球根の花芽分化(その3) 夏咲き球根類

夏植え球根類は、夏に球根を植えて、その年の秋に花が咲く球根類のことです。 ので、その年の夏には球根内に花芽が出来上がっているのです。

代表的なものとして、コルチカム、秋咲きクロッカス、リコリス(ヒガンバナ)、ナツズイセン、ネリネなどがあります。 この中で札幌の露地で越冬する種類は、コルチカム、秋咲きクロッカス、ナツズイセンの3種です。

コルチカムは、札幌では秋10月に葉はなく花梗だけ出てきて開花し、翌春雪解け後に新芽が出て、夏には黄葉して休眠に入ります。
⇒ イヌサフラン(コルチカム)   ギョウジャニンニクと間違う 
⇒ コルチカム(その2)

秋咲きクロッカスは秋に花が咲いてから葉が開くタイプが多いようです。
⇒ 秋咲きクロッカス

夏植え球根類は北半球温帯地域の東アジアやヨーロッパにその分布域があり、秋植え球根と同じような場所に生育しています。

ナツズイセンとリコリスは同じ仲間のリコリス属です。 札幌では、リコリスは越冬しないのですが、ナツズイセンは越冬して夏に花を咲かせます。 両種とも日本や中国など東アジアに分布しているのですが、寒さに対する強弱の違いは、おそらく、ナツズイセンはリコリスに比べて緯度の高い地帯若しくは山地の高いところに生育しているのでしょうね。2018.8.27
ナツズイセン 北大植物園

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