寒さが樹幹を引き裂く

今年の冬は本当に寒かったです。
例年なら、途中に寒さが緩む日もあるのですが、
今年は、シベリアから寒気団が次々と南下して、極寒の日の連続でした。
私は札幌に来て30年以上経ちますが、今年の冬が一番寒かったように思います。
樹木にも厳しい冬だったと思います。
002-11 シラカバ2012年3月8日撮影
これは、シラカバの樹肌の写真です。
真ん中の黒い線が凍裂で出来た裂け目です。
この凍裂は、2年前の平成10年の冬に出来たものです。
凍裂の発生する原因は、冬期間の低温で樹幹内部にある水分が凍結膨張し、その圧力で樹幹に裂け目のできることです。しかし、その発生メカニズムはまだ正確には解ってないようです。
037-12 シラカバ 凍裂 泉町緑道 2011年8月撮影
凍裂は、幹の中央を縦断し、地際から約4mの高さまで登っています。
幹が裂けるときに「バァーン」という炸裂音が響き渡るそうです。
ドラマ「北の国から」のシーンでその炸裂音を聞くことができるそうです。
IMG_3558 11p2010年5月撮影
凍裂に沿って、ピンクががかった模様線が見えます。
これは、凍裂で出来た裂け目からにじみだした樹液です。
シラカバの根は、厳冬期から活動を始め、樹液を枝先に押し上げています。
IMG_3560 12p2010年5月撮影
中央に、凍裂した細い裂け目が見えます。
その部分から樹液がにじみ出しています。ピンク色でも白っぽく見える部分は、樹液が乾いたところです。
004-11 シラカバ2012年3月8日
このシラカバの写真は、凍裂の裂け目が癒合したものです。
写真が暗くて分かりづらいのですが、細長く縦に走る癒合部分を、遠目には樹幹表面にへびが取り付いているように見えるために、林業関係者の間では、「へびさがり」と呼んでいます。
このようになるまでに、どれぐらいの年数が経っているのでしょか。
先ほどの2年前に凍裂したシラカバの裂け目には、癒合組織らしきものは見られませんでした。
それから推測すると、この状態になるまでに10年近い年月が、いやそれ以上の年月が経っているかもしれません。
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