プラタナス 炭そ病(その3)

平成16年(2004年)9月に札幌(北海道)を台風18号が襲いました。 最大瞬間風速50mを超える強風が市内の街路樹や公園樹をズタズタに切り裂きました。 それから2年後の平成18年(2006年)に札幌を含めた道央地区でプラタナス炭疽病が大発生しました。
プラタナス炭疽病(その1)
→ http://kimagurenikki.sunnyday.jp/puratanasu-tannsobyou/
プラタナス炭疽病(その2)
→ http://kimagurenikki.sunnyday.jp/puratanasu-tannsobyou2/

プラタナス 2016.8.18  国道453号(旧支笏湖線)南区真駒内曙  街路樹プラタナス
それ以前は、国道453号の植樹桝に空いているところはありませんでした。
それから10年、写真のように空桝が目立つようになっています。
プラタナス 2016.8.18  国道453号(旧支笏湖線)南区真駒内曙  街路樹プラタナス
写真の街路樹プラタナスは、主幹が高さ4.0~5.0mの位置で切断されています。
その主幹から胴吹が出ていますが、枝先には葉がありません。
夏場に、この歩道を歩くと、ところどころプラタナスの葉が落ちているところがあります。 その葉を見ると、葉脈に沿って褐色に枯れている部分があります。 炭疽病に罹った葉です。
胴吹の枝先が枯れているのは、炭疽病に罹って、新芽が展葉直後に枯れ上がったか、若葉が落葉した部分です。
樹に体力がある内は再度新芽を出す元気もあるのでしょうが、毎年毎年、炭疽病に罹って落葉すると、その元気もなくなり、最後に枯れ上るようです。
写真の街路樹主幹上部が切断されたのは、毎年炭疽病に罹って胴吹もでなくなり、完全に枯れ上ったので切断されたようです。

プラタナス 2016.8.18  国道453号(旧支笏湖線) 南区真駒内公園沿い街路樹プラタナス

写真左の街路樹プラタナスは、辛うじて地際からひこばえは出てきていますが、主幹は完全に枯れ上っているようです。 おそらく、今秋か来春までには伐採されているのでしょう。
写真右の街路樹プラタナスも炭疽病に耐性のない樹のようです。 主枝が切断されて主幹からでているのは、多くは胴吹の葉のようです。

国道453号には、写真のように毎年炭疽病に罹って樹勢を衰退させる樹もある一方、、枝葉が繁茂して元気な街路樹も多くあります。
札幌市の公園や街路樹に植えられているプラタナスは、ほとんどがモミジバスズカケノキ(スズカケノキとアメリカスズカケノキの交配種)といわれていますが、国道453号の街路樹プラタナスを見ると、炭疽病に対する耐性は個々の樹によって相当ばらつきがあるようで、今後も炭疽病に対して耐性のない樹は枯れて伐採されるのでしょう。

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