樹まぐれ日記

てんぐす病 サクラ類 小金湯さくらの森公園

4月下旬に小金湯さくらの森公園の管理者から、
「てんぐす病が少し出てきているので見てほしい」
との電話があり、「小金湯サクラの森に関する報告書」を供著した金田氏;北海道のサクラの第一人者(緑の総合研究所/グリーンコンサルタント)並びに同公園管理者と一緒にサクラの状況を見て回りました。
2014.5.6
写真はソメイヨシノ(天神山緑地;豊平区)で、春先、まだ新芽が出ていないときの樹姿です。サクラ類の中でソメイヨシノはてんぐす病がつきやすい種類と言われています。 写真のように、まだ葉の出ていないときは、枝が密生して団子状若しくは箒状になるので、てんぐ巣病とすぐ分かります。

2014.5.4
エゾヤマザクラ?(真駒内公園;南区)

写真のてんぐす病に罹ったサクラは、枝から多数の小枝が出て箒状に、その基部がふくれてコブ状になっています。 この奇形症状は、カビ(菌類)、※ファイトプラズマやウィルスがなどが原因で起こりますが、サクラの場合はタフリナ属のカビ(糸状菌)が原因です。 このカビがサクラに侵入してオーキシンやサイトカイニンなどの植物ホルモンを産生することで、サクラの樹体内の植物ホルモンのバランスが崩れて、そのことがこのような奇形枝を生じさせるのだそうです。
この症状が出た枝には花が咲かないので直ぐわかります。

※ファイトプラズマ;植物に寄生して病害を引き起こす一群の特殊な細菌
2024.5.9
しかし、写真のエゾヤマザクラ(小金湯さくらの森公園)ように新葉が出てきてしまって、通常のエゾヤマザクラに比べて樹形が縦長で枝も蜜に混んでいて、てんぐす病に罹っている可能性はあるけれど、はっきりと分からないという場合があります。

2024.5.9
エゾヤマザクラ又はソメイヨシノ
この写真は、上述の縦長のサクラの枝ではないのですが、てんぐす病に罹った葉の症状です。
症状は、葉は萎れたような状態で、葉脈に沿って盛り上がったりと奇形なり、部分的に黒ずんだり、葉の表面が褐色を帯びるなどの症状を呈します。
2024.5.9
エゾヤマザクラ又はソメイヨシノ
また、葉裏は白っぽい症状を示します。
この症状が進行すると、葉は褐色になり最後は枯れてしまします。

てんぐす病に罹ったサクラでは、新芽が出ると同時にカビ(菌)が活動を始め、周囲に胞子を飛散させます。 そして葉が褐色になって枯れるころに胞子の飛散は最も多くなります。
なので、てんぐす病に罹った枝の切除(膨らんだこぶの分も含めて)は、胞子の飛散が始まる前の春先になります。

 

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