百合が原公園緑のセンター温室 2026.5.10

札幌市北区百合が原公園内にある緑のセンター温室。5月に咲いている花々。 2026.5.10
緑のセンター大温室手前入口に展示されているハナミズキ。 高さは約3m。
ハナミズキは、札幌の屋外では6月に開花しますが、冬の寒さで枝枯れするなど順調に育たないことが多いです。 しかし、室内で育てると、5月上旬に開花します。このハナミズキは、札幌の6月に白い花を咲かせるヤマボウシと同じ仲間で、ハナミズキをアメリカヤマボウシとも呼びます。 2026.5.10
ハナミズキの後方にサクラソウが並んでいます。国内外の195種350鉢を展示。 2026.5.10
大温室に入ると、正面に赤い花が目を引きます。 名前はテロペア。オーストラリア原産で、ヤマモガシ科。 初めて耳にする科名。 ヤマモガシ科は75~80属、約1600種からなる大きな科ですが、その科の植物の 名前を見ても、聞いたことがない名前ばかりです。 この科に属する植物は、主にオーストラリアと南アフリカに分布しているので、日本では知られていない名前の植物が多いのです。
2024.5.2
テロペア(Telopea spciosissima  テロペア  スペキオシッシマ)の花。花の大きさ、高さ15㎝弱、直径10cm。
このテロペアは切り花として人気があり、生花店で購入すると2,000~2,500円/本するそうです。
2026.5.10
大温室中央にはペチュニア22種類22鉢が展示されています。  2026.5.10
大温室左側にはツバキが植栽されています。写真中央にピンクの八重咲種が開花。この温室でのツバキの開花期間は、秋~春と思いのほか長いのですが、最盛期は2月中旬から3月中旬になります。その一番見応えのある時期に毎年、この温室でツバキ展が開催されています。 2026.5.10
大温室一番奥にはミカンやレモンなどの柑橘類が植えられています。写真右側の赤色の花はシャクナゲ。 2026.5.10    写真左;レモン、右;温州ミカン
関東以西のミカン産地では、5月に花が咲き、10月~冬にかけて収穫期を迎えます。開花から収穫まで5~7ヵ月かかるので、この温室の柑橘類の開花は夏~秋になるのでしょうか。
それにしても、5月に収穫するミカンはどのような味、風味があるのでしょうかね。

 

 

堆肥(16) 植物の根と菌根菌の関係(その5) 外生菌根菌(ECM菌)

植物の根と共生する菌根菌には、大きなグループとして内生菌根菌(AM菌)と外生菌根菌(ECM菌)があります。内生菌根菌(AM菌)は堆肥(15)で取り上げたので、今回は外生菌根菌(ECM菌)です。

内生菌根菌(AM菌)⇒  堆肥(15)  植物の根と菌類の関係(その4)

外生菌根菌は、全植物の80%と共生する内生菌根菌と違って、※特定の樹木と強い共生関係をつくっています。地球上の樹木の種類は約70,000種で、その内ECM菌と共生している樹木が6,000~7,000種なので、樹木全体の約10%がECM菌と共生していることになります。
※ 特定の樹木とは
・ブナ科  ;ブナ、ナラ(ミズナラ)、カシワ、クリなど
・カバノキ科;シラカバ、ハンノキなど
・マツ科  ;アカエゾマツ、トドマツ、カラマツなど
・その他  ;ポプラ類、ユーカリ類など

また、ほとんどすべての樹木は何らかの菌根菌と共生しており、外生菌根菌(ECM菌 )と共生していない樹木(主に広葉植物)は、内生菌根菌(AM菌)と共生関係にあります。

🔵 外生菌根菌(ECM菌)の特徴;内生菌根菌(AM菌)との違い

特徴 外生菌根菌(ECM菌) 内生菌根菌(AM菌)
① 共生する樹木  ブナ科、カバノキ科など  それ以外の樹木
② 根への侵入 細胞外のみ(細胞内に入らない) 細胞内に侵入しアーバスキュールを形成
③ 形成構造 マントル(外套)、ハルティヒネット アーバスキュール、ベシクル
④ 子実体(きのこ) 多くがきのこを作る きのこを作らない
⑤ 生育環境 森林土壌(腐植が多く貧栄養) 草地・農地・一般的な土壌
⑥ 栄養吸収 有機態窒素・リンの吸収に強い 無機態リンの吸収に特に強い

🔵 外生菌根菌の特徴
・外生菌根菌はキノコ(子実体)を作るのが特徴で、近くの公園の芝生地や樹木の近くに生えているキノコ、あれが外生菌根菌(ECM菌)の花(子実体、生殖器官)です。 樹木周辺の地下には菌糸が張り巡らされています。
〇 内生菌根菌と外生菌根菌では栄養の吸収ではどのような違いがあるのか?
内生菌根菌はリン酸の吸収に能力を発揮し、植物のリン酸吸収量の60~90%を賄っていると言われていますが、一方の窒素についてはその力は弱いようです。 一方、外生菌根菌は窒素分の吸収力に優れ、樹木の窒素吸収量の40~80%を賄っていますが、リン酸についてそれほどではないようです。
・森林には落葉や枯枝など未分解の有機物が毎年蓄積されますが、ECM菌はこれらを分解する酵素を持っているので、その中に含まれる窒素を樹木に供給することができるのです。

我が家の庭にリンゴ・洋ナシ・ブラックベリーの果樹があり、毎春それらを剪定し、細かく刻んで畑に入れています。
「もし、その細かく刻んだ枝をECM菌が分解して、窒素を供給してくれれば、もっと真剣になって剪定枝を畑に入れる気になるのに」
と、ふと思ったのです。
それで、AIにこのことを尋ねると、
「落ち葉や枯れ枝を畑に入れても、それだけで ECM菌(外生菌根菌)が畑に定着することはほぼありません。 理由は、ECM菌が共生できる植物(特定の樹木としか共生できない)が畑には存在しないためです。」

とAIに言われました。 しかし、畑に剪定枝を入れることは、有機物を分解する土壌微生物(菌類や細菌など)のエサになり、その効果は、
・腐植が増える
・団粒構造が形成される
・保水性・通気性がよくなる
・土が柔らかくなる
などの利点が多くあります。
別の言い方をすると、
有機物を畑に入れないと「土がやせる」「作物が穫れなくなる」ので、これからも、剪定枝を畑に入れていこうと思っています。

🔵 では、 なぜ、ECM菌は野菜などの草本類と共生できないのか?

〇 ECM菌とAM菌の根の構造の 違い
・内生菌根菌(AM菌 )は、細胞内にアーバスキュールという樹枝状菌糸構造をつくり、そこで栄養源のやり取りをしている。
・一方、外生菌根菌は(ECM菌)は、細胞内ではなく、細胞と細胞の間に菌糸を侵入させ、張り巡らして養分のやり取りをする
・そして、外生菌根菌(ECM菌)は内生菌根菌(AM菌)には無い、根の表面に菌鞘(さや):マントルをつくること、これが両者の大きな違いです

〇  ECM菌が野菜などの草本類と共生できない理由
・野菜などの草本類の根は細胞間隙が小さく、ECM菌が侵入できるスペースがないことと、草本類の根は表皮が薄くて柔らかく、根毛が密生しているため、マントルの形成に適していない、要は物理的に共生ができない
・草本類は細根が大量に出る「ひげ根」タイプで寿命が短いが、一方、ECM菌と共生している樹木は、根毛が少ない、表皮が厚くマントルの形成に適しているなど、ECM菌と共生するための構造を持っている

植物の根の構造(細胞間の幅、細胞壁の柔らかさ)や形状(ひげ根・根毛の多さ)がECM菌と共生できるかどうかを決めているようです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

特定の樹木と強い共生関係をつくっています。

 

内生菌根菌(AM菌)は植物根の細胞内に入り込んでアーバスキュール(樹枝状体)を作りますが、外生菌根菌は根の外側に菌糸の層(マントル)を、根に入り込んで 細胞間に菌糸を巡らす菌糸の網(ハルティヒ網)を形成する2つのパターンがあります。

外生菌根菌は、根の表面に何層も重なって菌糸の膜をつくるマントル、それは乾燥や病原菌から根を物理的に保護する働きをします。もう一つの菌糸、ハルティヒ網は根に入り込みますが、細胞内ではなく細胞と細胞の間に菌糸を入り込ませ、そこで菌類と植物の栄養交換をしています。樹木が菌類に光合成で合成した糖(でんぷん)を、菌類は根から遠くに広げた菌糸でリン・窒素・微量要素などを吸収し植物に供給します。

内生菌根菌(AM菌)はリンの供給に優れていますが、外生菌根菌(ECM菌)は窒素や微量要素など内生菌根菌に比べると栄養素全般を吸収します。

内生菌根菌は地球上の80%の植物と共生していますが、外生菌根菌は

 

お知らせ 植物名検索機能の正常化

本ブログの左側コラムに、最近の投稿(20項目)の下に、

カテゴリー 左側の小さな四角のポッ
チを押すと樹木、野菜等の各項目の植
物名がでます。

  • その他の項目:樹木他 (98)
  • 公園等 (93)
  • 昆虫・菌類(病虫害) (15)
  • 未分類 (42)
  • 樹木 (673)
  • 草花 (132)
  • 野菜 (170)
  • 鉢花 (15)
    とあります。
    これは、 ■ のポッチをクリックすると、その項目内の「その他の項目」、「公園等」、「樹木」、「草花」など、それぞれの項目ごとに種類がずらっと出るようになっているのですが、これまでは背景色と同じで文字は表示されませんでした。
    しかし、これからは各項目の種類がはっきりと表示されますので、ご利用ください。

 

 

小金湯桜の森 2026

南区小金湯にある小金湯さくらの森公園に行ってきました。
この公園は定山渓温泉に近く、札幌市の中心部から約20kmほど南西端に位置します。山間にあるので気温も札幌市中心部に比べると2~3℃?低く、サクラの開花も1週間~10日ほど遅いようです。
2026.5.3
エゾヤマザクラは、花びらが少し散っていたので満開の最盛期を過ぎていたようです。
白色に近い花を咲かせているのがソメイヨシノ。
写真中央のピンクに染めているのがチシマザクラ系のクナシリヨウコウ(国後陽光)。
遠くに連なる山々は斑模様に雪を残し、その手前の近間の山はちょうど新芽を吹き出す時期で、その山肌は赤味を帯びたものや淡い緑色などパステル調に織り交ぜています。 それを背景に数百本の桜色が映えます。2026.5.3
左がソメイヨシノ。右がクナシリヨウコウ。
クナシリヨウコウはチシマザクラの系統ですが、その花色、ピンクが目を引き付けます。

2026.5.3
ヤエザクラ;品種名;アーコレード
このサクラは令和4年(2022年)に植栽。その場所は国道沿い駐車場西側(定山渓温泉側)
英国で生まれた品種で八重咲。
札幌で、ソメイヨシノと同時期に開花する八重咲品種は珍しいというか、おそらく、この品種だけではないか?と思われる。
※ソメイヨシノはエゾヤマザクラより少し(1週間前後?)開花が遅い。

2026.4.17
豊平公園緑のセンター裏(北側)にあるエゾヤマザクラ。
エゾヤマザクラは開花と同時に葉も出てくるが、このエゾヤマザクラはそれがない。樹形も横に拡がっているので、エゾヤマザクラらしくない。
豊平公園の担当者に確認すると、
「この樹はエゾヤマザクラと聞いているが、はっきりとは分からない?」とのこと。

ちなみに、以下の2枚の写真はエゾヤマザクラ。 2022.5.3
南区真駒内エドウィン・ダン記念公園のエゾヤマザクラ。
推定樹齢;80年 2016.5.3
南区中ノ沢南の沢通;街路樹のエゾヤマザクラ
平成始め頃に植栽されているので、樹齢は約40年 。

両者のエゾヤマザクラは樹齢は異なるにしても、
・豊平公園のエゾサクラと違って、枝が上方に伸びている
・豊平公園のエゾヤマザクラは枝が横に拡がり、枝の張り方が大人しい
・ので、豊平公園のサクラはエゾヤマザクラでは無さそうな感じ

 

ヤドリギ 開花

2026.4.20
公園樹木ハルニレに着生しているヤドリギ。ヤドリギの大きさは大小様々ですが、大きいものは直径が50cmくらいになるのでしょうか。
公園などで見かけるヤドリギは、あちらこちらと散逸的に樹木に着生しているのではなく、高木の1本若しくは近くにある数本の樹木に着生していることが多いようです。 2026.4.20
ヤドリギの開花株
2026.4.20
ヤドリギは雌雄異株(雄花が咲く株と雌花が咲く株が別々)。

写真はおそらく雄株(花の大きさ;5~7mm)。雌株の花は、花の中央に丸い膨らみがあるが、花の大きさは2~3mmと雄花に比べてかなり小さい。
もし、ヤドリギの雌花が咲いていたとしても、ヤドリギは幹枝の高い部分に着生していて、しかも、雌花は雄花に比べて地味でかなり小さいので、それに気づかなかったのでしょう。

🔵ヤドリギのまだ小さい若木、樹木の幹に対して水平に枝を伸ばすヤドリギを見かけます。それは垂直の幹にどのようにしてタネを落ち着かせ、根を張るのでしょうか?

→ ヤドリギって、どうして樹の垂直面に着生できるの?