狂い咲き( 返り咲き)  テマリカンボク


2017.8.1                                                              2013.6.23
(写真をクリックすると拡大します)
写真は、我家から1kmほど離れた個人の庭に植わっているテマリカンボクです。 2枚の写真の撮影年度は異なりますが、同一のテマリカンボクで、左が今春6月に花が咲いて、8月にもう一度咲きました。 右が通常の6月に咲いたものです。 見比べると、左の花は大きいものでも右のものに比べると小さく、また、不完全な花がほとんどです。
通常、多くの樹木の花は、前年の夏の成長期に花芽を形成し、冬を越して翌年に開花します。 左のものは、今春6月の開花後に花芽を形成中に何らかの異変が起きて開花してしまったようです。

花木や果樹で、開花期が年に1回ほど一定している場合、その開花期が終わったあと、 年内に不時に開花することがある。  これを返り咲き(狂い咲き)という。
この現象は、
①秋期に異常に暖かいとき、
②夏秋に干ばつが続いたとき、
③風害や虫害により葉が少なくなり、しかもその後の天候が温暖なとき
などに起こりやすい。(園芸植物大辞典より抜粋)

以上3点が狂い咲きが起こる原因ですが、今夏、このテマリカンボクの開花中に樹冠の葉が相当害虫(サンゴジュハムシ?)に食害されていたのを記憶しています(写真がないのが残念)。
このテマリカンボクの狂い咲きの原因は、上述 風害や虫害により葉が少なくなり、しかもその後の天候が温暖なとき などに起こりやすい に該当しそうです。 今夏7月の125年ぶり異常高温もぴったり当てはまります。

以下は園芸植物大辞典の返り咲き(狂い咲き)の続きです。
人為的には、室内や温室で栽培することや二酸化炭素の増施、低温処理、日の長さの変化、ホルモン散布などによって不時開花を引き起こすことができる。 体内における炭水化物や窒素化合物の濃度、割合、種類の変化あるいはホルモンの濃度や割合の変化にあるとされている。 夏に花芽が分化し、その後、花器の発達が早いサクラ、モモ、リンゴ、ナシ、ツツジ(園芸品種)などに見られる。 花はやや小さく、ときに奇形となり、花の色は淡くなる傾向にある。 

狂い咲きの花を見ると、その原因をその年の気候(温度)によるものと考えてしまいがちです。 しかし、上述の文章を読むと、ただ単に温度だけではなく、ホルモンなど様々な要因が絡んでいるようです。


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