イチョウの花を見たことがありますか?


追記:6月24日
105 イチョウ2012.6.24
5月13日に写真を撮ってから約1ヶ月半経ちました。イチョウの胚珠もだいぶ大きくなってきました。一つの粒の大きさは7~8mmでしょうか。胚珠が二つではなく一つのもののほうが多いようです。
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092 イチョウ2012.5.13
イチョウの小さな新葉が5枚開いています。その中心に緑色の小さな粒を2つ付けた形状のものが3本あります。それが雌花です。新葉が展開すると同時に雌花もでてくるようです。
最初、これを見たとき、花柄の先に小さな粒が2個付いているだけで、花弁はありません。これが花なの? もしかして、この粒から小さな葉が開いててきて、雌花ではないのではないかと疑いました。
調べてみました。
この小さなつぶは胚珠なのです。胚珠とは、将来種子になる部分です。裸子植物では雌しべは子房をつくらないので、胚珠はむき出しなるのです。はっはぁーん。そうです。裸子植物と被子植物の違いを中学生の理科で習いました。これなんですね。実際に見て、初めて実感しました。「百聞は一見に如かず」とは、このことです。
イチョウは雌雄異株なので、雄花も当然あるのですが、雌花を撮り収めて安心したのか、雄花を撮り忘れました。それで、いつものようにグーグル画像から引っ張ってきました。形状はカバノキ科の雄花と似ています。
イチョウ 雄花
おもしろいのは、胚珠に花粉が付いてから種子が出来るまでの一連のできごとです。
小さな2つの粒(雌花)の先はネバネバしていて、花粉はそこに付着します。被子植物では、柱頭に付着した花粉は花粉管を伸ばして、精核が卵細胞に到着し、受精が起きます(この部分は、理科か生物の教科書で、チューリップの花の断面を見ているのでイメージできます)。イチョウの場合、胚珠(小さな2つの粒)に取り込まれた花粉は、胚珠の上部にある花粉室の中で4ヶ月間、そのままの状態でいます。その間に、花粉を閉じ込めた胚珠は直径約2cmほどの種子に成長します(ギンナンです)。花粉室の花粉は、2個の精子をつくり、10月初め、精子が花粉室の液体の中を泳いで、造卵器に入り受精が起きます。それにしても、精子が液体の中を泳いで受精するとは驚きです。
イチョウの精子が発見されるまで、花の咲く植物の受精は全て、運動性のない精核の移動によっておこると考えられていました。この精子の発見は、明治時代、日本人の植物学者平瀬作五郎によるものです。
005 イチョウ2011.5.15

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