エダマメ 発芽

毎年、エダマメのタネを5月中旬、6月上旬、6月中旬の3回に分けてまいているのですが、ここ5~6年、芽が出ない、その割合が多くなっています。 それで、その芽の出ない個所を穿ってみると、芽が出ない原因に2つのパターンがあることが分かりました。
1つは、タネが溶けて黄土色のとろっとした液状の物質が残っている(タネが腐ってしまった)場合と、若しくは、それが土に戻ってまったくタネが無くなっている場合があります。
もう一つは、なかなか芽が出ないので穿ると、タネから5mm~1cm弱の根が出た状態なのですが、それ以上大きくなれなくなっている場合です。

一つ目の発芽できない原因は、タネをまいた後、降雨と低温が続いたときに起きます。低温で発芽できなくて、その間雨が降って畑土が過湿状態になったことが原因のようです。

二つ目は、なかなか芽が出ないので穿ると、タネから根が5mm~1cm前後伸び出した状態なのですが、それ以上大きくなれなくなっている場合です。これは、タネをまくときには畑土に多少湿り気があるのでタネが膨らんで発根はするのですが、その後の高温と乾燥で水分を吸収できなくなるために、根がそれ以上成長ができなくなり、地上に芽を出すことができないのです。
ここ最近の初夏から夏場にかけての高温と乾湿の振幅の大きさ(雨が降るときは大量に降るが、降らないとその乾燥する期間が長い)がエダマメの発芽とその後の生育に大きく影響しているようです。

タネをまいても発芽しない原因に上述の2パターンがありますが、ここ最近は二つ目の高温乾燥による発芽障害が多いように思います。

それで、今年はエダマメのタネをまく前に、しっかり畑土を湿らせました。具体的には、タネをまく前日の朝に、ホースの先にハス口を付けて柔らかい水をしっかりたっぷり与えました。

2026.5.30

5月14日にタネをまいているので、は種後の低温が少し心配でしたが、ほとんどの箇所で発芽しました。1か所に3粒まいているのですが、多くの箇所で3粒発芽しました。
写真のように発芽しない箇所がないタネマキは何年かぶりです。

🔵 エダマメの発芽適温

エダマメの発芽適温は25~30℃で、最低でも15℃は必要とされており、札幌でのタネをまく最適な時期は5月下旬~6月上旬となっています。

平均気温 最高気温 最低気温
5月 上旬 11.3 16.1 7.3
中旬 12.8 17.7 8.8
下旬 14.7 19.8 10.7
6月 上旬 15.8 20.8 12.0
中旬 16.9 21.4 13.5
下旬 18.4 23.1 14.9

上表は、1991年~2020年までの過去30年間の札幌市の5・6月の旬別の平均気温、最高気温・最低気温のそれぞれの平均を表しています。 平均気温は、おおむね午前9時頃の気温です。

上述で「エダマメの発芽適温は25~30℃で、最低でも15℃は必要とされており、札幌でのタネをまく最適な時期は5月下旬~6月上旬とされています」の「最低でも15℃は必要」は、「平均気温が15℃になる頃からタネをまいてもよい」と読み取れます。
その理由は、札幌のエダマメのタネまきの適期は5月下旬~6月上旬になっており、そのころの札幌市の平均気温が、5月下旬;14.7℃、6月上旬が15.8℃だからです。

追記
エダマメは、平均気温が15℃で発芽ぞろいに10日以上かかると言われていますが、今回は5月14日(平均気温12.8℃)にタネをまいているので、それ以上の日数がかかっています。 写真では分からないですが、タネをまいて15日経過した今日に芽を出している株もあります。気温が低いと、発芽もだらだらと長引いて発芽ぞろいがいつであるか決めにくいのです。

追記 不織布の設置
エダマメのタネをまいた後に、不織布で全体を被っています。その目的は、
・スズメやカラスなど鳥類による発芽直後の食害防止
・不織布で全体を被うことによる乾燥の防止と保温

 

コチョウラン 植替え

4月20日にコチョウランを植替えました。 3年ぶり?
2026.5.9
植え替える前は葉が6枚あったのですが、植替え後20日も経たないうちに2枚の葉が黄色く枯れてしまいました。
2023.3.25
このコチョウランは7年?くらい前に何かの記念に頂いたもので、植替えた年以外は6~7月と2~3月 、毎年2回花を咲かせます。
頂いたときは、株は小さく葉も3枚ほどだったように思います。それから7年ほど経つのですが、葉の枚数は6枚ほどで推移しています。
コチョウランは、1年に約4枚、3カ月に1枚の新しい葉が出るようです。ので、我が家のコチョウランも毎年4枚葉が出て4枚枯れる に近い状態で生育しています。
豊平公園の緑の相談で、葉が10枚もあるコチョウランを育てている人もいますが、その人の話を聞くと、肥料をしっかりやって育てているようです。

話が逸れてしまいました。
通常、コチョウランは下方の古い葉からゆっくり1枚づつ時間をかけて黄色から淡い褐色に変色して枯れていきます。
しかし、今回は鉢替え後急に2枚の葉が黄色くなりました。黄色くなった2枚の反対側の一番下にある葉も黄色にはなっていないのですが、葉に細かい縦皺が入っていて、確実に葉の劣化が見られます。

🔵 このコチョウランの急激な葉の黄化は、何が原因なのでしょうか?

上の花が咲いているコチョウランの写真で分かるように、植替えの間隔が長くなると、鉢の天端から茎が伸びて草姿が間延びするので、鉢替え時にそれを切ってしまいます。そうすると、鉢の中にあった根をほとんど除去することになります。
コチョウランは着生植物(高木の枝に着生して、根はだらりと垂らしている)で、だらりと垂れ下がった根(気根)は、湿度の高い環境では空気中の水分を直接吸収することができます。
なので、長らく植替えをしていない株になると、葉と葉の間から何本もの気根が伸びてきます。

今回植替えするときは、そのような気根はあったのですが、鉢の天端から伸びた茎をしっかり切除したために、ほとんどの根を切り落とすことになったのです。残った根は3本で、長さも5cm強のものが1本と2~3cmの根が2本だけでした。要は、ほとんどの根を切り落としたのです。

植物は、葉で光合成をして養分をつくり、それを使って新芽や新根を出して成長します。
しかし、今回のように鉢中の根をほとんど除去したので、このコチョウランは新しい根をたくさん出さないと地上部にある葉に水分と養分を供給できません。通常は葉でつくった養分を根に送り新根を出すのですが、今回は根のほとんどを切断されているので、既存の葉だけでは根に十分な養分を送れないのです。 それで古い葉の中にある養分(葉緑素、そこにはたくさんの窒素などの栄養分がある)を分解して根に送り込んでいるのです。 葉緑素が分解されると緑色が抜けて、残った色素が黄色なので葉の色が黄色をしているのです。葉が黄色くなったことは、葉にある養分が抜けたことを意味します。
このコチョウランは、毎年夏と冬2回花を咲かせるのですが、おそらく、今年の夏は根を切り過ぎたために花を咲かせられないと思います。

百合が原公園緑のセンター温室 2026.5.10

札幌市北区百合が原公園内にある緑のセンター温室。5月に咲いている花々。 2026.5.10
緑のセンター大温室手前入口に展示されているハナミズキ。 高さは約3m。
ハナミズキは、札幌の屋外では6月に開花しますが、冬の寒さで枝枯れするなど順調に育たないことが多いです。 しかし、室内で育てると、5月上旬に開花します。このハナミズキは、札幌の6月に白い花を咲かせるヤマボウシと同じ仲間で、ハナミズキをアメリカヤマボウシとも呼びます。 2026.5.10
ハナミズキの後方にサクラソウが並んでいます。国内外の195種350鉢を展示。 2026.5.10
大温室に入ると、正面に赤い花が目を引きます。 名前はテロペア。オーストラリア原産で、ヤマモガシ科。 初めて耳にする科名。 ヤマモガシ科は75~80属、約1600種からなる大きな科ですが、その科の植物の 名前を見ても、聞いたことがない名前ばかりです。 この科に属する植物は、主にオーストラリアと南アフリカに分布しているので、日本では知られていない名前の植物が多いのです。
2024.5.2
テロペア(Telopea spciosissima  テロペア  スペキオシッシマ)の花。花の大きさ、高さ15㎝弱、直径10cm。
このテロペアは切り花として人気があり、生花店で購入すると2,000~2,500円/本するそうです。
2026.5.10
大温室中央にはペチュニア22種類22鉢が展示されています。  2026.5.10
大温室左側にはツバキが植栽されています。写真中央にピンクの八重咲種が開花。この温室でのツバキの開花期間は、秋~春と思いのほか長いのですが、最盛期は2月中旬から3月中旬になります。その一番見応えのある時期に毎年、この温室でツバキ展が開催されています。 2026.5.10
大温室一番奥にはミカンやレモンなどの柑橘類が植えられています。写真右側の赤色の花はシャクナゲ。 2026.5.10    写真左;レモン、右;温州ミカン
関東以西のミカン産地では、5月に花が咲き、10月~冬にかけて収穫期を迎えます。開花から収穫まで5~7ヵ月かかるので、この温室の柑橘類の開花は夏~秋になるのでしょうか。
それにしても、5月に収穫するミカンはどのような味、風味があるのでしょうかね。

 

 

堆肥(16) 植物の根と菌根菌の関係(その5) 外生菌根菌(ECM菌)

植物の根と共生する菌根菌には、大きなグループとして内生菌根菌(AM菌)と外生菌根菌(ECM菌)があります。内生菌根菌(AM菌)は堆肥(15)で取り上げたので、今回は外生菌根菌(ECM菌)です。

内生菌根菌(AM菌)⇒  堆肥(15)  植物の根と菌類の関係(その4)

外生菌根菌は、全植物の80%と共生する内生菌根菌と違って、※特定の樹木と強い共生関係をつくっています。地球上の樹木の種類は約70,000種で、その内ECM菌と共生している樹木が6,000~7,000種なので、樹木全体の約10%がECM菌と共生していることになります。
※ 特定の樹木とは
・ブナ科  ;ブナ、ナラ(ミズナラ)、カシワ、クリなど
・カバノキ科;シラカバ、ハンノキなど
・マツ科  ;アカエゾマツ、トドマツ、カラマツなど
・その他  ;ポプラ類、ユーカリ類など

また、ほとんどすべての樹木は何らかの菌根菌と共生しており、外生菌根菌(ECM菌 )と共生していない樹木(主に広葉植物)は、内生菌根菌(AM菌)と共生関係にあります。

🔵 外生菌根菌(ECM菌)の特徴;内生菌根菌(AM菌)との違い

特徴 外生菌根菌(ECM菌) 内生菌根菌(AM菌)
① 共生する樹木  ブナ科、カバノキ科など  それ以外の樹木
② 根への侵入 細胞外のみ(細胞内に入らない) 細胞内に侵入しアーバスキュールを形成
③ 形成構造 マントル(外套)、ハルティヒネット アーバスキュール、ベシクル
④ 子実体(きのこ) 多くがきのこを作る きのこを作らない
⑤ 生育環境 森林土壌(腐植が多く貧栄養) 草地・農地・一般的な土壌
⑥ 栄養吸収 有機態窒素・リンの吸収に強い 無機態リンの吸収に特に強い

🔵 外生菌根菌の特徴
・外生菌根菌はキノコ(子実体)を作るのが特徴で、近くの公園の芝生地や樹木の近くに生えているキノコ、あれが外生菌根菌(ECM菌)の花(子実体、生殖器官)です。 樹木周辺の地下には菌糸が張り巡らされています。
〇 内生菌根菌と外生菌根菌では栄養の吸収ではどのような違いがあるのか?
内生菌根菌はリン酸の吸収に能力を発揮し、植物のリン酸吸収量の60~90%を賄っていると言われていますが、一方の窒素についてはその力は弱いようです。 一方、外生菌根菌は窒素分の吸収力に優れ、樹木の窒素吸収量の40~80%を賄っていますが、リン酸についてそれほどではないようです。
・森林には落葉や枯枝など未分解の有機物が毎年蓄積されますが、ECM菌はこれらを分解する酵素を持っているので、その中に含まれる窒素を樹木に供給することができるのです。

我が家の庭にリンゴ・洋ナシ・ブラックベリーの果樹があり、毎春それらを剪定し、細かく刻んで畑に入れています。
「もし、その細かく刻んだ枝をECM菌が分解して、窒素を供給してくれれば、もっと真剣になって剪定枝を畑に入れる気になるのに」
と、ふと思ったのです。
それで、AIにこのことを尋ねると、
「落ち葉や枯れ枝を畑に入れても、それだけで ECM菌(外生菌根菌)が畑に定着することはほぼありません。 理由は、ECM菌が共生できる植物(特定の樹木としか共生できない)が畑には存在しないためです。」

とAIに言われました。 しかし、畑に剪定枝を入れることは、有機物を分解する土壌微生物(菌類や細菌など)のエサになり、その効果は、
・腐植が増える
・団粒構造が形成される
・保水性・通気性がよくなる
・土が柔らかくなる
などの利点が多くあります。
別の言い方をすると、
有機物を畑に入れないと「土がやせる」「作物が穫れなくなる」ので、これからも、剪定枝を畑に入れていこうと思っています。

🔵 では、 なぜ、ECM菌は野菜などの草本類と共生できないのか?

〇 ECM菌とAM菌の根の構造の 違い
・内生菌根菌(AM菌 )は、細胞内にアーバスキュールという樹枝状菌糸構造をつくり、そこで栄養源のやり取りをしている。
・一方、外生菌根菌は(ECM菌)は、細胞内ではなく、細胞と細胞の間に菌糸を侵入させ、張り巡らして養分のやり取りをする
・そして、外生菌根菌(ECM菌)は内生菌根菌(AM菌)には無い、根の表面に菌鞘(さや):マントルをつくること、これが両者の大きな違いです

〇  ECM菌が野菜などの草本類と共生できない理由
・野菜などの草本類の根は細胞間隙が小さく、ECM菌が侵入できるスペースがないことと、草本類の根は表皮が薄くて柔らかく、根毛が密生しているため、マントルの形成に適していない、要は物理的に共生ができない
・草本類は細根が大量に出る「ひげ根」タイプで寿命が短いが、一方、ECM菌と共生している樹木は、根毛が少ない、表皮が厚くマントルの形成に適しているなど、ECM菌と共生するための構造を持っている

植物の根の構造(細胞間の幅、細胞壁の柔らかさ)や形状(ひげ根・根毛の多さ)がECM菌と共生できるかどうかを決めているようです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

特定の樹木と強い共生関係をつくっています。

 

内生菌根菌(AM菌)は植物根の細胞内に入り込んでアーバスキュール(樹枝状体)を作りますが、外生菌根菌は根の外側に菌糸の層(マントル)を、根に入り込んで 細胞間に菌糸を巡らす菌糸の網(ハルティヒ網)を形成する2つのパターンがあります。

外生菌根菌は、根の表面に何層も重なって菌糸の膜をつくるマントル、それは乾燥や病原菌から根を物理的に保護する働きをします。もう一つの菌糸、ハルティヒ網は根に入り込みますが、細胞内ではなく細胞と細胞の間に菌糸を入り込ませ、そこで菌類と植物の栄養交換をしています。樹木が菌類に光合成で合成した糖(でんぷん)を、菌類は根から遠くに広げた菌糸でリン・窒素・微量要素などを吸収し植物に供給します。

内生菌根菌(AM菌)はリンの供給に優れていますが、外生菌根菌(ECM菌)は窒素や微量要素など内生菌根菌に比べると栄養素全般を吸収します。

内生菌根菌は地球上の80%の植物と共生していますが、外生菌根菌は

 

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