晩秋の畑起こし

2018.10.28
写真は、我家の家庭菜園で育てたハクサイ。 外葉が淡褐色になって枯れてきています。 とりあえず、外葉をとれば漬物や鍋の材料として十分に使えます。 しかし、株が小さく病気の症状が進んでいるものは食材として使う気がしません。 病気の症状からすると、べと病か黄化病のように見えるのですが判りません。 ハクサイのこの症状は3年前程から出だして、病状の強弱はあるにせよ毎年出ています。 これらの病気はカビ(菌類)が原因で、べと病は葉から感染し、黄化病は根から感染します。 いずれも取り残しの残渣や根に生存越冬し、次年度に悪さをします。

最近、このような病気が出やすくなっているのは、我家の家庭菜園で植える作物はだいたい決まっていて、トマト、ピーマン、ナス、バレイショなどのナス科、エダマメのマメ科、スウィートコーンのイネ科、キュウリのウリ科で、植え付ける前に作付計画を立てて、同じ科に属する作物は連続して植えないようにしているのですが、それでも場所が狭いので毎年同じような作物を同じようなところに植え続けている傾向にあることと、牛糞や腐葉土などの堆肥の投入が少なく化成肥料が主体であること、これらのことが地力を落として土の中にいる様々な土壌菌の多様性をなくして病気が出やすくなっていると思っているのです。 2020.11.15
それで、今年は作物の収穫後に畑起こしをすることにしました。
作物の収穫後に田畑を起こす用語として、「秋起こし」と「寒起こし」があります。
「秋起こし」は稲の収穫後早い時期(10月上中旬?)に稲わらを田んぼにすきこんで分解を促進させて地力の向上を図ることを目的としてます。 新潟県や北陸、東北地方など米の単作(一毛作)地帯で使われている言葉のように思います。
「寒起こし」は、1〜2月の真冬にスコップ(シャベル)で深さ30㎝ほど土を粗く掘り起こし、寒さにさらして病害虫を死滅させることを目的としています。 これは、関東以西の太平洋側に面する、冬場に太陽が十分降り注ぐ地帯で、秋遅くまで何らかの作物を育てていて、それが終わってから行われる農作業のようです。

二つの用語ともに田畑の地力維持を図るためのものです。 それで、これに倣って我家の家庭菜園でも畑起こしをしてみました。 当初はダイコン、キャベツ、ハクサイ(漬物用)を収穫してからこの作業をしようと思っていたのですが、そうすると11月半ば以降になってしまうので、それより少し早い11月上旬に始めました。 ところが、この時期になると太陽の位置は低く時雨れも多いために畑の土が乾かず、スコップのへらの部分に土がべっとりとへばりついて掘り起こしがやたら重く、15分ほどで止めてしまいました。 それでも何回に分けてやればいいのですが、春の雪解けに行う畑越しは5月初めにバレイショを植えるという期日の決まった作業があることと、掘り起こし当初はスコップに土がつくのですが、4月下旬になると土も乾き、作業もやしやすくなるのです。 それよりも、これから素晴らしいいシーズンが始まるという気持ち、モチベーションがこの時期と全く違うのです。 なので、晩秋の畑起こしはそれなりの気持ちがないとなかなかできないように思います。 明後日からは2〜3日雨模様で、その後は雪になるようです。 そんなことで、今年の晩秋の秋起こしは未完に終わることになると思います。  2020.10.18
写真は百合が原公園近くにあるタマネギ畑。 タマネギの収穫は8月下旬に概ね終わるのですが、それから約2ヵ月後の10月中旬にプラウで畑を起こしています。 2020.10.18
おそらく、札幌ではこの時期が畑起こしのギリギリのタイミングで、これ以降では、畑が水を含んでトラクターで起こすことが難しくなることが多くなるのではないでしょうか。 それと同じで、我家の家庭菜園の畑起こしもやはり10月中旬ごろまでに行うにが正しいのでしょうね。

 

<余談>
この投稿のタイトルを「晩秋の畑起こし」としました。 その理由は、北国札幌でニンニクなど一部の例外を除いてほとんどの作物が畑からなくなるのが10月下旬〜11月上旬だからです。 しかし、ダイコンやキャベツなどの収穫を待っていたら畑起こしは難しくなります。 なので、「晩秋の畑起こし」ではなく、10月中旬頃に行う北国版の「秋起こし」が妥当のように思えます。

 

 

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