旬~7月上旬)というのは、おそらく、雪解け後(5月上旬)にタネをまいたものなのでしょう。 もしも、昨年の初秋にタネをまいていたなら5月下旬に最盛期を迎えているはずです。 アブラナ科のナノハナ(菜の花)は一度寒さに当たらないときれいに咲かないと聞いたことがあります。 本州では春にナノハナ(菜の花)のタネをまくとひょろひょろ伸びて花が咲いてしまうそうです。 北海道は本州に比べれて気温が低いので、春にタネをまいても大きくなってきれいに咲くのは、発芽してから苗の時期に十分な低温に当たっているということでしょうか。
2017.7.1

北海道の道央に位置する滝川市の「たきかわ菜の花祭り」をご存知でしょうか? ウェブサイトによると、滝川市はナノハナ(菜の花)の栽培面積が200ha前後と全国一だそうです。 北海道の広大で牧歌的な風景に菜の花が黄色いじゅうたんを拡げるその美しさは感動ものだそうで、「北海道感動の瞬間(とき)100選」にも選ばれています。
滝川市公式ホームページ →  たきかわ菜の花祭り

話がそれてしまいました。 ナノハナ(菜の花)のタネをまく時期と開花時期の関係に話を戻します。 滝川のナノハナ(菜の花)の開花時期は5月下旬~6月上旬ですので、百合が原公園に比べて約1ヶ月早いです。 調べてみると、滝川のナノハナのタネをまく時期は8月下旬~9月上旬だそうで、夏の終わりにタネをまいて(平均気温が20°の頃)、冬が来るまでに肥培・中耕して十分株を大きくして寒さに当て、冬期間は雪の中なので地上部はかれますが、ロゼット状の葉は残り、翌春、そこから新芽を出します。雪解け後、肥培・中耕して株を成長させて、5月下旬の開花となるそうです。