アオダモ(その1)

3月中旬(17日)に公園から枝をいただいて(失敬して)きて、花瓶に挿して置いたものです。2週間ちょっとで開花しました。<花を咲かせるために、毎日花瓶の水を取り替えています。>
1-RIMG0009-001.jpg2013.4.1
水挿しでは葉も花も大きくなれないようです。花の大きさ(円錐花序の花冠)は本来なら10cm以上になるのですが、5cmほどでかなり小さめです。。
私の住んでいる南区では、アオダモと同じ仲間(同属)のヤチダモは河川敷などの自然林でよく見かけるのですが、アオダモは見かけません。専ら公園です。
1-011 アオダモ2010.8.28
これは、清田区にある平岡樹芸センターで撮ったものです。同じ仲間のヤチダモの真っすぐ上に伸びる、男らしいというか、勢いのある樹形に比べると、アオダモは、女性的で品のある樹形をしています。
・ヤチダモ:樹高30mになり、北海道では最も高くなる樹の一つ。幹径は太いもので1mくらいになる。
・アオダモ:大きいもので樹高10~12m、幹径は太いもので60cmくらいにはなるそうです。
冬芽 ~ 新葉 ~ 開花
1-056 アオダモ2012.12.2
冬芽の大きさは1cm前後。写真の冬芽の色は濃い紫をしていますが、本来はもっと白っぽい青紫。芽鱗(冬の間花や葉を保護する鱗状の小片)には細かい毛が生えています。写真で気づきました。一見しただけではそのように見えないです。それぐらい細かい毛が密生しています。冬芽(頂芽)の基部に左右1個づつ、かわいく側芽がつきます。
1-002 アオダモ2011.5.22
5月下旬、つぼみが膨らんできます。
1-032 アオダモ2013.5.18
追記:2013.5.20 これもアオダモのつぼみが膨らんでいるところです。
1-060 アオダモ2011.5.25
1-046 アオダモ2011.5.25
1-065 アオダモ2012.6.5
アオダモは雌雄異株で、雄株に雄花が、雌株に両性花(雄しべと雌しべを持つ花)がつくようです。写真の花は雄花?雌花?はっきりわかりません。花瓶挿の花をよく見ると、4枚の花弁と雄しべが2本、雌しべが1本あります。雌花です。
それにしても、雌株には両性花がつくのですから、雄花しかつけない雄株は必要ないように思えるのですが、どうでしょうか?アオダモは今までの長い間、このような方法で生き抜いてきたのですから、雄株も何らかの必要性があったのでしょう。しかし、その必要性って何なんでしょうね?
1-057 アオダモ2011.7.24
果実は翼果で、プロペラ(回転羽根)のような形をしています。
※翼果:果皮の一端が伸びてできた膜状の翼があり、風に乗って飛散する。カエデ・ニレなどにみられる。
名前の由来
「樹に咲く花」よると、
枝を切って水につけると水が青くなることによる。
アイヌの人々は、アオダモの樹皮を煮出して得た青い汁で、オヒョウの樹皮を製糸して作ったアツシと呼ばれる織物を染めたそうです。
1-010 アオダモ2011.10.26
実際にやってみました。最初、小枝をぶち切りにして数本水に浸けたのですが,全然水の色に変化が無かったのです。それで、小枝を縦割りにして内部の断面を大きくしました。その枝をコップの水に数分~10分程度浸けておきました。コップを真横から見るとほとんど透明にしか見えないのですが、角度をかえて斜め上から見ると上層部の水が薄青く変化していました。
これは10月下旬の落葉前に試しています。その理由は、この時期は樹木も冬の寒さと春の芽出しに備えて、樹木内部に最も養分が蓄えられている時期と思ったからです。しかし、思ったほど青くはならなかったです。少々期待はずれです。もしかして、夏場のほうがコップの水は青くなったかもしれません。
Data
・科名 モクセイ科
・属名 トネリコ属
・学名 Fraxinus lanuginosa
・花期 6月上中旬
・分布 日本、南千島、朝鮮


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