樹まぐれ日記

エゴノキ:名前に似合わずかわいい花

ハクウンボクが満開の花を咲かせたのが6月半ばです。それから2週間程過ぎます。いま、住宅街の植込みには、ハクウンボクと同属のエゴノキの花が咲いているのを見かけます。
1-051 エゴノキ(赤字)2012.7.1
比較的新しいお宅の庭にこのエゴノキを見かけます。
2012.6.30
これは、ご近所の庭に植えられているエゴノキです。このお宅も数年前に家を建替えて庭もきれいにしています。そのときにエゴノキが植えられたようです。このお宅のエゴノキは枝振りが暴れるタイプなのか、樹形はいまいちです。
2013.6.26
道路際に植えられているので、見上げると、このように見えます。エゴノキの白い花がかわいいです。
2012.8.11 真駒内
玄関前の添景木として植えられています。エゴノキのすっきした樹形が立派なお宅の玄関にぴったりとマッチしています。
真駒内など昭和40年代に建てられた住宅の庭は、一区画の面積が広いこともあって、イボタの垣根に、高木ではマツやモミジが、中低木ではツツジやシャクナゲなどが多く植えられていいます。しかし、最近の住宅は昔と違って1区画が60坪ほどと狭くなっているために、ナツツバキ、ジューンベリー(アメリカザイフリボク)、そして、このエゴノキなどの樹種をときたま見かけるようになっています。これらの木の共通する点は、比較的成長が遅くてそれほど大きくならない、剪定などの手間のかからない、そして豪華ではないけれど花が見られる、実が食べられるといった、オールマイティで少し欲張った、比較的狭い庭に適するといった特徴を持っているようです。
2012.5.14
5月中旬、芽吹き始めます。この葉裏の茶褐色のつぶつぶは何でしょう?
調べてみると、
若い葉の裏面や伸び出たばかりの枝には淡褐色の星状毛が目立つ 「樹に咲く花」より
※星状毛:星型をした腺毛、新芽の乾燥を防ぐためと言われている。
2012.5.30
5月下旬、蕾が膨らんできています。写真を見て、一瞬、エゴノキの果実と思いました。そのように見えます。
2012.7.3
5枚の花弁と黄色の葯、花だけを見ると、同属のハクウンボクとそっくりです。
2012.6.23
しかし、花の付き方は枝に沿いながら蕾や花がぶら下がっているように見えます。良く見ると、葉脇ごとにそれが数個ついています。
<余談>
エゴノキは、果実を口に入れると喉や舌を刺激してえぐい(えごい)ことに由来するそうですが、“エゴ”という語感の悪さとその言葉の意味から連想する悪いイメージで、小さくてかわいい花が咲くのに、その名前でえらく損をしている樹のように思えるのです。そう思いませんか。


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