マルメロ  砂糖漬け

2024.11.22
先日、マルメロを3個いただきました。 家に持ち帰って、テーブルに置くとマルメロ特有の甘い香りが部屋をふんわりと包みました。

⇒ マルメロ  甘い香り

香りを楽しむだけではもったいないと思い、砂糖漬けにすることにしました。
マルメロの砂糖漬けの作り方は簡単で、

1.用意するものは、
① マルメロ、
②  砂糖(マルメロの半分の重さの砂糖)
③  塩大さじ1杯
④  レモン

2.作り方
① マルメロを洗う(果実表面に細かいほこりのような毛がついている)
2024.11.22
②ボールに砂糖と塩を入れて混ぜておく。 マルメロ3個で650gだったので、その半分の325gの砂糖で足りるのですが、400g/袋のグラニュー糖があったので、それを全部使用。
③マルメロのスライス
写真はマルメロを半分に切ったもの。 果実の黒い部分はシンクイムシに食害されたところ。
2024.11.22
このマルメロをくださった方によると、シンクイムシの食害は袋掛けが遅れたことが原因との話。
その食害された部分を除いてスライス。
リンゴの皮を剥いて食べないでしばらく置いておくと、果実表面が酸化して茶色く変色するが、マルメロもそれと同じなので、スライス後直ぐにボールに準備しておいた
砂と混ぜ合わせる
2024.11.22
砂糖と混ぜ合わせたマルメロを瓶詰にしているところ。

2024.11.23
マルメロを保存瓶に漬け込んで1日が経ったところ。 24時間冷蔵庫に寝かせたら食べられるようですが、数日間保存するとさらに味がしみ込んで美味しくなるようなので、来週の11月27日か28日に食べようと思っています。

 

 

 

 

この頃思うこと 果物だけで生きている人 

先日、パソコンで興味深い記事を読みました。
40歳の会社員が、お米、肉、野菜などは一切食せず、果物だけで生活しているという話です。
その人の話によれば、
・この特異な食生活を6年間続けている
・これを始めた当初は苦しかったけれど、自分にはこの食生活が合っているというか慣れてしまったが、普通の人はやらない方が良い。 忘年会なのどの会食には行けないし、人付き合いが大変である
・これを始めてから、すね毛が無くなった
・骨密度が普通の人より高く、医者が驚いた
・普通の食事よりお金がかかる
など、果物だけの食生活をンタービュー形式で語っています。
⇒ https://toyokeizai.net/articles/-/115076

食生活でよく言われるのが、
・1日に違う種類の食べ物を30種食べなさい
・タンパク質は、1日に体重1g/1kg、60kgの体重の人は60g取りなさい
・野菜は350g/1日摂りなさい

など,これらは健康な体でいるための指標で  、そうしなければならないというものではなく、また、そうしなければ病気になるなどというものでもありません。
しかし、私を含めて普通の人は、
「この頃、ラーメンなど麺類系が多く、野菜や肉類が少ないな」
などと食事内容の偏りを多少なりとも気にしてしまうものです。
ところが、ここに出てくる果物だけで生活をしている男性は、写真を見ると髪は普通にふさふさとしているし、骨密度に関しては、医者が驚くほど良いそうで、彼は至って健康体のようです。

人間の体の構成要素は、水分;60%、たんぱく質;16%、脂肪;16%。※ミネラル;4%、その他(炭水化物、ビタミン);4% です。
※ミネラル:カルシウム(Ca)、カリウム(K)、ナトリウム(Na)、リン(P)、鉄(Fe)、亜鉛(Zn)
髪の毛や皮膚、血管、内臓など体のほとんどを形作っているたんぱく質は、炭素(C)、酸素(O)、水素(H)、窒素(N)、硫黄(S)でできています。
ところが、果物は水分がほとんどで、どれくらいのタンパク質がふくまれているかというと、タンパク質を多く含むアボガドで100g当たり2gの2%です。 果物全体を平均すると1~2%で、私たちが日頃食べているリンゴは0.3%、ミカンは0.8%だそうです。
人は前述の体重1kg当たり1gのタンパク質を必要とすると、果物だけで生きていくためには何キロの果物を食べると必要量のタンパク質が摂取できるのでしょうか?
果物のタンパク質量を1%で計算すると、
1kgの果物を食べると10gのタンパク質を摂ることができ、体重60kgの人は1日当たり60gのタンパク質が必要なので、6kgの果物を食べる必要があります。

ところが、当人の話では1日に冬で1kg、夏で2kgと言っています。  一般的に言われている1日に必要なタンパク質は体重60kgの人で60gで、果物だけで生活している彼は果物を多く食べる夏で2kgなので20g/日です。 必要量の1/3程度です。 その不足分をどのように補っているのでしょうか?
彼は言っています。「すね毛がほとんど無くなった」
というように、タンパク質の減失を防ぐために、生命維持にとって重要でないものは造らない、体外に排出しない体質に変わっていったのでしょう。
人間の体で、骨は7~10年で古い骨が新しい骨に入れ替わり、赤血球は120日で古いものは壊され、新しいものが骨髄内で造られます。 腸(小腸?)は1週間程度で新しい細胞に入れ替わるようです。

話は少し横道に逸れて植物になります。
落葉樹は毎年秋に紅黄葉しては葉を落とします。 この現象の意味は、葉の中にある葉緑体が壊れて、その中にある窒素(N)やカルシュウム(Ca)や亜鉛(Zn)などの微量要素が樹体内に戻されることです。 これらの物質は植物にとって光合成でつくれるデンプンと違って、自ら作ることのできないもので、それらを翌年の春の芽出しなどに再利用するのです。
それと同じように、人間も骨や赤血球、内臓などの壊された細胞から再利用できる物質を尿や便、汗などから余分に排出しないようにしているのではないのでしょうか?
おそらく、彼の体から排出される物質、例えば、ひげは普通の人に比べると伸びはかなり遅く、便はほとんど臭いのしない、しかも、体内に必要な栄養分をより多く残すために、その量は少なく、その中に含まれる栄養分もかなり低いレベルなものではないでしょうか。

少し見方を変えて、人間に近いゴリラ、彼らは草食系で、タンパク質を多く含む昆虫なども少し食べるようですが、主食、そのほとんどは熱帯の果物や葉っぱです。 それでも彼らはあの筋肉隆々とした体を形作っています。 私たちはタンパク質を多く摂らないと筋肉はつくれない というイメージを持っていますが、そうではないようです。

果物だけで生きている彼はこの生活を始めて6年ですが、ゴリラの食生活を見てみれば、彼はこの生活を70才まで続けても普通の老人と変わらない生活を送っているのではないかと想像します。

面白いというか、不思議というか、人間の体は既存の知識では想像のつかない適応能力があるようです。 興味深いですね。

 

 

 

カノコユリ  黄葉と球根の堀上


2024.10.17
カノコユリの葉が黄葉してきたので、球根の植替えの適期を迎えました。
右は地植えのカノコユリ。 鉢植えに比べて黄葉が遅い。 2024.10.17
植物、樹でも草花でもそれらの葉は秋になると紅黄葉します 。 紅黄葉するということは、葉緑体(葉が緑色をしている元で、光合成が行われる場所)が分解されて、元々葉の中にあった赤や黄の色素が発色する現象ですが、植物体内では、葉緑体の中に存在していた窒素や微量要素等が植物体に戻される作用です。 樹木ではそれら物質は幹や根に蓄えられ、来春の芽出しや展葉、新根を出すために使われます。 宿根草は地下茎や根に蓄えられて、来年の芽出しや新根を出すのに使われます。 それでは、翌春のために養分を蓄える必要のない1年草ではそれらの物質はどこへ行くのでしょうか? おそらく、葉にあった養分はすべて種子の肥大形成に回るのでしょう。

2024.10.21
話が逸れてしまいました。 写真はカノコユリを鉢から抜いて余計な土を取り除いた
ところです。
2024.10.21
鉢から取り出して上根を切除した球根。
ユリの球根は、茎が短縮して扁平になった底盤と呼ばれる部分に、葉が養分を蓄えるために変化した鱗片が重なってできたものです。 球根の内部にできた新しい鱗片が古い鱗片を外側へ押しやるような形で、球根が肥大していきます。
そのため、鱗片には皮が無く乾燥に弱いので、土の中から取り出したら、なるべく早く植えることがポイントです。 チューリップの球根のようにタマネギの赤いネットに入れて長期間の乾燥状態での保管は不可です。 なので、鉢の中から球根を取り出し、新しい土に入れ替え後直ぐ植えこみました。
2024.10.24
上根についていた木子。 木子にも根が生えてきています。 これも12cmの鉢に植えこみました。
木子とは、ユリの一部などで茎の下部の節のえき芽が肥大してできる小鱗茎。母球である球根よりもかなり小さいが、球根と同じように地中に植えると発芽する。
(ウィキペディアより)

⇒ カノコユリ
 カノコユリ(その2) ポット苗 
⇒ カノコユリ(その3) 開花 

 

  

 

シソ しょう油漬け

画像

シソのしょう油漬けを作りました。2024.10.12
シソは短日性植物なので、9月下旬ごろから花が咲き始めます。
写真な開花始めから2週間ほど経ったものです。果穂は長いもので10cm前後にな
ります。


2024.1012
左;茎から葉を落として実だけにしたもの。 シソの茎には実に多くの実がつく。
右;花穂は伸長しながら花が咲き、開花はいつも花穂の先端部なので、充実したシソ
の実は果軸基部からできていきます。
2024.1012
茎から切り取った果穂
シソの果軸から実をそぎ落とすのですが、この作業が面倒というか、手間なのです。
そぎ落とし方法は、果穂の先端を片方の指でつまんで、もう一方の手(指)で先端から基部の方へずらしていく、簡単にしその実は剥がれるのですが、何しろ量が多いので時間がかかるのです。2024.10.13
そぎ落としたシソの実は黒い実や小さなシソの葉など余計なものを取り除いてしっかりと洗います。
そして、一晩水にさらして、翌日、漬け込みます。
醤油を基本にみりんなど加えて、お好みの味に調整します。 我家はしょう油のみでつけこみます。
2024.10.21
ご飯にのせて食べるのが一番おいしいですね。

<追伸>
シソの実を果軸からそぎ落とすのが面倒なので、何か良い方法ないか?と調べると、沸騰したお湯に少し浸すと取れやすいとあったのです。 こうすることによって自然にシソの実が軸から解れると期待したのですが、そんなことは全くなく、果軸は柔らかくなっているわ、果軸も手も濡れているので、何もしない方が断然取りやすかったです。
1週間ほど寝かせてから食べてみたのですが、シソの風味が熱湯によって飛んでしまったのか、期待していた美味しさ、シソの香り・風味がだいぶ抜けているのです。
シソ独特の風味を楽しもうと思ったら、熱湯はやめた方がよさそうです。

球根の花芽分化(その3) 夏咲き球根類

夏植え球根類は、夏に球根を植えて、その年の秋に花が咲く球根類のことです。 ので、その年の夏には球根内に花芽が出来上がっているのです。

代表的なものとして、コルチカム、秋咲きクロッカス、リコリス(ヒガンバナ)、ナツズイセン、ネリネなどがあります。 この中で札幌の露地で越冬する種類は、コルチカム、秋咲きクロッカス、ナツズイセンの3種です。

コルチカムは、札幌では秋10月に葉はなく花梗だけ出てきて開花し、翌春雪解け後に新芽が出て、夏には黄葉して休眠に入ります。
⇒ イヌサフラン(コルチカム)   ギョウジャニンニクと間違う 
⇒ コルチカム(その2)

秋咲きクロッカスは秋に花が咲いてから葉が開くタイプが多いようです。
⇒ 秋咲きクロッカス

夏植え球根類は北半球温帯地域の東アジアやヨーロッパにその分布域があり、秋植え球根と同じような場所に生育しています。

ナツズイセンとリコリスは同じ仲間のリコリス属です。 札幌では、リコリスは越冬しないのですが、ナツズイセンは越冬して夏に花を咲かせます。 両種とも日本や中国など東アジアに分布しているのですが、寒さに対する強弱の違いは、おそらく、ナツズイセンはリコリスに比べて緯度の高い地帯若しくは山地の高いところに生育しているのでしょうね。2018.8.27
ナツズイセン 北大植物園