イチイ 黄金山のオンコ

先週週末に1泊2日の樹木研修会があり、石狩市浜益にある黄金山のイチイ(オンコ)を見に行ってきました。
[map]石狩市黄金山[/map]
国道451を浜益に向って走ると、実田辺りで道路沿い右側に黄金山登山入り口の小さな案内板を見つけることができます。 そこから砂利道を2~3km?走ると黄金山登山口駐車場(5~6台駐車可)に着きます。 そこには、「黄金山のイチイ」の説明板が設置されています。
イチイ 黄金山 2015.9.19

黄金山への登山道とは別に、駐車場からイチイの巨木へ通じる一筋の山道を歩きます。 周りは鬱蒼とした森林(国有林)です。 500mほど進むと、樹林の間から
イチイ2015.9.19
黄金山のイチイが現れます。 樹林帯のなかで、このイチイの周囲直径30mほどは草地になっていて、周りにロープ柵が回っています。 周辺の景色を含めたその場の雰囲気を撮りたかったのですが、残念ながら場所が狭いために、樹の全体像も撮れませんでした。 樹高18m、幹周5.4m(直径1.72m)、樹齢1500年の大きな樹です。
樹幹中程で主幹が折れた痕が見えます。 落雷によるものか、台風などの強風で折れたのでしょうか? その脇から数本の太い幹枝が伸びています。

イチイ2015.9.19 写真は幹周を測っているところ。 環境省の巨樹・巨木調査では、原則として地上から1.3mの高さでの幹周りが3m以上の木を調査対象としている。

この巨木を見上げながら近づいていきます。 樹肌を見るとこぶ状に隆起していて、その上に苔が生えています。 触ると柔らかいのです。 普段庭木に植えられているイチイ(オンコ)の樹肌はガサガサしているのですが、この黄金山のオンコのものは、極細糸が繊維状に被っていてしっとりとした感触です。

イチイ2015.9.19
このような大きな空洞が。 高さは3mくらいで、奥行きも40~50cmはあるのでしょうか?中には、不定根が出ています。
この空洞は、その昔、大枝が折れてその下の樹皮に大きな傷が出来たことが原因ではないでしょうか? 太枝が折れるとその下の樹皮部分は枯死してしまいます。 そうすると木部は腐朽が進み、一方、樹皮は傷口の脇から巻き込みを形成して盛り上がってきて、その枯れた部分を覆うとします。 その結果、長い長い年月をかけて、このような空洞ができたもののようです。
イチイ
2015.9.19
太古の森の守主
秀峰 「黄金山」 のふもとで、壮大な自然の精気を宿し、幾星霜を重ね、厳しい風雪に耐えながら、深く美しい森の主として、今も凛とした樹姿で森に生き続けている。
・幹周り : 5.4m
・樹高  : 18m
・樹齢  : 1,500年
(説明板より)

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