藻岩山の新葉が美しい

藻岩山などの近くの山を見て、「あの樹は何という樹だろう」と思うとき、夏の山は、緑の濃さに多少の強弱はありますが、それだけで樹種を見分けるのはほとんど不可能に近いものです。
しかし、春のこの時期には、出葉時の色や早晩、開花時の花色で、その樹木の種類をある程度推測することが出来ます。今、ちょうどそれを楽しむのに都合の良い季節です。それより、日一日と山の色合いが微妙に変化する様子は、見ていて飽きないものです。5月上旬は、ちょうどその時期なのです。
下の写真は、南30条近辺から見た藻岩山です。
晴れた日に撮ると、もっときれいに映るのですが、残念ながら雨が降りそうな日に撮っているので、その鮮やかさはいまいちです。それでも、 この時期の派手さはないものの緑や褐色の淡い色合いは、なんともいえない美しさがあります。
写真の中央と右上にピンクの花が咲いています。ご存知のとおり、エゾヤマザクラです。右側にあるエゾヤマザクラの右上に、小さな白い点々が見えます。これは、終わりかけのキタコブシです。
サクラの咲く頃に、高木で新葉を出す樹種は、ドロノキなどのヤナギ科やシラカバやウダイカンバなどのカバノキ科が主なものです。ヤナギの仲間で山に生える樹ってどんな種類があるのだろう? ドロノキ?ヤマナラシ?
113 藻岩山 南34条2012.5.6
184.jpg2011.5.15  写真をクリックすると拡大します。
156 シラカバ2012.5.2
ドロノキとシラカバの新葉です。
そのほかの樹種としてカツラがあります。カツラの出葉時の赤みがかった樹冠の時期は既に終わり、今は、その色合いを少し残しているものの緑色に近くなっています。
藻岩山の新緑はこれらの樹種で覆われているのではないでしょうか?
写真中央に、黄色味を帯びた褐色の樹とその右上に鮮やかな黄緑色の樹が見えます。前者がアカイタヤで後者がイタヤカエデではないでしょうか?イタヤカエデもアカイタヤも黄緑色の花を咲かせますが、アカイタヤの新葉が褐色ですので、このような色合いのなると推測しています。
044 アカイタヤ2012.5.6
010 イタヤカエデ2011.5.7
写真は、アカイタヤとイタヤカエデの開花と新葉です。
イタヤカエデの花冠中央に新葉が見えます。花色は黄緑色でアカイタヤより黄色味が少ないようです。
新葉の出ていない樹種はミズナラやコナラなどのブナ科やシナノキやオオバボダイジュのシナノキ科、ハリギリやオニグルミなどの高木類ではないでしょうか?写真の中央に白っぽい樹が見えますが、これは花ではなく、葉が白っぽく見えています。この樹については、見当もつかないのです。何でしょうかね?
こんなことを連想しながら、春の日々変化する山を観察しています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA