あまり見かけなくなったツツジ:サツキ

札幌では、4月下旬にエゾムラサキツツジの開花を皮切りに、5月に入るとアカヤシオ、ミツバツツジ、クロフネツツジ、ヤマツツジなどが順々に咲いてきます。6月に入るとレンゲツツジやエクスバリーアザレアが鮮やかな花を咲かせます。6月中旬を過ぎる頃からサツキが咲き始め、4月下旬から2ヶ月に渡る一連のツツジ類の多彩で鮮やかな花の競演を締めくくります。
そのサツキが今、満開です。ここしばらく、ニセアカシア、ノイバラ、マルバシモツケ、ホオノキと白花が続いていましたので、ピンク色の花は、やはり艶やかで見栄えがします。少し盛りを過ぎてしまいましたが・・・・。
020 サツキ2012.6.19
そのサツキは昭和50年代に数多くの公園に植えられましたが、最近はほとんど見かけなくなりました。枯れてなくなったのです。
「団地に住み始めた平成の初め頃は、私の周りに、サツキの花を良く見たが、今はほとんど見かけなくなった」と職場の女性が話します。
ところが、マンションやビルの外構の植込みに、サツキを良く見かけます。
036 サツキ2012.6.24
002 サツキ 札幌逓信病院2012.6.24
街中を自転車で走ると、このようにピンク色のサツキを見かけます。サツキには盆栽などに用いられる品種は多数ありますが、栽培が容易で市場に流通している品種は限られているようで、札幌で公共工事やビルなどの外構に使われるサツキの品種は、このピンク色のサツキがほとんどのようです。
街中で見かけるサツキは、上述した公園や団地で知らないうち見かけなくなったように、植えられてから10~20年?で枯れてなくなるのです。そして、また、新しいビルなどが建てられたときにサツキが植えられます。私たちは、それらのサツキを見ているのです。その中には、半ば枯死したような株を多く見ます。
札幌の気候(夏に成長できるのに必要な温度の量の少なさと冬の枝葉を枯死させる寒さ)は、サツキにとって、毎年花を咲かせて自分の体を維持するのにはぎりぎりで、どうにかこうにか毎年花を咲かせて体をもたせているのですが、夏季の強めの乾燥や冬季の寒さなどの少しの環境の変化が体力の維持に影響を与え、それがサツキの株をだんだん弱らせて(言い方をかえると株をだんだん小さくさせる)、最後に枯れさせていくようです。
札幌の場合、このような株が大半を占めているように思います。ただし、個人の庭で、周辺の生育環境がよく大事に育てられているサツキには、毎年きれいな花を咲き続けているものもあります。

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