樹まぐれ日記

紅葉について(その1) なぜカツラやイタヤカエデの葉は黄色にかわるのか?

札幌の紅黄葉は最盛期を迎えています。先週の金、土曜日は、この時期としとしては暖かく、晴天に恵まれて、紅葉を観るには最高の週末でした。今週は曇がちの日が続きそうで、先週の週末が紅葉の一番の見ごろだったのではないでしょうか。
1-006 山鼻川 藻岩山
2012.10.27 山鼻川と藻岩山
紅黄葉について調べてみました。最初は黄葉です。なぜイチョウやカツラの葉は黄色に変色するか?
<イタヤカエデやカツラの黄葉>
もともと葉の細胞の葉緑体にはクロロフィル(葉緑素)という緑色の色素とカロチノイドと呼ばれる黄色の色素がある。この二つ色素は植物が光合成でデンプンをつくりだすための重要な色素であるが、クロロフィルはカロチノイドに比べてその量が5~8倍多い。そのために、植物の葉は緑色に見える。
秋になり、太陽の光が弱くなってくると、光合成でつくられる養分よりも呼吸などで消費されるエネルギーのほうが大きくなるために採算があわず落葉の準備を始める。そのとき、葉の細胞内にあるタンパク質、核酸、クロロフィルなどの物質が分解され、それらの物質の構成成分である窒素(N)、リン酸(P)などは、樹体内(種子や根などの貯蔵器官や若い組織)に移行して再利用される。
この移行が終わると、植物が自らつくりだすホルモンの作用により、葉柄基部と枝の間に離層(りそう)が形成されて、水分や養分などの流れが次第に妨げられ、離層部分から落葉する。これが落葉のメカニズムであるが、葉の中の細胞で量の多いクロロフィルが分解消滅するために、もともとあった黄色の色素であるカロチノイドが目立つようになる。それで、葉が黄色く見える。

2011.10.30 イチョウ:真駒内川沿い(警察学校横)
これが黄葉のメカニズムですが、疑問なのは、クロロフィルが分解されるのに、同じ色素であるカロチノイドが分解されないのはなぜでしょうか?調べてみました。
クロロフィルの化学式は、C55H70O6N4Mgで、Nの窒素とMgのマグネシュウムが入っています。一方、カロチノイドは、C40H56です。Cは空気中の二酸化炭素(CO2)から、Hは水(H2O)から容易に得られますが、N(窒素)やMg(マグネシュウム)は土壌中の根から吸収しなければなりません。このように樹木にとって簡単に手に入らない物質(植物の3大栄養素 N(窒素)、P(リン酸)、K(カリウム)や微量要素(Mg:マグネシュウム、Fe(鉄)など)は、落葉前に再度、樹体内に戻されるようです。樹木はカロチノイドを分解しても必要な物質が得られないために、わざわざエネルギーを使って分解などしないようです。
(上記内容については、調べて自分なりに書いています。推測で書いている部分もありますので間違い等あればご指摘願います。)
次回はモミジ類の紅葉について調べてみたいと思います。
2011.10.11  カツラ:真駒内公園

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