ブドウ  剪定と着房数

2023.8.15
写真のブドウは今秋我が家で穫れたブドウ。 品種はバッファロー。 札幌(北海道)では通常この品種の収穫時期は9月上旬~中旬と言われていますが、ジベレリン処理をしているので熟期が早まるため、8月15日に収穫してみました。 甘いのですが酸っぱみが残っていて、やはり少し早かったようです。 しかし、8月下旬になると美味しく食べることができました。 スーパーに売っているような実がしっかり詰まった房ではなく、見た目はあまり良くありませんが・・・・。
2023.11.20
11月中旬にほとんどの葉が落ちたので、11月20日に剪定しました。
写真は剪定前のブドウのツルが伸び放題の状態のものです。 いまいち枝の込み具合は分かりずらいのですが、8月以降は副枝葉(新梢の脇芽が伸びてできる葉)が伸びて全体的に重なる葉が多くなっていました。 夏場にはこのブドウの見た目は葉が込み過ぎていました。

2023.11.20
写真は剪定後のツル(枝)の状態で、下の図はそれを模式化したものです。
2023.11.24
・黒線:ブドウ柵のフレーム
・茶色:剪定で残したツル(枝)
・赤色(星形):来年新梢が伸びる冬芽
・緑色:ブドウの葉(来春、新芽がでてツルが伸びた場合)
・紫色:ブドウの房(       同上       )
・11芽とか15芽という数字は、それぞれのツル(枝)についた芽の数

〇 着房数について(面積当たり(坪当たり)いくつブドウの房をつけるか?)
ブドウを育てて実を生らすには、剪定、芽かき、摘房、摘粒、袋掛け、施肥などの作業があります。 特に落葉後の剪定、5月下旬の芽かき、6月の開花前後摘房の作業は良い房をいくつ生らすかのために重要な作業です。
我家のリンゴの場合、現在7年目ですが、6月の中旬の摘果後、今夏は100個に袋掛けをしました。 リンゴは1個のつぼみに5~8個の花を咲かせます。 その中で果軸がしっかりしていて一番果実の大きなものを残し、残りは切り落とします。 その後何回か摘果を繰り返して数の調整をします。
それと同じようにブドウも摘房をするのですが、ブドウの場合、その年に新しく伸びるツル(新梢)につく房数は決まっていて、だいたい1本の新しいツルに3房つけます(上の模式図参照)。
模式図ではそれぞれの枝についている芽(新梢)の数を書いていますが、我家のブドウ:バッファローの剪定後のそれぞれのツル(枝)の芽数は11+15+7+11=全部で44芽です。 来春、それぞれの芽が伸びて花を咲かせると、全部で44×3=132の花が咲く、又は果房ができることになります。 これでは多すぎるので、まず、5月下旬の新芽が2~3枚になった頃に芽かきで新梢の数を制限します。
次に、1本の新梢に生らせることのできる房数はブドウの実の大きさでだいたい決まっており、大粒種の巨峰なら1本の新梢に1房、小粒種のデラウェアでは2房、バッファローのような中粒種では1本の新梢に1房又は2房のようです。 仮に1.5房つけるとすると、44芽×1.5房=66房つくることになります。
我家のブドウ柵でこの66房が適当かどうかです。 それで、面積当たり(坪当たり)いくつの房をつけるのが適当かを調べたら、巨峰やシャインマスカットなのど大粒種は10~11房と出ているのですが、中粒種は判りませんでした。
しかし、NHKみんなの園芸ではブドウの「一般的な品種は、棚3.3㎡当たり15~16房にします」と記載されています。 一般的な品種とはなんなのかはっきりしませんが、大粒種が10~11房、一般的品種が15~16房なので、我家のブドウ品種バッファローは中粒種であることから、この15~16房/坪を目安とすることにしました。
それでは我家のブドウ柵に何房のブドウをつければ適当なのかを計算してみます。

ブドウ柵の面積:縦1.6m × 幅3.1m = 4.96 ≒ 5.0㎡
坪に換算すると、 5.0㎡ ÷ 3.3㎡ = 1.51坪 ≒ 1.5坪
ぶどう柵の坪数は1.5坪ですが、実際にはツルが柵を50~70cm超えて伸びているので、
(1.6m+0.6m) × (3.1+1.2m) = 9.46㎡
坪に換算すると、 9.46㎡ ÷ 3.3㎡ = 2.9 ≒ 3坪
とします。
それでは、我家のブドウ柵に生らせことができる房数は、
3坪 × 15房/坪当たり =45房になります。
しかし、NHK趣味の園芸で言っている15~16房は関東以西を基準にしていて、気温の低い北海道には当てはまりません。 どれくらい房数を少なくするかは気温(積算温度)を調べるのが良いのですが、ここではとりあえず2割減とします。
45房 × 0.8 =36房
これが、来年生らせるブドウの房数(期待収穫房数)です。
しかし、この36房は収穫する房数なので、開花前後の摘房をする時点では、病虫害や生理的な花ぶるいで実つきが悪い房も出てくるので、2~3割多めに房を残しておきます。
なので、摘房時点では、我家のブドウ柵に生らせことができる房数を45房としておきます。

次に来春の5月中下旬に行う芽かき作業、いくつ芽を残すか?についてです。
ブドウはだいたい1本の新梢に3個花を咲かせる(3房なる)のですが、バッファローのような中粒種の場合、1本の新梢に1~2房つけるのが適当と言われています。 逆に言うと、1本の新梢につく3房を1~2房を摘房することになります。
我家のブドウの芽数は44芽なので、132房でできることになりますが、これを45房にすることになります。
これを計算すると、
44芽 ÷ 1.5芽/1本のツル = 30芽(来春にツルなる)を残すことになります。 それを上の模式図のそれぞれツル(枝)に割り当てると、
15芽のあるツル(枝)の場合、15/44 × 30 = 10芽を残すことになります。
同じように計算すると、11芽のツルは7芽と8芽、7芽のツルは5芽を残すことになります。
・15芽あるツル(枝) → 10芽(5つ芽かき)
・11芽あるツル(枝) → 7芽又は8芽(3~4つ芽かき)
・7芽あるツル(枝)  → 5芽(2芽芽かき)

以上をもとに、来春、芽かきをするのですが、ブドウのツルの伸び方(節間;葉と葉の間隔)は5~6月頃に伸びた部分の節間は狭く、気温が上がってくる7月以降に伸びたものはそれが広いのです。 また、1本の新梢から必ず3個の花(房)が咲くわけでもなく、また、1個の花(房)も咲かないことも考えられるので、その辺りは状況を見ながら芽かきをしようを思っています。

 

 

 

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