樹まぐれ日記

ヌルデ(フシノキ)

これ、なんの樹と思いますか?
1-RIMG0001-001.jpg2013.2.13
ヌルデです。建物の近くにあるためか、高さ3m位のところでバッサリと主幹が切られています。そこから出てきた徒長枝(シュート)に花が咲いた跡です。
2013.2.13
拡大して見ると、このようです。これは、ヌルデの種子が全て落ちたか、鳥に食べられた後に残った花軸部分です。写真を撮ったのは2月13日ですが、1月下旬前にはこのような状態になっていました。
2012.12.15
昨年、12月下旬には、このように鈴なりに実がなっていました。ヌルデの実は美味しいのか、1ヶ月足らずの内におそらく鳥に食べられたのでしょう。
1 冬芽 ~ 新芽
2011.3.13  森林総合研究所
ヌルデは、山野に生える10m近くになる落葉樹で、河川敷や道路端に4~5mのものをよく見かけます。
2012.4.15
冬芽は葉痕に囲まれて、褐色の軟毛が蜜に生えています。一見裸芽のように見えますが、軟毛の内側に芽鱗があるそうです。ヌルデの枝先には褐色の短毛が生えているのですが、この枝には生えていません。春先になると抜け落ちるのでしょうか? 小枝の赤い粒々、皮目が目に付きます。
2012.5.19
新葉の展開です。ヌルデの新芽は赤っぽい色をしています。
2012.5.19
2011.5.27
2011.5.27
これは、真駒内公園内を流れる真駒内川の土手に生えているヌルデです。赤っぽい色をしているのがヌルデです。ヌルデは、このように開けたところに集団で生えてくるようです。ここから程近い北海道警察学校のグランド傍らや芸術の森にも、このように周りに大きな樹がなく、開けたところに集団で生えています。
2012.6.23 ヌルデの夏姿。 森林総合研究所
2012.8.9
ヌルデの葉は、奇数羽状複葉で長さ25~40cmくらいになるのですが、この葉の特徴は、葉軸に翼を持っていることです。葉軸に翼のある葉は、ヌルデと思っても良さそうです。
2 名前の由来
朝日百科「世界の植物」より
木に傷をつけると白い漆液が出て、これで物を塗るのでヌルデの名がついたという。
牧野新日本植物図鑑より
葉にヌルデノフシムシの寄生による五倍子を生じ、フシという。それ故、フシノキという。
3 余談
朝日百科「世界の植物」より
葉に、ヌルデノミミフシという小さな昆虫(アブラムシ)が寄生し、その産卵の刺激で葉は不規則な袋状の虫こぶだらけになるが、これを採取して乾燥したものを五倍子という。これは前述のフシのことで、多量のタンニンを含み、染料などに用いる。
4 Data
・科名 ウルシ科
・属名 ヌルデ属
・学名 Rhus javanica
・花期 8月
・分布 日本、朝鮮、中国、インド
※今、ふと思ったのですが、分布で日本と書いてありますが、この日本は、沖縄までを含む日本なのでしょうかね? それとも、北海道、本州、四国、九州の日本なのでしょうかね?


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