樹まぐれ日記

アカナラ(その1):冬芽

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アカナラの冬芽は、北海道に自生するミズナラ、コナラなどナラ類の中で、ミズナラの冬芽の形態とよく似ているようです。ミズナラに比べると細長く角ばった冬芽(5角錐?)です。
2011.1.27
ミズナラ、カシワなどナラ類は、1月、2月の真冬になっても葉を付けた樹をよく見かけます。アカナラも同じ仲間なので冬場になっても葉を付けている樹が多いです。特に街路樹で、夏に剪定した樹木に葉を残すことが多いように思います。
ナラ類の樹木が冬場葉を付けたままなのは、その樹木の祖先が常緑性で、その性質を残したまま温帯域まで分布をひろげて種分化をとげて現在に至っているということのようです。
落葉のメカニズムは、樹体内にある植物ホルモンのオーキシンが減少し、エチレンが増加すると、枝と葉柄の間に離層ができて落葉することがわかっていますが、ナラ類は、この植物ホルモンの作用が通常の落葉樹と少し違うようではっきりした離層をつくらないとのことです。ナラ類は落葉樹と常緑樹の中間的な位置ある植物のようです。面白いですね。
<追記 2014.2.10>
その理由は解らないのですが、冬場に葉をつけているナラ類やカシワは、若齢木が多いように思います。ご存知の方がいらしたら、教えてください。
2013.3.24
円山公園のアカナラ。 園路沿いに列植。樹高は20m前後 目通り幹径:60~100cm
2011.2.9
南区川沿どんぐり公園(街区公園)のアカナラ。樹高は約20m。目通り幹径は60~80cm。
この公園(面積:1300㎡)は昭和62年に造られています。ので、このアカナラの樹齢は約35年強です。大変成長の早い樹のようです。
アカナラは、北アメリカ原産で、アパラチア山脈のあるアメリカ東部に分布しています。当地では樹高90フィート(約28m)くらいにはなり、大きいものは43m位まで伸びるそうです。樹齢は500年くらいは生きるそうです。。札幌の気候風土でそこまで大きくなるかどうかはわかりませんが、植栽して30年弱で20mを越す大きさになるのですから、あと20~30年すると40mに届くかもしれません。
2011.4.20
北大植物園前の街路樹アカナラ 正面赤い建物は、北海道庁赤レンガ庁舎

アカナラ(その2):新緑が美しい新芽から若葉へ
アカナラ 落ち葉
樹皮・樹肌の履歴  アカナラ




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