樹まぐれ日記

真駒内公園かしわ木広場のカシワ

真駒内公園のかしわ広場にあるカシワの樹です。1haはある広い芝生の真ん中に太い枝を広げて立っています。高さは22m強、幹径1m、樹齢300年の老大樹です。真駒内公園のシンボルツリーになっているようです。
1-010 カシワ2012.3.11
2011.3.20
2011.3.20
近づいて上を見上げると、直径が50~60cmもある太い枝がくねくねと右に左に伸びて、あるものは知恵の輪のようにぐるりと一回りして外に伸びていく枝もあり、その動きの面白さにしばらく見入ってしまします。
このような老大木の、夏場より葉を落として幹枝だけになって、しかも、厳寒期の太い枝に白い雪がこんもりと積もって風雪にじっと耐えている姿に引き付けられます。
2011.5.5
2012.5.5
5月上旬、後のシラカバは新芽が吹き出し、エゾヤマザクラがピンクの花を咲かせても、カシワには何の変化もありません。
2011.6.1
6月上旬、新葉が展がり始めています。5月下旬に新芽が開いたようです。
2012.6.2
太い枝の間から見える太陽に輝く鮮黄緑の新葉は美しいです。
2012.6.16
夏場には、この老大樹の木陰で癒しのひとときを過している人を見かけます。
2012.6.29
2011.10.19
札幌の紅葉シーズンです。後うしろ)の樹々は、赤く紅葉したナナカマドやモミジ、黄葉したシラカバなどです。カシワもところどころ紅葉(褐葉)しかけています。
2011.11.13
11月上旬にはほとんどの葉を落としてしまいます。カシワは遅くまで葉をつけていると言われますが、このような老木は、すっかり葉を落としてしまします。しかし、若木は来春まで葉をつけたままにする樹が多いようです。
カシワは、本州では山野に生える落葉高木のようですが、北海道では海岸地帯に多いようで、札幌に程近い石狩浜のカシワ林は有名です。海岸線から2~300m?離れた砂丘には、冬場の厳しい北風に晒されてそれを避けるように枝を陸地に向けながら這うように生き耐えているカシワが広がっています。一方、真駒内公園のカシワは山地のもので、樹高も20mを超えるりっぱなものです。開拓使が入る前の北海道の原野には、このような立派なカシワがところどころに生えていたのでしょうか?
このカシワは樹齢300年の北海道では数少ない老大樹に属します。北海道の保存樹を見てみますと、小金湯のカツラが樹齢700年、イチイ(青山の水松:当別町)が樹齢1200年とされています。そのほかにミズナラやイチイ、ハルニレなどがありますが、350年が最高樹齢です。また、真駒内公園にはハルニレ、カツラ、イタヤカエデなど樹齢135年以上の古木が20本確認されています。それらの多くは樹齢200~400年です。その意味で、このカシワは堂々とした樹形とシチュエーションの良さで北海道を代表するカシワの樹と言えそうです。


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