コチョウラン  葉1枚の寿命

下の写真は、我家で育てているミニチョウラン。 4年前に妻が何かの記念にいただいたものです。 毎年2回、夏と冬に花を咲かせます。 それも必ず2本の花茎が立ち上がってきます。
2024.1.25
このミニコチョウランは、4号鉢に植えてあり、葉が7枚、花茎が2本立ち上がって、それぞれに10個のつぼみをつけています。1個の花の大きさは縦横6cm前後。 開花始めは1月上旬で、現在(1月25日時点)4個咲いているので、5~6日に1個づつ花を咲かせていることになります。 この調子で咲き続けると、2月中下旬に10個すべてのつぼみが開花します。 それから1ヵ月以上は咲き続けるので、 2~3ヵ月花を楽しむことができます。 ある人は、「半年咲かせた」と言ってます。 コチョウランはそれほどに長く花を楽しめるのです。
しかし、鉢で長く咲かせるとコチョウランの株に負担がかかる(株が弱り次回花が咲かなくなる可能性がある)ので、8個の花が咲いてつぼみが2個のとき、根元で花茎を切って、切り花で楽しんでいます。 気温の低い玄関に飾っておくと、それから1~2ヵ月は楽しめます。
コチョウランの葉は長楕円形で表面に光沢があり、肉厚です。 何かの拍子に根元付近からぽっくり折れて根なしになっても、葉が元気ならミズゴケに挿しておけばまた根が出てきます。 それは葉にたっぷりため込んだ養分で新しい根を出すことができるのです。
我家のミニコチョウランの葉は4年前にいただいた当初 4枚?で、現在は7枚です。 株元に干からびて灰褐色の役目を終えた枯葉を気づいたときに取ってやっています。

〇 コチョウランの葉の寿命
ナナカマドやハルニレなど春に新芽が出て秋に落葉する落葉樹の葉の寿命は1年(正確には半年)です。マツなどの針葉樹やシャクナゲやツバキなどの常緑広葉樹の葉は、春に新芽を出して翌年の秋又は翌々年春には落葉します。常緑系の樹木の葉の寿命ははおおよそ2年です。
それではコチョウランはどうでしょうか? 新芽は定期的で出てきますが、1株にある葉は常時6~8枚?くらいで、1枚の葉が何年生きているのか?分からないのです。
webページに以下のような記述がありました。

胡蝶蘭は花屋に並ぶまでには4年程かかりますが、その期間で一番最初に出た葉は枯れません。葉が黄色くなり枯れてしまうのは農園のハウスを出て、環境が変わってからになるからです。(4年間の内、その内の2年間はフラスコの中で、鉢での栽培は2年間のようです。)

胡蝶蘭station  ⇒  https://ran-station.com/blog/detail.php?id=48

胡蝶蘭の生産過程でフラスコの中での無菌培養期間が2年なので、その後の鉢での栽培は2年間なのです。 コチョウランの葉の寿命は2年以上はあることになります。

コチョウランの1枚の葉の寿命を推定するうえで必要な条件は、1年間に何枚の葉が出て、ある時期の葉の枚数が何枚あるかで推定できます。
先ず、一つ目の1年間に何枚の葉がでるか?については、webページで調べてもなかなか見つからないので、BingAIに尋ねると、3~5枚と答えてくれました。 温度などの栽培環境によって葉の出る枚数も異なるのですが、 とりあえずAIを信頼して、コチョウランの1年間に出葉枚数を4枚にします。

以下は我家のミニコチョウランの葉の枚数

年数 当初 1年後 2年後 3年後 4年後(現在)
葉の枚数 4枚 4枚 5枚 6枚 7枚
1年に出る
葉の枚数
4枚 4枚 4枚 4枚

※葉の枚数の当初から3年後の数値については推定

上記の表の4年後(現在)の葉の枚数は正しいのですが、それ以外はすべて推定です。 それでも4年間を通してみると、4枚が7枚に3枚増えただけです。 AIの言っている年間3~5枚の葉が出るのならば、コチョウランの1枚の葉の寿命は1年若しくは1年ちょっとということになります。 生産段階での葉の寿命は2年以上あるのですが、我家のリビングでの栽培管理では1年ちょっと というところでしょうか。

<追記>我家のミニコウチョウランは1年に夏と冬の2度開花し、それぞれに必ず2本の花茎を立ち上げます。 コチョウランの1年間に出る葉の枚数が4枚ほどなので、1枚の葉で10個のつぼみをつける花茎1本を養っていることになります。

 

 

 

 

 

 

二十四節気 大寒の頃

1月20日は二十四節気の一つ、大寒です。 その前の小寒が1月6日で寒の入りとなります。 大寒の次の節気が2月4日の立春で、その前日の2月3日が節分になりますす。 二十四節気は1年を24に分けているので、大寒は1月20日~2月3日の期間を指し、節分は大寒の最終日になるのですが、カレンダーでは1月20日が大寒になっているので、現在では1月20日というその日が大寒と受け取られるようになっています。
小寒から大寒までの約1ヵ月が寒中で、1年で最も寒い時期になります。 冬と春を分ける節分ごろから関東以西に住む人は、
「寒い時期も終わりに近づき、そろそろ春が近い」
と思うようになります。
一方、北国の札幌でも大寒の時期が一番寒いのですが、関東以西の地域と違って寒さはまだまだ続き、春を感じるのは3月に入ってからです。 暖かい日差しに道路に大きな水たまりができたり、道路脇に堆積された雪が真っ黒になっていたり、屋根からポタポタと雪解け水が落ちる音で、
「待ちに待った春がやってくる」
と心弾ませ、玄関前の地面に張り付いた氷の雪割作業に精を出すのです。

以下の図は札幌の気温と積雪深さを表したものです。

・タイトル;札幌の気温と積雪深さ(12月1日~3月31日)
・1991~2020年までの30年間間の日毎の平均気温と積雪深さ
赤の折れ線グラフ;気温、目盛りは左(-4℃~5℃
青の棒グラフ  ;積雪深さ、目盛りは右(0~90cm)

上の図を見ると、以下のことが分かります。
・札幌の一番寒い時期は1月中旬~2月上旬で、気温は-3.5℃前後
・積雪が最も深くなるのは2月20日頃で、その深さは80cm弱

以下の表は札幌の日毎の降雪量です。 日毎ですから、ある年は1日に50cm降り、別の年のある日は1日中晴天で雪の降らない日であったりします。そんな日毎の積雪の30年間の平均です。・タイトル;日ごとの降雪深さ
・1991~2020年までの30年間間のその日の平均降雪量
・観測データが1cm単位なので、このような図形になりますが、本来は緩やかな放物線を描くと思います。

この図で分かることは、
・12月中旬から2月下旬までは毎日4cmほどの降雪量があること
・日毎の降雪量のピークは1月中旬~1月下旬頃に迎え、日毎の降雪深さが5cmにな
ること

札幌の雪は、気温が最も低くなる大寒の頃に日毎の降雪量がピークに達し、積もった雪の深さのピークは、その1ヵ月後の2月20日ころです。

先日(1月16日)札幌に大雪警報が出て、我家の庭の積雪深さは70~80cmになりました。。 国道の道路脇に堆積された雪も倍くらいになり、急に視界が悪くなりました。 朝8時過ぎ散歩で国道沿いを歩くと、車はほとんど止まっている状態で超渋滞を引き起こしていました。

今冬は少雪を予想して過ごしやすい冬になると思っていたのですが、意に反して1月中旬のこの雪です。 急に自宅前の雪かきが心配になってきました。今冬の町内会で実施する道路の排雪作業が2月23日の予定です。 あと1ヵ月余の我慢です。 それでもこれから3月上旬までの雪のことを考えると気分が暗くなってきます。
それぐらい、札幌で一軒家に住んでいる私にとって、雪の処分は大きな問題なのです。

リンゴがぼける

リンゴは果物の中では日持ちのする方ですが、品種によってそれが違ってくるようです。 よく言われるのは、収穫時期が早い品種は日持ちが悪く、収穫時期が遅いものは比較的日持ちがすることです。
具体的には、9月入るとスーパーの店頭に並ぶ早生種の「つがる」は、購入後食べずにしばらく置いておくと、リンゴ特有のしゃっきとした食感がなくなる、「ボケ」てしまいます。 その点、晩生種の「ふじ」は翌年の5月 になっても店頭に並んでいます。「ふじ」の中でも、中生種の「早生ふじ」より、晩生種の「サンふじ」は貯蔵性が高く、「サンふじ」よりも更に貯蔵性が高いのが「ふじ」に袋をかけて栽培した「有袋ふじ」なのだそうです。
我家にあるリンゴも袋をかける「有袋ふじ」です。 有袋にしている理由は日持ちのよいリンゴをつくるためではなく、農薬の散布回数を減らしたいためです。

その有袋フジを11月上旬~中旬に収穫しています。 その頃に食べるフジは、フジ特有のシャキシャキとする食感はもちろん、甘みと少し強めの酸味があって、私好みのリンゴに熟成しているのです。 もっと具体的に言うと、古いリンゴ品種で申し訳ないのですが、紅玉の酸味とレッドゴールドの甘味を足して2で割ったような甘酸っぱさに、フジ特有のシャキシャキ感が加わり、口の中でリンゴを嚙み砕くときに広がる酸味の効いた美味しさ、旬に食べる「ふじ」は、リンゴ中で一番ではないかと思っています。
2024.1.7
昨年11月に収穫したリンゴ;フジ  数個ずつビニール袋に分けて、湿度を保つために新聞紙を敷いた段ボール箱に入れ、上部も新聞紙を厚めに被って、車庫の中で保管。

リンゴの美味しさは口に含んだときに拡がるあの甘酸っぱさです。 ところが、年を越して1月半ばになると、甘さは変わらないのですが酸味が依然に比べて少なくなってきて、シャキシャキ感も劣るものが出てくるようになりました。所謂、「ぼけ」が徐々に進行し始めているのです。

「酸味が少なくなる」について、日本植物生理学会の「みんなのひろば」では以下のように説明しています。

果実の酸味成分の主なものは、クエン酸とリンゴ酸です。ミカンなどの柑橘類は、クエン酸を貯めるタイプの果実です。一方、リンゴやモモなどはリンゴ酸を貯めるタイプの果実です。何れも果実の生長と共に果実に蓄積されますが、成熟に従って分解されていきます。長いこと果実を貯蔵しておくと味がぼけるのは、これらの有機酸が
分解され、酸味が減っていくからです。

※(リンゴの)「味がぼける」というのは、長期間保存しておくと、果肉内の水分が減ってリンゴ特有のシャキシャキ感がなくなって口の中でもさもさする、所謂食感が悪くなることを言うのですが、クエン酸やリンゴ酸などの有機酸がなくなることも含めてのことのようです。

我家のリンゴの貯蔵方法は、上述したようにリンゴの水分が抜けにないようにビニール袋に入れて、それを段ボール箱で車庫に保存しています。 また、札幌の気温(12月の平均気温;-0.9℃、1月;-3.2℃)で、リンゴの長期間保存にはそんなに悪くない環境と思うのですが、それでもやはり徐々に「ぼけ」は進行するのです。
それでは、リンゴの「ふじ」がスーパーの店頭に5月や6月になっても並んでいるのは、どんな方法で貯蔵しているのでしょうか?

Webページ「りんご大学」;弘前中央青果株式会社は以下のように説明しています。
リンゴは収穫後も生きていて、呼吸するために空気中の酸素を必要とします。呼吸(酸化)をすることにより、エネルギーを消費し、味や鮮度が失われてしまうのですが、それ(呼吸量を最少限にする)をするために、「CA貯蔵」(Controlled Atmosphere)と呼ばれる方法を取り入れています。 それは、酸素・二酸化炭素・窒
素・温度・湿度を調整し、鮮度よく長期の貯蔵を可能とする方法です。

以下の表はCA貯蔵と大気の成分を比較したものです。

CA貯蔵 大気
酸素 3% 21%
二酸化酸素 3% 0.4%
窒素 3% 78%
温度 0%
湿度 90%

我家のリンゴが入っている段ボール箱内の環境は、温度と湿度はCA貯蔵とさほど変わらないと思うのですが、呼吸に必要な酸素濃度の低さが違います。 余計な話ですが、窒素を3%にする理由?と酸素と窒素が減った分、何が補填されているのでしょうかね?

<追伸>
CA貯蔵で、酸素と窒素の抜けた分は、二酸化炭素を補填しているのだそうです。

 

 

 

 

 

 

 

 

今冬(2023~2024)の雪

2024年の年が明けました。
おめでとうございます。

今冬は雪が少ない年、シーズンになりそうです。
札幌管区気象台や札幌市の各区の降雪・積雪状況を見ると、平年の1/2、昨年の1/3の雪量です。 除雪で道路わきに堆積される雪の高さも全くないと言っていい程で、このような冬も珍しいです。 一戸建てに住む私にとっては、間口の雪かきに悩まなくて大変ありがたいのですが、札幌市内のスキー場関係者にとっては気を揉むというか心配なシーズンになっているようです。

しかし、雪が少ないのは札幌市で、その北に位置する岩見沢、新篠津、滝川、留萌など札幌の北部日本海側では平年以上の降雪のようです。 このような状況が起きる年は西北西や西風の吹くときです。 札幌地方に雪が多くなるのは北西の風が吹くときです。 西風が吹くときは札幌市北部に雪が多く、北西の風が吹くときは札幌市に雪が多くなる傾向があります。
気象庁の各年各月の日ごとの気象データに目を通すと、その日に10cm以上降雪があった日は北西若しくは北北西の風が吹く日が多いようです。 平成7年度(1995年)の冬は12月中旬から1月にかけて、それまでに経験したこともないような大雪で、札幌市が自衛隊に除排雪のための出動要請をした年です。 そのときの気象庁の日毎の気象データを見ると、多くの日が北西若しくは北北西の風が吹いています。 特に、20cm以上/日の降雪がある日はほとんどが北西の風が吹いていました。

それでは、北海道で西風が吹くことが多い冬とは、上空で何が起こっているのでしょうか? 気象庁は今冬(2023~2024)の天候を以下のように予想しています。

「エルニーニョ現象」発生時の日本は、冷夏や暖冬になりやすいと言われています。 この冬の見通し 暖冬傾向 今年の冬はエルニーニョ現象が続き、暖冬が予想されます。 上空の偏西風は日本付近で平年より北を流れ、大陸からの寒気の南下が弱い見通
しです。

気象庁の言っている
「上空の偏西風は日本付近で平年より北を流れ、大陸からの寒気の南下が弱い見通
し」
は、下図で示すとおり、偏西風が北側に蛇行している状態です。 この状態になると偏西風に押されて北海道に北西の風が吹きにくく?なり、西風が吹くやすくなることのようです。
エルニーニョ現象って?|ミガケ、好奇心!時事もんドリル|NHK NEWS WEB
NHK WEB NEWSより画像をお借りしました。

エルニーニョ現象ともう一つ、ラニーニャ現象がありますが、これは前者の逆で、偏西風が日本付近で南下するので、北海道の冬は北西の風が吹きやすく、札幌地方は雪の多い年となるようです。

我家が所属する町内会は毎年2月下旬~3月上旬の2日間で生活道路の排雪作業を行います。 毎年2月に入ると積雪も増えて間口の除雪作業が大変になります。 昨年と一昨年の冬は雪が多く、「町内会の排雪日まで後何日?」と、その日が待ち遠しかったのですが、今冬はそれをそれほど気にしなくていい年になりそうです。

 

 

 

焼き芋 

10月11日に収穫したサツマイモで、12月12日に焼き芋をつくりました。 収穫から約2か月が過ぎています。
サツマイモは収穫後しばらくは焼き芋にしても甘味がのらないので、2ヵ月ほど寝かせる、熟成させると美味しい焼き芋ができるといわれています。
それで、そのように2ヵ月経ってから焼き芋をつくりました。
作り方は、サツマイモを洗浄後、レンジで5分ほどチンしてイモを蒸かします。  それをアルミホイールに包んで、フライパンで蒸し焼きにします。 その時間は弱火で1時間15~30分程。 満遍なく火が通るように15~20分間隔でサツマイモをひっくり返します。
収穫して4ヵ月が過ぎた2月以降に焼き芋をつくるときは、1時間ほど蒸し焼きにしていると焼き芋の甘い匂いが部屋の中に充満?漂うのですが、今回はそれが全くないのです。 1時間半ほど蒸し焼きしても家中に甘い香りが漂わないので、とりあえず食べてみました。 甘味はあるのですが薄いというか、今までに作ったものに比べると美味しくないのです。
サツマイモの糖化が進む温度は14℃ほどといわれています。札幌は本州に比べて気温が低くでんぷんの糖化が進みにくいので、美味しい焼き芋を食べるには熟成期間をもう少し伸ばした方が良いようです。 私の経験では2月以降になれば美味しく食べられます。

それでは、※スーパーで売っているサツマイモはどうなんでしょうかね? 買ってきて直ぐ焼き芋にして甘味がのるのでしょうか?   生産者は熟成のためにしばらく貯蔵してから出荷するので問題はないとは思うのですが 、必ず糖化されたサツマイモが売られているとは限らないようです。 試しに1本だけ焼いてみて甘味が無いようなら、しばらく貯蔵ということになります。
最近ではサツマイモの生産団地の大型化や青果用に1年を通して出荷するために、大型の室内(コンテナ)貯蔵が一般的となっているそうなので、多くのものは大丈夫なようです。

我家の貯蔵法は、収穫後数日陰干して、そのままガレージに10月末まで保管します。寒さが増してくる11月上旬に屋内に入れるのですが、そのときに1個づつ新聞紙に包んで段ボール箱に詰め込んで保管します。 保管場所に温度計を置いてときどき見ているのですが、今までのところ13~18℃で、真冬になるともう少し(1~2℃?)低くなると思います。 この部屋で一冬保管すると、5月まで焼き芋で美味しく食べられます。

⇒  サツマイモ(その2) 収穫