ノウゼンカズラ:トロピカルな雰囲気

追記:2013.9.12
ノウゼンカズラは種子をつけづらいといわれていますが、大通2丁目、壁泉上のノウゼンカズラに付いているのを見つけました。1個だけ。形は 何となくマメ科の種子(鞘)に似ています。大きさは5~6cmでしょうか。
006 ノウゼンカズラ(赤字)2013.9.12
糸のように細く垂れ下がっているのが、花が散って残った花軸です。
006(赤字)2013.9.12
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先週、所用で市役所へ行ったときです。大通公園西2丁目の壁泉上に咲いているノウゼンカズラの赤い花が目に留まりました。
013 アメリカノウゼンカズラ(赤字)2013.7.31
右側の高い建物が市役所です。壁泉は高さ1.8m、幅約30~40mくらいでしょうか。その上にノウゼンカズラが咲いています。
011 アメリカノウゼンカズラ(赤字)2013.7.31
毎年、この時期、7月下旬から花を咲かせ、9月上中旬まで咲き続けます。
RIMG0003(赤字)2012.8.14
夏に咲く花を思い浮かべると、先ず、ムクゲが出てきます。そして、サルスベリがあります。ムクゲは、この時期(お盆前後から)、街中のいたるところで、サルスベリ(お盆前後から)も、特に丈がそれほど高くならない1才サルスベリを街中で時々見かけます、しかし、このノウゼンカズラはほとんど見かけません。北大植物園とこの大通西2丁目くらいでしょうか。
ノウゼンカズラの花は筒状(漏斗状)の5~7cm大きさで、色は鮮やかな朱色~黄色の花を次から次と咲かせます。花の少ない夏に赤系の目を引く鮮やかさとトロピカルな雰囲気があるので、もっと見かけても良さそうな樹(花)と思うのですがね。
018(赤字)2012.4.6
これは、上の写真と同じ場所、大通公園西2丁目のノウゼンカズラです。昨年の秋に剪定されたようです。ほとんど丸坊主です。ノウゼンカズラは、バラやムクゲと同じように、当年枝(今年の春に芽をだし伸びた枝)に花芽を付けて、その年に花を咲かせます。ので、これぐらいの剪定をしても、問題はないようです。
006 アメリカノウゼンカズラ 大通西2丁目(赤字)2012.6.4
6月上旬になってやっと新芽が出てきます。
ところが、それからの成長がとても早く、上の写真のように花の咲き始める7月下旬には緑の葉で覆われこんもりとした樹形で納まっています。さらに、これから8月以降、枝先を伸ばしその咲きに花を咲かせますが、その枝が暴れていきます。
033 アメリカノウゼンカズラ(赤字)2012.10.4
ノウゼンカズラはツル性で、近くにある樹や壁に付着根を出して太い幹にしっかり絡みつきます。この写真では、鋼製アーチに付着根は出てないようですが、がっちりと巻き付いています。さらに、花が早く落ちて結実しにくいのだそうです。
ノウゼンカズラはツル性なので、他のものにもたれるかへばりつけばいいので、自分の重みを支えるために細胞組織をしっかりつくる必要はなく、エネルギーを他に回すことができます。、さらに、結実しにくいために、種子を作るために回すエネルギーも他の樹木に比べて少ないのです。この樹は、葉で作った養分を枝葉を伸ばしてその先に花を咲かせるために回せるようです。
ノウゼンカズラは花が大きくて魅力的だけれども、成長の良すぎること=繁茂し過ぎて手に負えなくなることと、ツル性で近くのものに付着根で絡みつくことが庭木に敬遠される理由なのでしょうか? しかし、フジも同じような性質を持っていますが、公園などあちこちで見かけます。
“世界の植物”はその理由をこのように書いています。
今から一千年以上も前の918年ごろの著作と言われている「本草和名」に中国原産のノウゼンカズラの名前がでてくる。これほど早く渡来したわりには広まっていない。これはその姿や色彩が派手で日本庭園にはそぐわなく、また、花の蜜が目に入ると失明するといった伝説が伝えられてきたことなどによると考えられる。
しかし、この本を買ったのが30年以上前ですので、ノウゼンカズラの花が現在でもそれほど街中に見られないという話は、戦後、特に昭和40年以降日本人の生活様式が様変わりし、全国の市長村で多くの公園がつくられたことを考える併せると、この話は全国的に見ればどうなんでしょうね。
<余談>ノウゼンカズラとアメリカノウゼンカズラ
ノウゼンカズラは中国原産で、アメリカノウゼンカズラは名前のとおり北アメリカ原産です。
032 アメリカノウゼンカズラ(赤字)2012.8.14ノウゼンカズラ
アメリカノウゼンカズラの花は中国産のウゼンカズラより小ぶりで細長くラッパ状をしていて、花色も濃い赤橙色。
050 アメリカノウゼンカズラ(赤字)2012.9.2 アメリカノウゼンカズラ

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