落葉堆肥(その3)

昨年と同様に今年も落ち葉を畑に入れました。 近場の公園に落ち葉ヤードがあるので、それを取りに行ってきました。 畑にばらまくだけなので作業の手間がそれほどかからないのです。
落葉ヤード 川沿公園 2015.11.21    川沿公園の落ち葉ヤード
この落ち葉を袋に詰めて持ち帰ります。  袋詰めの時間は15分程度。
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袋にぎゅうぎゅうに詰め込みます。 20kg近くになったのでしょうか?

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それを畑の畝の間に筋状にまいて、風で飛ばないように土をかぶせておきます。 来年春先に1回、植え付け前にもう一度畑を起こすので、そのときに土に馴染ませます。  畑への標準的な堆肥の投入量は 2t/10a = ※2kg/㎡ と言われています。 我家の家庭菜園の面積は約50㎡弱なので、2kg×50㎡=100kg入れてもいいことになります。 しかし、肥料分はないけれど未熟堆肥(生落葉)なので、大量に投入すると作物に悪影響を及ぼす可能性があります。 とりあえず、毎年少しずつ入れてじっくりと土づくりをしていこうと考えています。

※ 昨年、畑の一部に落ち葉を約2kg/㎡を入れています。 そのときは、畑を筋状に掘っています。 翌春1回目の畑越しのときは、落ち葉は塊状でほとんど分解していないので、 ばらばらにして土に混ぜる程度でした。 植付け前の2回目でも思ったほど分解していないのですが、土を掘り起こすことで落葉は細かくなっています。 そこにバレイショを植え付けたのですが、生落葉の投入による影響(問題)はなかったようです。
その後、同じ場所に再度掘り起こしてニンニクを9月末に植え付けたのですが、落葉を意識することはありませんでした。  (追記:2015.11.25)

<余談>
マツなど針葉樹やサクラの落ち葉は避けた方が良い(使わない方が良い)と言われています。 その理由を調べてみました。

〇 針葉樹の場合
落葉の分解速度は、葉の炭素/窒素濃度の比(C/N比)に強く影響され、窒素が多い、つまりC/N比が低いほど分解は速いのである。微生物は炭素をエネルギーとして、窒素を栄養として利用する。炭素の含有率は、新鮮な葉であれば、樹種に関係なくおよそ50%で、窒素含有率は樹種によって異なる。微生物にとっては、C/N比の低い葉の方が、呼吸と栄養のバランス良く食べることができる。 一般に、落葉広葉樹の落葉のC/N比は30前後で、針葉樹の落葉のC/N比は50前後なので、落葉広葉樹の方が分解が速い。幹や枝などのC/N比は数百になるので、分解に数年かかる。草本のC/N比は20前後なので、樹木の葉よりも分解が速い。 (シリーズ自然を読む 樹木の個性を知る 生活を知る「ドロノキ」より抜粋)

樹種別のC/N比表  ⇒  C/N比

針葉樹、広葉樹 どちらの葉でも畑に入れることのできる堆肥にはなるのですが、葉の成分(C/N比)の違いにより、分解の速度が違うので、一緒に混ぜると、広葉樹は十分に分解して堆肥として使える状態になっているのに、針葉樹は未分解(未熟堆肥)ままで使えない、要は「一緒に混ぜて堆肥を作るな!!」ということのようです。

〇 サクラの場合
インターネットウェブサイトで調べると、

・サクラやモミジは微生物の生育を阻害する物質を出すので避けた方が良い
・モミジ、サクラ、イチョウなどは発酵しにくいことや微生物生育阻害物質や油分などが入っていることから、時間をかけないとすぐには使え ない
・針葉樹、広葉樹(サクラ、イチョウ、クスなど)で、落ち葉堆肥に不向きな落ち葉とは、樹脂分が含まれ腐れにくいもの、落ち葉に含まれる成分に、植物の発芽や成長を阻害する物質を含んでいるもの

と書かれているものを見ますが、科学的に裏づけのあるデータでこのことを説明しているサイトを見つけることはできませんでした。
しかし、このようなことが言われるのは、サクラの落ち葉堆肥を入れた畑で作った作物の出来が悪かったなど経験的にそのようなことがあったからなのでしょうね。 その意味で、サクラやモミジの落ち葉が混ざる程度は問題ないでしょうが、それらを集めて落ち葉堆肥をつくるのは止めた方が良さそうです。 または、それらで落ち葉堆肥をつくるときは、通常の落ち葉堆肥づくりより長い時間が必要なようです。

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