ホウレンソウ

先日、以前職場で一緒に働いていた方々 と食事をする機会がありました。、その会話の中で、カボチャ、ミョウガ、ブルーベリーなど自分のところでつくっている作物について、「ブルーベリーが大きく育たない」「ソーメンカボチャはこうして食べると美味しい」など喧々諤々?と家庭菜園の話題で盛り上がりました。
その会話の中で、以前から思っていた夏場のホウレンソウについて質問してみました。
1-002 ホウレンソウ2014.8.20
左:ホウレンソウ 右:カブ
二つとも8月20日に種をまいています。1ヶ月ちょっとです。 ホウレンソウはチンチクリンですし、カブも葉はある程度大きくなっていますfが、、玉は小さく、直径2cm~4cmくらいです。9月下旬でこの大きさですから、10月に入ると気温もぐっと低くなるので、大きくなっても4~6cm程度でしょうか。種の袋には種期は、北海道では6月下旬までと書かれています。
小さい玉しか出来ないのは当然と言えば当然ですね。
話を戻します。
「ホウレンソウを春先、5月上旬に種をまくときは、それなりに上手く育つのだが、夏場、1作目が終わって2作目7月以降のは種では、まともに育ったことがない。ホウレンソウは種をまく時期によって品種を変えなければいけないので、園芸店に行って、とりあえず春まき用の種と夏まき用種を買ってまいている。しかし、夏場のホウレンソウはどうしても上手く育たない。」 と質問を投げかけると、
「ホウレンソウの特徴は、低めの温度で育つので、逆に言えば高温に弱い作物であることと、もう一つ、ほかの作物に比べると酸性土壌に弱いことである。(札幌で)春先に種をまいた場合は、多少畑の土が酸性であっても、その時期はホウレンソウにとって生育にはちょうど適温で、とりあえず上手く育つのだけれど、(札幌でも)夏場は気温が高めになることと、土壌酸度が低めの畑(家庭菜園)が多いことが重なって、夏場のホウレンソウが上手く育たないことが多ようだ」
というふうに、野菜の試験栽培を長年やってきて、家庭菜園にも詳しい方が教えてくれました。
ホウレンソウを専門につくる農家の方は、種をまくときどきによって、最も適正な品種を選び、畑の土壌も土壌診断をして、ホウレンソウに適するpHに調整して栽培しているので、夏場も上手につくれる(これ以外にも夏場に上手に作る技術・秘訣?があると思いますが・・・・・)のですが、家庭菜園では、春先、狭い場所にいろんな作物をつくつるので、「肥料を好む作物だから肥料を多めにとか、アルカリ性の土壌を好むので石灰を多めにやるとか」、そんなことはほとんど考慮しません。、肥料(化成肥料)と石灰を適当にまいています。猫の額ほどの狭いところでの栽培(施肥)は、頭ではそうだと解っていても、実際は、一律に肥料を施しています。
そんなこともあって、ホウレンソウは、暑い夏と酸性土壌の畑が重なると、なかなか上手く育てられないようです。家庭菜園では、その作物に合わせて土壌pHを調節すること等は不可能ですから、(毎年少しずつでも)良質な堆肥を入れてしっかりした土づくりをすることが最善のようです。
ホウレンソウの性質と栽培上の要点を書き留めておきます。(北海道の野菜づくり全書より抜粋)
〇 性質
・生育適温は15~20℃で、25℃以上になると生育は抑制される。耐寒性は強く-10℃以下にも耐えるが、最低発芽温度は4℃、最高は35℃となっている。
・ホウレンソウは典型的な長日植物で、日長が長くなると抽苔(花があがってくる)が早まる。 花成(花芽ができること)は低温でも促進される低温長日型である。日長に対する反応は品種によりことなり、東洋種(針葉種)は12~13時間、西洋種は14~16時間くらいとされている。従って、栽培に当たっては、は種時期に合わせた適品種の選定が重要となる。
その他、ホウレンソウは野菜の中でも酸性に弱いものの一つで、最適pHは6.3~7.0となっており、pHが5.0以下になると生育は不良となる。
〇栽培上の要点(畑の準備と施肥)
・酸性土壌や湿害に弱いので有機質の多い、作土の深い肥沃な土壌条件に改良することが重要である。(酸性土壌以外は全ての作物に当てはまりそうです。) 湿害対策として雨よけ栽培の場合、ハウスの両サイドに排水溝を設置しておくこと配慮する。
・肥料は、栽培期間が短いので、速効性を主体に全面施用し、作土と十分混和しておく。

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