十五島公園(その2)

3月27日で取り上げた十五島公園に接する豊平川は、川沿いから辺り一面、そして正面遠くに見える砥石山も含めて真っ白い雪に覆われていました。あれから1ヶ月半弱が経ち、周りからは雪はなくなりました。河川敷に生えているヤナギもやっと新芽が吹き始め、豊平川全体がうっすらと緑色を帯びてきました。札幌にもやっと「みどり」を感じる春がやってきました。
1-RIMG0012(赤字)2013.5.7 上流側
しかし、ここ十五島公園付近の河川敷にはヤナギはほとんど見られず、ミズナラ、ハルニレ、イタヤカエデ、ハリギリなどこの地域で最もよく見られる樹木が多くを占めます。これらの樹木はヤナギより芽出しが遅く、この近辺がうっすらと緑色を帯びるにはもう少し時間が必要なようです。
1-RIMG0010(赤字)2013.5.7 下流側
十五島公園近辺の河原にヤナギ類などの河川流域によく見られる樹種が少ないのは、河床も含めてこの辺りが硬い石(岩盤)で出来ていることのようです。洪水のときでも河床がしっかりしているため、樹木が水に流されることがなく、安定した植生が保たれてきたようです。
この時期、この付近の豊平川は、上流にあるダムからの放流のため川の流れが速く、水嵩の少ないところはで写真で見られるように白く泡立っています。これが夏場になると河川の水位もぐんと下がり、あちこちに川面から小岩が顔を出します。十五島という名前が付けれた所以です。
その時期は、遠くの山々から雪が消え、ダムの放流が終わる6月中下旬になってからです。

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十五島公園(その2)」への2件のフィードバック

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    地盤の状態でこれほどまで植生が異なってくるとは、改めて驚きました。
    結果的に、ヤナギの仲間が主体となる植生は土砂や砂礫が堆積と流動を短期間で繰り返すような不安定な立地で成立するということの裏付けにもなりそうな事例ですね。
    春本番はまだ遠そうですが、豊平川が雪解け水を含んでいるようで、季節の歩みを感じられます。

  2. SECRET: 0
    PASS: 4a07c6f0ffb32ef72f471c93c44d2f67
    こんばんは。
    コメントありがとうございます。
    札幌にもやっと春が訪れました。
    しかし、暖かい春という感覚は東北南部以南のもので、北国の春の訪れは、3月にやってくる昼間の気温が5℃前後とプラスになり、屋根から雪解け水がポタポタと落ち、道路の雪が解けてあちこちに水溜りが出来る、そんな光景が春の訪れのような気がします。今の新芽が吹く出してきて、外に出歩いても寒くない陽気は春本番、春真っ盛りなんでしょうね。とは言っても、やはり新芽が吹き出すこの時期が体で感じる春の訪れとも思ってしまいます。
    ブログでは書かなかったのですが、写真を見て気付いたというか、再認識したのは、緑色がかった水の色です。豊平川は春夏秋冬、何十年も見ているのです。おそらく、この色も見ているはずです。しかし、改めて写真で見ると、この色は、カメラや太陽光線の加減があるにせよ、目を引きます。なぜこんな色をしているのだろう という素朴な疑問が出てきます。
    これは、冷たい雪解け水が勢いよく流れるとこのような色になるのだろうか と思ったりしてしまします。

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