ツボサンゴ ヒューケラ属

現在は小金湯さくらの森公園に生まれ変わったのですが、平成の初めまでは、そこは農業生産者を技術的に支援する施設、札幌市農業センターでした。 そこの事務所の裏手にロックガーデンがあり、1000種類前後の野草が植えられていました。このロックガーデンは、私が農業センターに勤務したての頃の昭和50年代前半に、職員が時間を見つけて作ったものでした。 その当時は出来たばかりで植えられている植物もまだ小ぶりで、花も当然に目立つものも少なかったのです。 そんな中、初めてこのツボサンゴの花を見たとき、その鮮やかな朱赤色に目を引き付けられました。 草姿は地面にお椀を伏せたように葉が重なってコンパクトにまとまり、その中央から花茎がすんなりと伸びて、その先に朱赤色の小さな花がうつむきかげんに散りばめられるように咲く姿は印象的でした。 その名前を一度聞いてから、その後忘れることはありませんでした。
2017.7.1
当時、農業センターのロックガーデンで見たツボサンゴは原種で、学名はHeuchera.sanguinea(ヒューケラ サングイネア)です。 上の写真はツボサンゴか?、現在一般的に言われているヒューケラの園芸品種かは分かりません。 しかし、その当時見たツボサンゴのイメージは写真のようなものですが、花の立ち上がり方が株の中央から出て、もう少しすんなりと上品な草姿だったように記憶しています。

あれから40年が過ぎ、ここ10年程前?頃からヒューケラという名前でツボサンゴの多種多様な種類を見かけるようになりました。 チョコレート色や褐色味を帯びた葉や斑入り種もあり、花も白色があったりで品種の多様化が進んでいるようです。
2017.7.1
現在一般的に呼ばれているヒューケラとは?
ユキノシタ科ヒューケラ属で、北アメリカ西部を中心に50以上の種があり、その中で花のきれいな種や葉色の特徴的な種を交配して作出された園芸品種群のことです。ツボサンゴもヒューケラ属の仲間で、品種ではなく原種ですが、ヒューケラには “キャメル” とか “ファイヤーフライ” などといった名前を持つ品種がたくさんあります。 2023.6.19
上2枚の写真は百合が原公園の園路傍に植えられているものを撮ったものです。緑色からチョコレート色まで葉色の幅にバラエティがあります。
この投稿は8月になってしまいましたが、ヒューケラの一番きれいな時期は6月下旬~7月上旬なので、来夏、百合が原公園に足を運んでみてはいかがでしょうか?

 

 

 

 

 

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